テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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持病の悪化

ローダーン火山 中間部 残り期日十九日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「もう少し登ったら山の反対側が見えてきそうだね。」

 

 

アローネ「えぇ、

 目的地はそこから一望できる筈なのでそこまで登ったら休憩にしましょう。」

 

 

カオス「あぁ、

 そうしよっか。」

 

 

 カオスとアローネはとうとう目的地手前までやって来た。ここに来るまでにウインドラ達と合流できなかったのは気掛かりだが辿り着く行き先は同じなのでその内会うだろうと楽観視していた。

 

 

カオス「どうにか十日以上の余裕はできたけど気を抜けないね。

 絶対に次の………最後のヴェノムの主レッドドラゴンだけは時間をかけてはいられない………。

 早くウインドラ達と合流しないといけないけどウインドラ達はどこにいるんだろう…。」

 

 

アローネ「もう集落は目前だというのにまだ追い付けないのであればウインドラ達は既に到着している可能性がありますね。」

 

 

カオス「大丈夫なのかなぁ………。

 フリンク族を問答無用で拐おうとしてたらしいしカーヤがブルカーン族を追い返すようになってからどうなってるのか情報が全然ないよね。

 もう生贄なんて集めてなければいいけど。」

 

 

アローネ「…念のために最悪のケースを想定しておきましょう。

 ブルカーン族はまだ何らかの目的で生贄を求めている。

 今回は他の地方と違いブルカーン族の情報提供や協力を仰ぐことは難しそうですね。」

 

 

カオス「それなら自力でレッドドラゴンを探すしかないのかぁ………。

 レッドドラゴンって普段どこにいるんだろ?」

 

 

アローネ「大抵の竜種は渓谷や人気のない洞窟といった場所を住処にしています。

 この地方のどこかにそれらしいものがあるのではないでしょうか?」

 

 

カオス「洞窟かぁ………。

 洞窟の中だと強い魔術とかは使えないよね。

 そうなると物理的に倒すしかないけど………。」

 

 

アローネ「そうですね………。

 相手がそのような場所で待ち構えていたら私達に勝ち目はありませんからどうにかして外へと誘い出せれば勝機は必ず訪れます。」

 

 

カオス「クラーケンの時と同じ要領で戦えばいいんだね?

 それなら大丈夫そうかな。」

 

 

アローネ「…カオスは一緒について来てもらっていますが今回はもう貴方は前線へは参列できませんよ?

 分かってます?」

 

 

カオス「………うん。」

 

 

 前回のヴェノムの主アンセスターセンチュリオンとの戦いでカオスはマナを体内に蓄えすぎてマナの制御が困難となる魔力機能障害を抱えてしまった。これにかかると体の中のマナを司る器官が過負荷がかかりもしもの場合は器そのものが破壊される。マナの器とは簡単に説明すると心そのものだ。器が壊されれば体内のマナが体外へと放出されてやがて()()()()()。気力を失った者は思考や感情が無くなり人としての最低限のコミュニケーションすらもとれなくなる。自分で食事をとることや歩くことさえもできなくなりその状態に陥ればあとはもう死を待つだけである。カオスはそのギリギリのラインまで足を踏み込んでいる。

 

 

アローネ「相手の出方にもよると思いますが戦闘になったらカオスはレッドドラゴンを攪乱するだけでいいです。

 攻撃は私達が担うのでカオスは一切の剣術魔術は使用禁止です。」

 

 

カオス「剣術も駄目なの?」

 

 

アローネ「駄目に決まってるじゃないですか!

 本当なら戦いに関係する全ての行動を禁止したいくらいなのです!

 そうしないとカオスは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………今まで忘れていましたけどカオスの飛葉翻歩もマナを使用しますよね?」

 

 

 アローネがカオスの剣術だけでなく歩方術飛葉翻歩もマナを使用することも思い出す。

 

 

カオス「そうだけど………?」

 

 

アローネ「………カオス………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 やはり貴方には戦闘に参加させることはできません。

 飛葉翻歩もマナが必要なのであれば使わせることはできません。

 カオスは大人しく私達がレッドドラゴンを倒すまで待っていてください。」

 

 

 アローネは神妙な面持ちでカオスにそう言う。これ以上カオスは戦うべきではないと。

 

 

カオス「なっ、何でだよ!

 魔術は使えないけど剣技なら別に普通に使えるよ!?」

 

 

アローネ「………では試しに技を放ってください。

 貴方がもっとも得意としている()()()を使ってみてください。」

 

 

カオス「魔神剣………?

 ………いいけど………。」

 

 

 カオスは剣を抜く。そしてアローネとは別の方向に向けて剣を振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「魔神…!?…ッ剣!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザザザザッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果的にカオスは魔神剣を撃つことができた。しかしその動作にはえらく違和感が目立つ。

 

 

カオス「ハァ………ッハァ………!

 どっ、どう………?

 何も問題無いでしょ………?」

 

 

 見るからに精一杯強がっているのが丸わかりではあるがそれでもカオスは何でもないというふうを装う。

 

 

 そんな様子を見ていたアローネは一言カオスにこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「………そんな辛そうな様子で問題無いと言える訳が無いでしょう………。

 カオスの症状がそこまで重症であったとは………。

 よくそんな状態であのアンセスターセンチュリオンを倒せましたね………。

 貴方は………貴方の体はもう限界なのですよ………。

 それ以上の無理は本当に精神が砕けてしまいますよ。

 ………不覚でした。

 貴方の症状がここまで侵攻していたとは………。

 アルターで確かめておくべきだったのです。」

 

 

カオス「アッ、アローネ………?

 どう………したの………?」

 

 

 既に魔神剣を一度撃つだけで体力が底を付くほどの苦痛を感じることはアローネにバレている。それでもここで強がってでも彼女に自分が剣だけでも戦えることをアピールしなければ彼女は自分に………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「………カオス………、

 この地方にいては危険です。

 貴方の身が危ない………。

 私と共にリスベルン山まで引き返しましょう。

 カオスはそこで私達がレッドドラゴンを倒すのを待っていてください。」

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