テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
漆黒の翼を名乗る三人組に誘拐されたアローネを助け出すため手紙に所載してあった場所に向かうカオスとタレスの二人。
そこでは想像してなかった展開が待っていた…。
安らぎの街カストル ギルド
「ほいこれが今回の報酬だよ!
持ってきな。」
「あれ?昨日よりも多くないですか?」
「そりゃ今回のオリュンポス山は範囲も広いし、それにイクアダとの交通の弁もよくなったからね。
その分色もつけるさ。」
「………」
「ん?どうしたんだい?」
「いえ、この報酬少し多すぎるんで半分だけ貰っていきますね。」トンッ
「おや、本当にどうしたんだい?
あたしは全部貰ってもいい働きをしてくれたと思うんだけどねぇ。」
「山は広かったですが数はそこまで多くはなかったのでこのくらいが丁度いいんですよ。」
「サタン君がそう言うんなら仕方ないねぇ。
じゃあ、次のクエストなんだけどさ…。」
「今回の報酬と次のクエスト取ってきたよ。」
「……」
「今回は………少し少ないですね。
それでも多いくらいですが。」
「あぁ、それはさ。
あの山半分だけしか俺達ヴェノム退治してないだろ?
だから報酬も半分だけでいいかな~って。」
「……」
「律儀ですねカオスさん。
それでこそボクのお兄ちゃんです。」
「ハハッ、タレスも明るくなったなぁ。
昨日は大丈夫だった?」
「……」
「駐在所のことですか?」
「緊急時とはいえタレスに知らない人と話をさせちゃったからさ。
まだそんなに馴れてないよね?」
「……」
「いいんですよ、レイディーさんに注意されてからボクも甘えてばっかりではいけないので手帳は封印します。」
「そんな無理することじゃないのに。」
「……」
「無理なんてしてませんよ。
それに声を出してた方が気分が良くなるんです。」
「そうなの?」
「……」
「そうですよ、せっかくカオスさんとアローネさんに治していただいたのでこれからは自分で何でもやってみようと思います。」
「気負いすぎだって、そんなに頑張らなくてもいいよ、程々で。」
「……」
「……ボクは要らない子ではありませんよね?」
「久々だなそれ。
タレスは俺達に必要だよ。
ずっと助けられてるからね。
このままずっといてくれると有り難いさ。」
「……」
「カオスさん。」
「タレスは俺の弟だからね。」
「……」
「カオスさん!」
「なんだいタレス?」
「……」
「アローネさんはどうしたのでしょう?さっきから一言も喋りませんが。」
「昨日からこんな調子なんだよ。
あの漆黒の三人組に連れていかれてから。」
「漆黒の名乗る割りには全身赤青緑と派手な色の三人組ですか?」
「暗くて服装までツッコミ入れる余裕もなかったな。」
「何者だったのでしょうか?
ウルゴスとは関係なかったようですが。」
「ウルゴスに似たような人達がいたらしいんだよ。
それからアローネもこんな感じになっちゃってさ。」
「ウルゴスの手懸かり何でしょうか?」
「いや、三人の話具合からしてそうでもないみたいなんだ。
けどウルゴスに関係してそうな話は昨日の一件で初めてだからね。
アローネがウルゴスに帰れる兆しがでてきたんじゃないかな。」
「本当にそうなのでしょうか?」
「どう言うこと?」
「ただ単に発送が偶然同じだっただけでは?」
「まぁ、その可能性が高そうだけどさ。
かするくらいの情報でも希望が見えてきそうでいいだろ?」
「ウルゴスは………あるのでしょうか。」
リーゾアナ海 浜辺
「うわぁ…………凄い水がたくさん!」
「?カオスさんは海は初めてですか?」
「ずっと内地育ちだったからね。地図とか見たり話には聞いていたけどこんなに大きいなんて知らなかったよ!」
「ここはリーゾアナ海と言ってこの海の向こうにダレイオスがあるんですよ。」
「海の向こう?
全然見えないよ?」
「ここからでは肉眼じゃ見えませんよ。
大陸の北部にいけば一本道で繋がっていますが一応この西の方には大合衆国ダレイオスがあるんですよ。。」
「この海の先にダレイオスが………。」
「ダレイオスはいいところですよ。
多種多様な民族が住んでいて喉かで自然も多くて………。」
「村やその他の街の話では近付いたら襲われるって聞いていたけど。」
「それは当然ですよ。
ダレイオスでは海を渡ってくると言うことはマテオの敵人なんですから。
バルツィエが来るかもしれないんで常に警戒はしています。
それに両国を知った今ではお互いに情報に誇張があるのも分かります。」
「誇張?」
「停戦中ですがやはり仇同士。
仇に対して流れる情報は大袈裟に全国に伝えられるものなんです。
ダレイオスでもマテオの人は全員バルツィエのように好戦的だと教えられてきましたから。」
「えぇ!?そんな風に言われてるの!?」
「カオスさんもダレイオスの人はそうなんだと聞かされませんでしたか?」
「………言われてみればそんなことも聞いたかな。」
「平和が続けば文句を言ってくる人も少なくありません。
そうした不満を敵国に向ければ民は一時的にはそちらに目を向けてくれるので国がまとまりやすいのでしょう。」
「嫌な一面を聞いちゃったなぁ。」
「内情を知らなければ全てアイツが悪いアイツのせいだ、とそこにいない人に責任を擦り付けられますからね。
一方的に被告人の弁を聞かない裁判のようなものです。
その裁判は常に有罪確定なんですよ。」
「タレス、世間に揉まれてるなぁ。」
「そういう人生でしたから。」
「………」
「………まだ調子は戻らないね。」
「ウルゴスのことを考えているのでしょうか?」
「飛んできたと思った情報が空振りだったから無理もないよ。」
「戦闘はキッチリしていますが終わるとこうしてまた物憂げに考え事をしていますね。」
「ウルゴスを早く見つけてあげたいんだけどそれがなぁ…。」
「カストルは大きいですが知っている人がいませんからね。」
「酒場でも聴き込みしていたようですが何も得られなかったようです。」
「アローネ見たの?」
「人の多いところでいろいろと回っているようでした。」
「そうかぁ………ねぇ、タレス、このクエスト終わったらさ。
俺達もウルゴスについての情報集めてみない?
カストルに来てからクエストばかりで録に手伝いも出来なかったしさ。」
「そうですね。
ガルドも集まってきてるようなのでアローネさんのことも手助けしてあげませんと。」
「よし、そうと決まればさっさと終わらせよう!」
「えぇ。」
リーゾアナ海 沿岸部
「魔神剣!!」ザザッ!!
「ピィッ!!」タタタッ!
「あぁ、クソッ!また避けられた!?」
「ピィッ」「ピィッ」「ピィッ」「ピィッ」「ピィッ」
ゲシゲシゲシゲシゲシッ!!
「うおっ…!?
なんだこのヒトデ!?
すばしこっこい上にパンチがやたら強いんだけど!?」
「気を付けて下さい!
こいつらはスペクタクルズによるとスーパースターと言って素早い動きと特徴的な寄生!
それから…!」ザリンッ!
「ピィッ!?」
「ナイスだタレスよく当てたね!」
「ピィッ…」グググッ!
「ん?様子が?」
「ピィッ」ニョキニョキ
「切れた足?が再生した!?」
「このように再生力が高い魔生物型のモンスターです!
倒すのならなるべく中心部を狙った方が効果的です!」
「厄介すぎるだろ………。」
「アローネ!下がってて!
ここらいったいを凍らせてみる!」
「………」
「アローネさん!?」
「!あ、アクアエッジ!」
「ピィッ?」「ピィッ!」「ピィッ!」「ピィッ!」「ピィッ!」
「ダメですよ!アローネさん!ヒトデに水属性は!?
活性化してしまいます!」
「いや!これでいい!
氷魔神剣!!」パキンッ!!
「ピィッ…」
「!?地面だけじゃなくスーパースターも凍った!?」
「今のうちだ!急いで核を!」
「「はい!」」
「面倒な相手だったなぁ。
小さくて早くて力強くて再生するなんて。」
「ネイサムにいたガーディアントは大きくて手こずりましたがスーパースターは小さすぎて攻略に手間取りましたね。」
「あれでヴェノムに感染してるってんだから一般の人が出会ったりなんかしたら怖いだろうね。」
「ヴェノム形態は相変わらず動きが緩慢ですがスーパースターのゾンビは一瞬で懐まで入ってくるので非常に危険ですね。」
「スミマセン………私が余所見なんてしていたから…。」
「いいんだよそんなこと。
アローネが水を出してくれたおかげでスーパースターごと氷付けに出来たんだから。」
「勝利できたのはアローネさんの魔術の功績ですよ。」
「ですが私は相性も考えず水属性の相手に水で攻撃を…!?」
「こういう応用が出来るって分かっただけさっきの戦闘は勉強になったってことでいいじゃないか。」
「それでも!」
「痛たたたッ!
ちょっとお腹にいいもの貰って倒れそう…。」
「!大丈夫ですか!?ファーストエイド!」パァァ
「………大分持ち直してきたよ。
有り難うアローネ。」
「このくらいのこと………。」
「タレスもお願いできる?
タレスもさっき飛び蹴りくらってたから。」
「………アローネさん、ボクもお願いします。」
「分かりました!ファーストエイド。」パァァ
「アローネさんのおかげですっかり楽になりました。
アローネさんがいてくれて助かります。」
「…!
お二人とも有り難うございます。」
「………重症だね。」
「ダメージを負ってないボクにも気付きませんでしたね。」