テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 深夜 残り期日二十日
カオス「………んん………?」
おおよその日付が変わった頃カオスは酔いが覚めて起きた。
カオス「………?
………ここは………?」
カオスが寝かされていた部屋は真っ暗で周りが何も見えない。が、部屋の戸の下からほんのりと光が漏れていたため自分がまたどこかの部屋でベッドに寝かされていることが分かる。
カオス「…最近気が付いたらベッドで寝かされていることが多いなぁ………。
自分でベッドに入った記憶すら無いや………。」
自分が知らぬ間にベッドの中だったことが多発してきたが今回何故そうなったかは自分で自覚はしている。初めての酒で飲んでも自分が酔わない体質だと思い込んでしまったため注がれるだけ飲んでしまい結果酔い潰れてしまった。村を守るために力を使い果たして気絶したなら救いはあったが今自分がベッドにいるのは自分の不注意が原因だ。意識は朦朧としていたが直前アローネに何か怒鳴られていたことをうっすらと覚えている。
カオス「………アローネに悪いことしちゃったなぁ………。
飲むなって言われてたのに沢山飲んじゃって結局………」………ギシ………ギシ………
と、酒で潰れてしまったことを後悔しているとカオスの部屋の外から足音が聞こえてきて誰かがこの部屋へと近付いてくるのが分かった。その足音はどうも音を響かせないように靴下か素足でゆっくりと歩いているらしく向かってきている人物がカオスを起こさないようにしている行動だと感じた。
カオス「(誰かが俺の様子でも見に来たのかな?
酔っぱらってから記憶が殆ど無いし誰かが運んでくれたんだろうけど俺の酔い方が酷かったから心配して確認に来たんだろうな。
………だったらこのまま寝ていた方がいいよね?)」
近付いてくる者の意図は定かではないが自分の体調に問題が無いということを悟って帰ってもらうようにカオスは窓の方に体を向けて寝息を立てるフリをしてあたかも自分がずっと寝ていたようにした。
………スタ………スタ………
キィィ………
部屋の戸がそっと開けられる。ノックもしないところを見るとやはりカオスを心配した誰かが様子を見に来ただけだろう。その内安心して出ていって………、
キィィ………パタン………、
………スタ………スタ………
カオス「……スゥ………スゥ………(………?)」
戸を開けた人物が戸を閉めたと思ったらそのまま部屋の中へと入ってきた気配がする。その人物はカオスが横たわるベッドの直ぐ隣まで来た。
カオス「(………何だ?
俺の様子を見に来ただけなら戸なんか閉めなくてもいいのに………。
戸を閉めたら真っ暗で俺が寝ているかどうかも分からないんじゃ………。)」
自身の真後ろにいる人物が何を考えているのか分からず声をかけるべきか悩むカオス。部屋に入ってきた人物も後ろに立ってから何をするでもなく動かない。一体誰がこのような不審な行動をとっているのか確認しようと振り返ろうとした時、
モソモソ………、
カオス「(………えぇ!!?)」
その謎の人物がカオスの布団を捲って入ってきた。そして入ってきた人物が体に触れて感触から女性であることを知る。
カオス「(なっ、何だ!?
何でこの人俺の布団に………!?)」
この状況でこのようなことをされる覚えはない。何故この女性はわざわざ自分が寝ている布団に入ってきたのかカオスには分からない。更におかしなことに女性はカオスの体に腕を回して抱き着いてくる。背中越しに接触する部分の圧迫感からその女性は現在
いくら考えても自分に下着姿で迫ってくる人物に心当たりが無くどうすればいいのか悩みそして勇気を振り絞って抱き着いている女性に声をかけてみる。
カオス「………あっ、あの…………。
あっ、貴女は何をしてるん「カオス様………。」!」
クララ「わっ、私です………クララ………です………。」
部屋に入ってきていたのはクララだった。彼女は顔を真っ赤にしてカオスの顔を覗き込んでくる。
カオス「クッ、クララさん………?
どうしてここに………?」
クララ「…カオス様が酔ってしまったのは私に責任がありますから………その………。」
カオス「そっ、そうですか………、
俺の方はもう酔って無いんで大丈夫ですけど………。」
クララ「………」
カオス「………」
クララはカオスが予予想した通りカオスの様子を見に来たようだ。自分が無理に飲ませてしまい責任を感じてここへ入ってきた。
………では何故下着姿で布団に入ってくる必要があったのか。
カオス「……あの………俺のことは心配ないんで………えっと………。」
クララ「………」
カオス「………………何をしに来たんですか………?
服も着てないようですけど………。」
クララ「…………………………」
カオス「………?」
クララ「…ア、アンセスターセンチュリオンを討伐していただき有り難う御座います!!
私はその………御礼にカオス様に
自棄になったようにそう巻くしてたててクララは言った。カオスに奉仕しに来たと。
カオス「ほ、奉仕………?
………それとクララさんが服を着てないことに何の関係が………。」
クララ「ですから御奉仕です!
わっ、私はカオス様に………、
この身を捧げに来ました!!!」
カオス「えぇ!!?」
カオスはそれを聞いて飛び起きようとした。しかしクララにしがみつかれていたため動くことができなかった。
カオス「どっ、どうしてそうなるんですか!?
それに身を捧げにって………何でそんな話になるんですか!?
俺はアンセスターセンチュリオンを倒しただけでそこまでされるようなことは「十分な功績ではないですか!」」
クララ「私共アインワルドは六年もの間あの存在に怯えて暮らしていました!
あのアンセスターセンチュリオンが現れてからはろくに森の外へも出られず六年もこのアルターで閉じ込められて窮屈な思いをしてきました………、
それがカオス様のお力によって私達アインワルドは六年ぶりに外の世界へと足を踏み出せるようになったのです!
それだけでなくあのウィンドブリズ山に優る大きさにまで合体したあのアンセスターセンチュリオンによって今日を迎えることなく全滅していたことだって考えられます!
その事を思えばこれくらい当然のことで「ちょちょっ!違うでしょ!?」」
カオス「俺が無理にトレント達を倒そうとしてアンセスターセンチュリオンがあんなに大きくなったんですから俺が倒すのは当たり前じゃないですか!?
だからそんなに思い詰めてこんなことしなくても…!」
クララ「ですがそれでも私の気がすみません!
何か………!
何かカオス様に尽くせる何かを私はしたいのです!」
カオス「だからってこういうことは家族でもない人とは………「家族であるのなら良いのですか!?」」
クララ「…このようなことは本当は私も不本意です………。
このような形をとってしまうことは………、
………ですがこの機を逃してしまえば私とカオス様が御一緒することも難しくなるのです!
カオス様がヴェノムの主を討伐し終えた時、
ダレイオス部族会議でカオス様がダレイオスの次期王として選ばれるのですから!!」