テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ローダーン火山 中間部 残り期日十九日
カオス「ウインドラ……!?」
カオスアローネがオリヘルガに連行されようとした時オリヘルガの頭上から突如落雷が落ちる。一瞬の出来事でオリヘルガもそれに対応することはできなかった。
ウインドラ「話は後だ!
今すぐ退避するぞ!」スッ…
ウインドラはそう言って手を上げる。すると……
アローネ「!
カーヤ!」
カーヤ「これでいいの?」
ウインドラ「あぁ!
アローネ!
急いでレアバードを展開しろ!
カオスもそれに乗ってここを離れるぞ!」
アローネ「はっ、はい!」
ウインドラの合図で遠くからレアバードに乗ったカーヤが飛んできた。ウインドラの指示でアローネはレアバードをウイングバッグから取り出しカオスを乗せようとするが、
アローネ「カオス!
傷が痛むでしょうが堪えてください!
今は彼の元から離れることが先決です!」
アローネはカオスの手を取ってレアバードの後部へと誘導する。
カオス「あっ、有り難う………。」
アローネ「(………!
……………?
カオスの腕をとった瞬間カオスの于での感触に違和感を感じるアローネだったが緊急時ということもあってその違和感を抑え込む。
オリヘルガ「!
まっ!
待て!!
お前らァァッ……!!」
ウインドラの雷撃で体が痺れて動けないであろうオリヘルガがカオス達が逃げようとするのを見て声だけ出してそれを止めようとしてくる。
ウインドラ「悪いがその要望は聞けないな。
お前達ブルカーンとはどうやら話し合いの席につけそうにないようなんでな。
ここは一旦退かせてもらうぞ。」
カオス達は全員レアバードに乗ると空へと浮上してカーヤの先導で山を下っていった。
オリヘルガ「……ッ!!
………クソッ!!
とり逃がしちまったのかよ………ッ!!」
追い討ちをかけようとするオリヘルガだったが体が思うように動かないらしく手をフラフラと空に掲げるだけだった。
オリヘルガ「あ”あ”あ”あ”!!
畜生!!
数ヵ月ぶりの餌だってのにクソ!!
何でこんな………!!
これじゃあまた『オリヘルガ………』……ッッ!!」
イフリート『ナニヲシテイルノダキサマハ……!!
ナニヲミスミスニガシテイル………!!』
オリヘルガ「すっ、すみません!!
急ぎ追撃の部隊を編制して『ソノマエニ』」
イフリート『コノシッタイノセキニンハトッテモラウゾ?
キサマジシンデナ……!!』
オリヘルガ「はっ………、
………はい…………申し訳………ありませんでした………。」
テレパシーで語りかけてきたイフリートの言葉にオリヘルガは全てを諦めたかのように項垂れる。その姿は既に先程までカオス達を圧倒していた時のような勇猛さは感じられなかった。代わりにそこにあったのは絶対的捕食者を前に抗うことを諦めた哀れな弱者の姿しかなかった………。
ローダーン火山 麓
ミシガン「あっ……!
カオス達だ!」
タレス「どうやらブルカーンと接触する前に連れて戻れたようですね。」
レアバードで下山するとそこにはカオス達を待つミシガンとタレスの姿があった。
ウインドラ「なんとか二人を連れ出すことができた。
もう少し遅ければ二人はシュメルツェンに連れていかれるところだった。」
ミシガン「え!?
もうブルカーン族に会ってたの!?」
アローネ「えぇ………、
ですが彼等とはどうにも話が通じないようでして戦いになってしまって私達は………。」
カーヤ「結構危ない状況だった………。
でも二人とも助け出すことができた………。」
ウインドラ「カーヤのおかげだな。
カーヤがいち早くカオス達が山を登っていたことに気付いてな。
俺達もブルカーン族に襲われたから下山してお前達が来るのを待っていたんだ。」
カオス「ウインドラ………ミシガン………タレス………カーヤ………、
………久し……………振り………。」
息絶え絶えにカオスが四人へと挨拶をする。
ミシガン「!
う、うんそっちも久し振りだけどカオスどうしたの!?
怪我してるよ!?」
アローネ「!
そうでした!
ミシガン!
急ぎ応急処置を行います!
手伝ってください!」
アローネ達は皆でカオスをレアバードから下ろして寝かせて傷口に治療術を施す。するとカオスの調子もあんていしてきた。
カオス「…ッ…………………、
………………ふぅ………有り難う二人とも。」
ウインドラ「…どうだった?
ブルカーン族は。
かなり腕の立つ連中だったろう?
俺達が山を登っていった時も同じように手痛い歓迎を請けた。
カーヤが追い返していなかったら俺達も同じように連れていかれてただろう。」
タレス「連中は相当な強さです。
カーヤさんのスピードにも対応してきてすぐには追い返すこともできませんでしたから。」
カオス「………強かったね………。
俺も本調子でないと相手にならなかった………。
………あれ程の実力者がブルカーン族に沢山いるとなると強引に突破してレッドドラゴン………………イフリートだけ倒すってのも無理な話だし………。」
オリヘルガの様子からブルカーン族とはまともな交渉すらできそうになかった。途中のイフリートの会話からもカオス達に敵対するのは部族全体の総意ともとれる。
タレス「一度何か良案を考えなければいけませんね。
シュメルツェンに入ることすらままならないのではヴェノムの主討伐どころの話ではありませんよ。」
ミシガン「なんか凄いおかしなことになってるよね………。
フリューゲルで精霊イフリートがブルカーンを纏めてるって話だったけどそのイフリートがヴェノムの主だったなんて………。」
ウインドラ「奴等はイフリートの十僕と化しているようだな。
イフリートも手強い相手だと思うがそれよりも先ずブルカーンの奴等をどうにかしないとならん。
奴等の戦闘能力ははっきり言ってバルツィエ以上だ。
俺達の中で奴等に対抗できるとしたらカーヤと………、
………調子が良いときのカオスくらいかものだがカオスはまだ体調が戻った訳じゃないだろ?」
カオス「えっと………、
………………うん………。」
ウインドラの質問にカオスは
アローネ「…!
カオスは何か袖の中に入れているのですか?」
カオス「!!」
ミシガン「袖の中?
何で?」
アローネ「あのオリヘルガと呼ばれていた男性から逃れる際にカオスの腕に触れたのですが何やら硬い感触がしたので気になりまして………。」
ウインドラ「硬い感触?
籠手でも入れてるのかお前。」
タレス「?
カオスさんが籠手を装備しているところなんて見たことありませんけど………。」
アローネ「いえ………、
あの触感は籠手ではなかったような………、
けど人の腕の感触でもなくて石に近い何かだと思うのですが………。」
カオス「………黙っていてもいつかばれるよね………。
俺も信じられないことが起こってるんだけど………。」
カーヤ「信じられないこと?」
カオス「………」グイッ
カオスは右腕の袖を捲ってみせる。捲る直前は皆普通の腕が出てくると思ったのだが袖から出てきたものは………、
アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ・カーヤ「「「「「!?」」」」」
カオスの袖から出てきたものは人の腕………、
ではなく灰色の人の腕の形をした石であった………。