テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 夜 残り期日二十一日
アローネ「………ハァ………、
やっと解放されました………。
何故あそこまでウルゴスについて聞きたがるのでしょうか?
それよりもカオスは………。」
アインワルドの女達にカオスと引き離されてから二時間程ウルゴスについて話をしていたアローネ。故郷の国のことについて興味を持たれたこともあって調子に乗って時間を忘れるぐらいに話し込んでしまい少々疲れた様子を見せる。途中何度もしつこく酒を勧められはしたが全て断り酒を飲まないのであれば酒ではない別の飲み物ならと苦味のある飲み物を飲まされた。それを飲んでから眠気が増したような気がする。
アローネ「…今日はもう休むことにしましょうか………。
アインワルドの方々には悪いのですがウインドラ達に早く追い付くためにもこの辺で私とカオスは………。
………カオス!?」
カオス「う、うぅ~ん………。
もう飲めないですよ~………。」
アローネがカオスのところに行くとそこでカオスが机に突っ伏して呻いていた。カオスはベロンベロンに酔っぱらっていた。
アローネ「どうしたのですか!?
あれほど飲みすぎてはいけないと忠告していたのに何故こうなるまで飲んでしまったのですかカオス!」
カオス「あれぇ………?
アローネェ………?」
アローネ「アローネェではありません!
カオス!
酔いすぎですよ!
だから私は忠告したのです!
初めての飲酒で失敗する方は多いのですからペース配分はしっかりと考えておくべきだったのです!
そんな飲んですぐに酔いがまわる訳ではないのですから少しずつ飲んでご自分がどの程度の量摂取して酔うのかは把握しなければならなかったのです!」
カオス「そんなこと今更言われてもぉ………。
大丈夫だと思ったんだよぉ。」
アローネ「ちゃんと聞いてください!!
もう!」
今のカオスには何を言っても無意味だろう。ここまで酔ってしまっては後の祭りだ。完全に酔っていてはいくら言い聞かせても耳を通り抜けていく。アローネはそのことを憤慨したが、
クララ「申し訳ありませんアローネ様。
私が無理をさせてしまったのです。」
アローネ「………」
カオスを叱責しているとクララが横から遮って話に入ってくる。
クララ「カオス様とアローネ様はこの村を救っていただいた英雄です。
村を治める代表としてお二方にはこの宴を楽しんでいただこうと努めてはみたのですがそれが要らぬ失敗を招いてしまったのですね………。
謝罪いたします。」
アローネ「いえ…、
そこまでのことでは………。」
この賑やかな雰囲気の空気の中で人に頭を下げさせるのはアローネも居心地が悪かった。周りを見れば他のアインワルドの者達もアローネ達へと視線が集中していた。その視線に耐えられなかったアローネは慌ててクララに顔をあげさせる。
アローネ「…私も少し言い過ぎました。
ですから顔をお上げてください。」
クララ「アローネ様………。」
アローネ「悪気がないことは承知しております。
ですがまだこの村が救われても世界がどうなるか予断を許さない時期なのです。
明日は移動をするだけですので私からの話はこれきりにします。
………カオスももう休みますよ。」
カオス「うぅんん………。」
アローネ「………まったくカオスは………。」
カオスが飲みすぎたことには腹を立てたがクララが即座に謝ってきたためアローネも毒気を抜かれたようでそれ以上事を荒立てるつもりはなかった。
アローネ「(よく考えてみればカオスはずっと戦いばかりでしたし私達の中で一番頑張っていたのはカオスなのですからこういうことがあっても罰は当たりませんよね………。
………明日カオスが起きたらカオスに謝りましょう。)」
クララ「カオス様、
一人で立てますか?」
カオス「なんとかぁ………。」
アローネ「…これは大分お酒が入ってますね。
私が肩を貸しますのでさぁ」「私がカオス様をお運びしますよ。」
アローネがカオスの腕をとろうとした瞬間ケニアが反対側からカオスを支える。
ケニア「カオス様は私がお連れします。
アローネ様は先に休んでいてもらって結構ですよ。
明日は早いのでしょう?」
アローネ「え、えぇそうですが………。」
ケニア「でしたらこれにてこの宴も御開きとしましょう。
後片付けとカオス様の介抱は私の方でやらせていただきます。
カオス様もアローネ様も大切なゲストですしカオス様がこうなってしまったのも私共の責任です。
カオス様のお世話は私がしますのでアローネ様はお先にお休みください。」
ケニアはそう言ってカオスを連れていく。ビズリーとダズもそれについていった。
アローネ「…何から何までご迷惑をおかけしますね………。」
クララ「とんでもないですよ。
私達が好きでしていることですから。
それよりもアローネ様も相当お疲れのご様子ですが寝室まで案内させましょうか?」
アローネ「………いえ、
それには及びません。
私はお酒をとってはいないので一人でも大丈夫です。
宴が終わるのであれば私もお片付けを手伝いますが………。」
クララ「そうはいきません。
父も言っていたようにアローネ様は大切なお客様ですから後のことは私と村の者達にお任せください。
アローネ様はこのまま寝室の方へ。」
アローネ「でも………「アローネ様!でしたらもう少し御国のお話でも!」わっ、分かりました!お先に失礼させていただきます!」
先程アローネを連れていった女達がまた絡んでこようとしたためアローネはクララの申し出を受け入れることにした。ウルゴスに興味を持ってもらえるのは嬉しいがそう何度も同じ話をするのはアローネも精神的にまいってしまう。
クララ「………彼女には例の物は飲ませましたか?」
アローネが去ってから女達にクララがそんな確認をする。
「はい、
これで一度眠ってしまえばどんなに騒がしくしても朝まで起きることはないでしょう。」
クララ「だからと言ってそれを確かめるために煩くなっも計画が未遂に終わるだけです。
彼女が確実に睡眠をとったことを確認次第………、
私はあの計画を実行に移します。」
ケニア「そうか………、
では私達でここを片付ける。
お前はその………覚悟だけは整えておけよ?」
クララ「当然です。
私はいつでも心構えはできております。
……今夜で………、
次期ダレイオス王筆頭候補カオス=バルツィエを私の物にして見せます!」