テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 深夜 残り期日二十日
アローネ「何をしてるんですか!?
二人は!!」
アローネが二人を見て驚いてそう叫んだ。カオスはベッドに寝かされていてその上にクララが下着姿で跨がっている。
クララ「なっ………!?
何故貴女がまだ起きていられるのですか!?
貴女には
アローネ「睡眠薬………?
…道理で異常に眠気が酷いのですね………。
そんなものをを飲ませられていたとは………。」
カオス「どっ、どうしてアローネに睡眠薬を飲ませたんですか………?」
アローネ「…恐らくこの状況を作り出すためでしょう。
私に邪魔されずにカオスと事を及ぶための………。
その様子ではまだ至ってはいないようですけど。
………諦めていなかったのですね。
カオスと結ばれることを。」
アローネはクララを睨み付ける。その視線をクララは平然と受け止めて、
クララ「…どうやら睡眠薬の量が少なくて効き目が薄かったようですね。
他のお仲間の方々は先にブルカーンの地へと向かわれたので貴女一人さえ押さえておければ目的達成は容易だと踏んだのですが………。」
アローネ「目論見が外れたようですね。
私の家はウルゴスでは次期国王の妃と迎えられることを約束されていたのでその座をめぐって他の家に毒などといった姑息な手段で私の命を常に狙われていたのです。
義兄の勧めでそういった手段に対抗すべく日頃から毒物に抗体を作るように努めておりました。
私に睡眠薬は効きません。
さぁ!
早くカオスから離れてください!
もう貴女の企みはこれで不可能となりました!
私がここにいる限りカオスに手出しはさせま「出ていくのは貴女の方です!」!?」
クララ「貴女がここに来たから何だと言うのですか?
貴女には全くこれっぽっちも関係のないことではありませんか。
早くここから出ていって下さい。」
毅然とした態度でクララはアローネに退出するよう命令する。
アローネ「なっ!?
何を………。」
クララ「私とカオス様はこれから大事な
私とカオス様がこの先の未来で共にずっも過ごしていけるようなそんな儀式を。
貴女にそれを邪魔する権利がどこにあると言うのですか。」
アローネ「儀式!?
クララさんがしようとしていることはただの夜這いでは「それが何ですか!」!?」
クララ「夜這いであろうが何であろうが私は私の行いに責任は持つつもりです!
これでカオス様との子供を身籠ってしまったとしても私はその子とカオス様の生活は保証します!
それなら何も弊害は無いと思いますが何か問題が?」
アローネ「全てが間違っています!
何ですか身籠るって!
もうそこまで考えているのですか!?
カオスは私と一緒にカーラーン教会に身を寄せる予定なのですよ!?
貴女と一緒になんてなりません!」
クララ「それはアローネ様のご都合にカオス様を巻き込んでいるだけですよね!
私知っていますよ!
アローネ様には他に好きな方がいることを!
貴女はその方と一緒になれば良いではないですか!
カオス様は私と結ばれます!」
アローネ「何を…!?
私はサタン義兄様を敬愛してはいますが一緒になるとは……!!
と言うか何故そんなことまでクララさんが知ってるんですか!?
一体誰からそんなこと「カオス様からですよ!」」
クララ「カオス様が私に話してくださいました………。
カオス様と貴女方のこれまでの旅でのことを………。
旅の中で昔の友人ウインドラ様やミシガン様、アイネフーレのタレス様、フリンク族のカーヤ様と出会ったことをお聞きしました。
旅を始める切っ掛けはアローネ様………貴女がカオス様をミストという村から連れ出すことによって始まったことも聞きました。
その点では私とカオス様を巡り合わせていただいたことには感謝します。
………ですが
貴女は御自分の都合を優先してばかりでカオス様の
アローネ「!?」
カオス「俺の欲しいもの………?」
クララ「カオス様と半年も共に過ごしてきたのならそれくらい分かる筈です!
カオス様が欲しいものとは………、
クララは自信を持ってそう断言した。カオスが欲するものは家族であると………。
クララ「カオス様のお話でカオス様が最も幸福そうに話してくださったことがありました………。
それはアローネ様と出会ってから過ごした
カオス様は貴女と過ごした数日間がこの十年間で一番救われた時間だったそうです。
肉親である御両親とお祖父様を亡くしてしまったカオス様にとっては貴女との
アローネ「カオスが………そんなことを………。」
カオス「………」
確かにカオスはあの十年前の事件の日からずっと絶望して生きてきた。時々ミシガンが様子を見に来たりはしていたがその時は罪悪感で一杯でミシガンといても何も感じることはなかった。
アローネとの時間はカオスにとってとても有意義な時間だった。アローネがミストとは無縁であったからこそカオスは彼女を素直に受け入れることができた。彼女と過ごしたあの数日は何も考えずにいられた。カオスはすぐにアローネのことを好きになった。
そしてアローネのことを好きになって彼女のことを知れば知るほど彼女の気持ちが別の誰かに向いていてカオスは疎外感を感じていた。彼女の話はいつだってウルゴスでの義兄サタンのことばかりだった。
カオスはそれからアローネには自分以外の相応しい相手がいると思うようになった。彼女は自分などが入り込む余地がないほどに義兄のことを想っている。初恋であるミシガンもウインドラという相手がいる。こと恋愛に関して自分が好きになる人は常に誰か他に相応しい相手がいる。
………それならば自分は誰かを好きでいるだけでいい。
カオスはそういうスタンスをとることにした………。
クララ「…私でしたらカオス様の期待に応えることができます!
私ならカオス様のお気持ちに応えられます!!
私なら………!
カオス様が欲する家庭をカオス様と共に築いていくこともできるのです!!
だからどうか!!
どうかカオス様!!
カオス様の旅の全てが終わった時!
私と共にこのアルターで暮らしましょう!!
私は貴方様をお慕いしております!
ここで私が朽ち果てる最後の時まで側にいて下さい!!
私なら喜んで貴方様の家族となりましょう!!」