テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしている。

 クエストをクリアしてカストルに戻るとその夜にアローネが何者かに誘拐されてしまう。

 カオスとタレスは犯人の要求通りにしようとワクチンを探すが…


誘拐されるアローネ…?

安らぎの街カストル 入り口

 

 

 

「クソッ!なんだよあいつは!?

 ないなら最初からそう言えよ!」

 

「仕方ありませんよカオスさん。

 あの人の言い方は酷かったですけど言っていることは間違いではないですから。

 ワクチンを手に入れようとしてボク達と似たようなことを言って騙しとる人も世の中には大勢いるんです。」

 

「それはそうだけど!

 けどあの言い方はないだろう!?

 あれが本当に騎士なのか!?」

 

「冒険者の多いこのカストルではそうした詐欺が横行しているらしいのであの騎士も安易にボク達を信じられなかったのでしょう。」

 

「………だったらどうすればいい!?

 このままだとアローネが!」

 

「落ち着いてください、カオスさん。

 ワクチンがない以上、ボク達が出来ることは一つだけです。」

 

「………犯人達をとっちめて直接アローネを救いだす!」

 

「幸いこの街は出口が複数あります。

 犯人らしき人を遠目に見つけましたら一旦下がって他の出口から回って隙をうかがいましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安らぎの街カストル 街の外

 

 

 

「フッフッフ!来ないなぁ、お姫様の連れは。」

 

 

 

「おいおい本当にお前ら仲間だったのか?

 助けにすらこねぇのかよ。」

 

 

 

「所詮冒険者の仲間意識などその程度よ。」

 

 

 

「………二人は昼間のクエストで疲れて眠っているのかもしれませんね。」

 

 

 

「じゃあ後どのくらい縛られてりゃいいんだろうなぁお姫様。」

 

 

 

「それよりも質問に答えてください!貴女方は何処でその名前を知ったのですか!?」

 

 

 

「おいおいおい!質問出来る立場かよ!?あぁぁん!?」

 

 

 

「舐めてんのかお姫さん!?」

 

 

 

「俺達が本気になったらなぁ、これくらい…!」

 

 

 

「どうだと言うのですか?」

 

 

 

「ちっ!………。」

 

 

 

「女だからって調子に乗るんじゃねぇぞ?」

 

 

 

「可愛いからって俺達が何でも答えるとでも?」

 

 

 

「本気になってみてはいかがですか?」

 

 

 

「言うねぇお姫様は。

 どうなっても知らないぜ?」

 

 

 

「俺達を怒らせたことを後悔させてやろうか?」

 

 

 

「素直に大人しくしていればいいものを…フッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、タレス。」

 

 

 

「何でしょう。」

 

 

 

「………あれ………だよな?」

 

 

 

「アローネさんがいますのであれなんでしょうね。」

 

 

 

「………そっかぁ、あれかぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こっちは三人だ、一人でいいのかい?」

 

 

 

「謝るなら今のうちだぜ?」

 

 

 

「今夜は満月だ。

 力が溢れて抑えきれねぇぜ?」

 

 

 

「どうぞどうぞその力を開放してください。」

 

 

 

「あぁ~あ、どうなっても知らないぜ?本当に知らないんだぜぇ?」

 

 

 

「今謝ってこのことを無かったことにすれば俺の怒りは直ぐにでも収めてやってもいいぜ?」

 

 

 

「こんな綺麗な月が輝いている夜に血は見たくないんだけどなぁ、お姫様もそう思わねぇか?」

 

 

 

「ですから何度もいいと申していますが?」

 

 

 

「お姫さんよぉ!三と一ってどっちが数が多いか分からねぇのか!?

 俺達の方が有利な筈だったんだよぉ!普通に考えたらよぉ!」

 

 

 

「謝ればそれでいいんだから謝れよ!

 そうすりゃ直ぐに帰ってやるからさぁ!?」

 

 

 

「止めようぜ!?

 もうこんな下らない争いは!

 お月様が見てんだろ!

 怪我したとこバイ菌入ったらどうすんだよ!?」

 

 

 

「貴殿方が私をここへ連れてきたと思うのですが…?」

 

 

 

「それがどうしたってんだよ!?」

 

 

 

「お姫さんは人質だよ!」

 

 

 

「大人しくしてやがれよ!?」

 

 

 

「貴殿方は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうして縛られているのにそこまで高圧的なのでしょう………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ、……………アローネ。」

 

「こんばんはカオス、それにタレスも。」

 

「こんばんはアローネさん。」

 

「えっと………この人達は?」

 

「私を連れ去ろうとした人達です。」

 

「それって誘拐されそうになったってこと?」

 

「はい、手紙がありませんでしたか?」

 

「あったっちゃあったけど………。」

 

「あの手紙の内容ですとアローネさんが誘拐されたように記載してあったんですが。」

 

「この現状見ると………。」

 

「アローネさんが人拐いのように見えますね。」

 

「あぁ、それはこの方々が私の部屋に来てワクチンについて話があると仰っていたのでついていったのですが鎖で縛られそうになったのでシャープネスで抜け出してこのように。」

 

「誘拐しようとしたら逆に捕まっちゃったのかぁ…。」

 

「相手を見るべきでしたね。」

 

「私も誘拐される経験は何度もあったので大人しくしていようと思ったのですが聞き捨てならない名前をお聞きしたのでいてもたってもいられずに鎖から抜け出して先ずはお話を聞いてもらえるよう鎖で縛ってみました。」

 

「そんな簡単に出来るようなこと?」

 

 

 

「畜生!なんて女だよ!?

 鎖で縛ってたのに!」

 

「お姫様かと思ったらゴリラ様だったよ!?

 ついてねぇ!」

 

「満月で力が増すなんて、まるで狼女だ!!」

 

 

 

「ずっとこの調子なんです。」

 

「話が進んでないようだね。

 ………さっきの俺達の苦労はなんだったんだ。」

 

「アローネさんが無事だったんですからそれでいいじゃないですか。」

 

「………そうなんだけど腑に落ちない!」

 

 

 

「で、貴殿方は………漆黒の翼さん達?」

 

 

 

「おうよ!」

 

「俺ら三人揃って!」

 

「悪名高き!」

 

「「「漆黒の翼!!」」」

 

 

 

「そう!それです!その名前なんです!」

 

「?」

 

「名前?」

 

 

 

「俺らのチーム名がどうしたってんだ?」

 

 

 

「貴殿方のチーム名は一体何からとった名前なのですか?」

 

 

 

「なんだこのイカス名前が気になるのか?」

 

「無理もねぇぜ。

 俺らもこの名前を思い付いたとき震えが止まらなかったからな。」

 

「姉ちゃん、アンタはこの名前のクールさに酔っちまったようだな。」

 

 

 

「そうではありません!

 貴殿方はウルゴス出身なのではありませんか!?」

 

 

 

「ウルゴス?」

 

「どこの街だ?」

 

「ウルゴス………クールな名前だぜ。」

 

 

 

「………そうですか。

 有り難うございました。」ザッザッザッ

 

「あ、アローネ?」ザッザッザッ

 

「この三人は………待ってくださいよ。」ザッザッザッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!これほどいていけよ!」

 

「こんなところでほったらかしにされたら風邪引くだろうが!」

 

「ってちょっ!もういねぇし!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安らぎの街カストル 入り口

 

 

 

「どうしたのさアローネ!

 急に歩きだして!」

 

「さっきのあの三人組がどうかしたんですか?」

 

「………いえ、何でもなかったようです。」

 

「あの三人組がウルゴスの出身だと思ったの?」

 

「………はい。」

 

「それはまたどうして?」

 

「私の国………ウルゴスに………私の知り合いに漆黒の翼を名乗る三人組がいたのです。」

 

「え!?あの三人の他にも漆黒の翼が!?」

 

「名前と三人組、そしてキャッチフレーズ………。

 偶然にしては重なりすぎてて……… 。

 私の知り合いの漆黒の翼は一人女性でしたがそれを抜きにしても………。」

 

「あの三人組がアローネの知り合いの漆黒の翼に似ていたと?」

 

「………あの方々がもしかしたら何処かでウルゴスの三人組を見掛けてそれを参考にしていたのかもしれません。

 ですがあの三人組は何も知らない様子でした。

 彼等のオリジナルだったのでしょう…。」

 

「またあの人達に聞いてみたら………。」

 

「いえ、彼等はウルゴスを知らないと仰いました。

 なら彼等からはもう有用な情報は聞き出せないでしょう。」

 

「………本当にいいの?」

 

「彼等のおかげでウルゴスがそんなに遠くにはないように思えてきました。

 今はこの気持ちだけでいいのです。」

 

「アローネ…。」

 

「本当に………ウルゴスはあるのですから。

 今はこれだけで………。」

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