テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブルカーンの住む街 火精霊の祠
イフリート『………ヨクワシノモトヘトカオガダセタナ………?
オリヘルガ……!!』
ピリピリピリ………!
オリヘルガ「………ィッ………!?」
オリヘルガがいるのはシュメルツェンの街の中にあるローダーン火山の側面に精霊イフリートを祀るために作られた洞穴で彼は今自らをイフリートと自称するレッドドラゴンからお叱りを受けていた。
イフリート『ワシハキャツラヲイカシテツレテコイトモウシタハズダガナ………?
ニガセトハモウシテオランゾ………?
ンン?』
オリヘルガ「もっ、申し訳ありません………!
奴等が先の四人組と繋がっていたらしく助太刀に入るとは思わず『ミグルシイイイワケヲスルナッ!!』!?」
イフリート『ワシガキキタイノハソウイウコトデハナイ!!
ワシガキサマニモウシテイルノハコノセキニンヲドウツケルカダ!!
キサマタチハ
ワシハソレヲウケイレタ!!
キサマタチヲミノガスカワリニキサマタチノカワリニナルベツノショクリョウヲヨウイスルヨウニメイジタ!!
ソノショクリョウノキョウキュウガトドコオレバワシハキサマタチブルカーンノナカカラヒトリズツワレノショクリョウトナルモノヲサシダセトモイッタ!!
………キョウデモウソノキョウキュウガトドコオッテトオカニナルガ………?
ワシモソロソロキサマタチブルカーンノニクニハアキテキタトコロダガゼニハラハカエラレン………。
キサマガワシノショクリョウトナルカ?』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………!!!
オリヘルガ「かっ、覚悟はできております………!!
私の命で我が部族の民が生きられるのなら私は喜んでこの命を貴方様に献上致しましょう!!
どうか私の命だけでもう暫しお待ちください。
奴等は他の者に全力で捕らえさせますのでこれでご慈悲を………。」
イフリート『………イイココロガケダ………。
コンカイハキサマノカラダデガマンスルコトニシヨウ………。
サァコッチヘ「お待ちください!」』
イフリートがオリヘルガを手にかけようとした瞬間その部屋の入り口からそれを止める声が入った。
???「お待ちくださいイフリート様!!」
イフリート『………ナニヨウダ?
ギラン………。』
オリヘルガ「兄貴………!?
何しに来たんだよ!?」
突然の来訪者にオリヘルガとイフリートは視線を向けてその意図を追及する。
ギラン「今度の我が愚弟の失態は身内である私の責任です。
私が獲物達に接近を感ずかれないように単独で向かわせたことが獲物を取り逃がす直接的な要因です。
せめてあともう一人オリヘルガに同行させておくべきでした。
そうすれば獲物を全員逃がしてしまうなどという失敗は起こり得ませんでした………。
ですから愚弟ではなく私をお召し上がりください。」
オリヘルガを愚弟と言うギランと呼ばれた男はイフリートに自分がオリヘルガの代わりになると告げる。
オリヘルガ「!!?
なっ、何を言ってるんだ兄貴!!?
俺がミスッた仕事だ!!
責任は俺にある!!
ここは俺が死ぬべきなんだ!!
兄貴は引っ込んでろよ!!」
ギラン「それはできないなオリヘルガ。
お前は部族に必要な人材だ。
お前を失うことだけは部族の大きな損失だ。
お前をここで失う訳にはいかない。
お前は将来ブルカーンを率いる長となるのだから。」
オリヘルガ「そんなの兄貴がやればいいだろうが!!
俺みたいな馬鹿がやるよりかは部族で一番強くて頭もいい兄貴が皆を仕切っていけばそれで万事上手くいく話だろ!!?
兄貴が死ぬことなんてねぇ!!」
ギラン「私には皆を率いる器は無いよ。
力や頭脳だけでは皆はついてこない。
お前のように皆のことを考えられるような者が長には必なんだ。
私は自分のことだけで手一杯で皆のことを気にかける余裕なんて無かった。
お前のように皆からの人望がある者がこれからのブルカーンの時代には必要されてくる。
そんなお前のためなら私はこの命惜しくはないよ。」
オリヘルガ「兄貴ィ………!!
止してくれよ………!
俺は兄貴を犠牲にしてまで生き延びたくなんて………!!」
ギラン「私も同じだ。
両親が亡くなってから私にとっての唯一の肉親はオリヘルガお前一人だけなんだ。
お前は私よりも若い。
若いお前が私よりも先にこの世を去ることなど生意気だぞ?
先に逝くのは兄貴である私の特権だ。」
オリヘルガ「そんな特権捨てちまえよ!!
寿命で死ぬならともかくこんなんで兄貴を殺すことなんてできねぇ!!
ここはやっぱり俺が「話は終わりだお前は下がれ。」兄貴!!?」ドンッ!
イフリート『………キサマガカワリニワシノショクリョウトナルノカ?』
ギラン「はい、その通りでございます。
弟よりも私の方がイフリート様も美味しく召し上がれると思います。」
イフリート『………フンッ………、
ドチラデモカマワヌ。
ワシハコノハラガミタサレレバソレデ。』
ギラン「…最後に私からお願いがあります。
どうか私めの命で何とぞ同胞達に猶予の時間をいただけませんでしょうか?」
イフリート『ワカッテオル。
ワシモキサマノマナヲキュウシュウシオエルノニジカンガカカルカラナ。
オリヘルガ、
トオカダ。
トオカイナイニヤツラゼンインヲツカマエテワシノモトヘトツレテコイ。
ワカッタナ?』
オリヘルガ「…はっ………ははぁ!!」
地にひれ伏すオリヘルガ。カオス達を圧倒した戦士とはとても思えない姿であった。
イフリート『………デハサガレ………。
ソシテオマエハ………。』
ギラン「えぇ、
既にこの心は決まっております。
いつでもどうぞ。」
バグンッ!!!
オリヘルガ「………クソッ!!
クソがぁぁぁぁっ!!!
俺の………!
俺のせいで兄貴がぁぁぁぁぁ………!!!
アアアアァァァァァッッッ!!!
どうして!!
どうしてこうなるんだよ!!!」
兄ギランの最期は呆気ないものだった。最期までギランは泣き言も言わずにイフリートの口の中へと納まっていった。
オリヘルガ「(………どうして………!
どうして兄貴が俺なんかの身代りに………!!
俺が奴等を捕まえておかなかったから!!
俺のせいで兄貴が食われちまった………!!
………一体どれだけ食い尽くすつもりなんだよあの怪物は!!
もう街の奴等も半分はアイツに食われちまったぞ!!?
この先アイツの腹が満たされることなんてあるのか!!?
ないだろ!!?
アイツの食欲が止まることなんてあり得ない!!
………だがアイツに従い続けるしかブルカーンが生き延びる方法はねぇ………。
俺達の代わりに他の誰かを食わせ続けねぇとブルカーンが全滅しちまう………。
あんな人並みの知能を持ったドラゴンになんかバルツィエも敵う訳がない………。
………そうして俺達ブルカーンはアイツが世界中の生き物を食い尽くすまでの間は生き延びられる………。
もうそうするしか俺達には選択肢はねぇんだよ………。)」