テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブルカーンの住む街シュメルツェン 上空 残り期日十八日
フィィィィィィィィンッ!!!
カオス「ここがブルカーンの街シュメルツェン………。」
アローネ「山頂付近にあるというのにかなり広いですね………。」
カオス達はレアバードに乗ってシュメルツェンの上空を飛んでいる。地上を移動するとブルカーン族に見付かり捕縛されてしまうからだ。カオス達がこの地方へと足を運んだのは最後のヴェノムの主レッドドラゴンを倒すためなのだがブルカーン族は主を精霊イフリートと称しそのイフリートの命令で近辺の他の部族の地へと赴きイフリートへと捧げる人民を拉致してしまう。カオス達も危うく捕まってしまうところだったがどうにかウインドラとカーヤの働きで事なきを得た。
ちなみに空気中には火山灰が漂い視界を塞いでしまうため現在カオス達は
カオス「ここの山って火山なんでしょ?
噴火とかしたらここも危ないんじゃないかなぁ………?」
立地的にこのシュメルツェンはローダーン火山の噴火口近くに場所を置いている。灰が漂うことから噴火自体も定期的に起こっている筈だが………、
ウインドラ「噴火したとしても噴出する火砕流や溶岩は必ずしも街よりも上の火口部から流れ落ちてくるとは限らない。
このローダーン火山の至るところに山頂の火口部とは別にいくつかの噴出口が見受けられる。
噴火の際の衝撃がそれで和らげられているんだろう。
溶岩が流れてきた時は川のように溶岩のルートを形成して街の中に流れてこないように工夫が施されているらしい。
それと建物は木材等ではなく溶岩でも溶けない素材が使用されていて強度も高く噴火によって発生する地揺れにも対応してあるようだ。
ブルカーンの連中はそういった
カオスが抱いた疑問にウインドラが軽く解説をする。人やモンスターが住みにくい環境でブルカーンがどのように自然災害な対応しているかがその説明で判明する。
アローネ「ざっと見る限り真っ黒な建物ばかりでどこにイフリートが駐在しているのかが分かりませんね………。
レッドドラゴン程の大きさの生物が出入りするのであれば直ぐに見付かりそうなものですけど………。」
カーヤ「でもここからでも感じる………。
ここのどこかに何か大きなモンスターがいる気配を………。
ここにいるのは絶対だと思う………。」
ウインドラ「カーヤでも正確には場所の特定は難しいか………。
レッドドラゴン程の大型の生物が入れそうな場所といったらもう火口しか見当たらないが火口部からは人が侵入できそうな経路は見受けられない………。
やはりこの街のどこかにレッドドラゴンがいる場所まで続く
カオス達の目的はイフリートの討伐のみ。イフリートと接触することができればイフリートを倒すだけなのだが一見するとシュメルツェンはイフリートが潜んでいそうな場所はどこにもなさそうである。ウィンドブリズでカイメラの変身形態の一つであったレッドドラゴンの姿からは最低でも二十メートル程の大きさの洞窟のようなものがある筈だがそんな空洞はシュメルツェンには無かった。そうなるとイフリートは火口部から出入りをしていることになるが………、
ウインドラ「どうにかイフリートを火山の内部から引きずり出せれば楽な話なんだがな………。
地上へと引きずり出してしまえばあとは攻撃を加えて倒すだけになるが………。」
アローネ「そうしますと火口部からイフリートが出てきそうな場所へと魔術を発動してイフリートを外へと誘い出す………、
ですが外へと出てきますとイフリートが空へと飛び上がるでしょう。
あの大きさでもグリフォンやバタフライのように空での活動も可能のようですから空へと舞い上がられると逆に私達の方が不利に繋がるかもしれません。」
カオス「どこで戦っても分が悪い戦いになるってことだね。」
アローネ「えぇ、
私達が敵にしているのはそういう相手ですから………。」
ウインドラ「地形の利は常に彼方の方が優位………。
地上であろうと洞窟内部であろうと空中であろうと俺達が逆境に立たされているのに変わりはない。
そしてここでのことに関してだけはこれまでのように数の利と人とモンスターとの知性の差ですらも話にならない。
生物最強の戦闘能力に加えてカズでも此方が負けている。
イフリートを相手にした途端俺達には良いところ無しだな。」
作戦を考えようとすればするほどイフリートを倒す過程で問題が生じ難易度が格段に上がっていく。ブルカーン族が協力的であったのならイフリートの対策を寝るだけなのだが残念なことにそれは叶わぬ希望だ。今のところはどうしても
アローネ「………今日はこの辺りで引き返して街の見取り図を作成しましょう。
いつまでも見下ろしているだけでは何も思い付くことはないでしょうし。」
カオス「街の様子を見れただけでも前に進んだよね。
次はこのあとどうするかだけだ………。」
ウインドラ「今言えることはまだ攻めるべき時ではないということだけか。
無策に突撃しても返り討ちにされるだけだろうな。」
カーヤ「…いっそのこと山を崩してイフリートを生き埋めにしたら………?」
アローネ「それは………、
………実行したとしてもヴェノムであるイフリートには大した結果は得られないでしょうね………。」
ウインドラ「クラーケンの時のように何でも無かったかのように地上へと這い上がって来るだけだろう。
それに火山に刺激を与えることも避けたい。
下手なことをして火山が大噴火を起こせばここだけでなく隣のフリンク領とアインワルド領まで影響を及ぼしてしまう。
地層深くで蠢くマグマが勢いよく噴出されればどこまで届くのかは誰にも分からない。
自然には迂闊に手をつけるべきではないんだ。」
カーヤ「…そう………なんだ………。」
カオス「何にしてもここにいるだけだとそろそろブルカーンが何かしてくるだろうしタレスとミシガンのところに戻ろう。
作戦を立てるのはそれからだよ。」
カオス達四人はまた山を降りることにした。幸いブルカーン族から魔術で狙撃されることもなかったため今日は何事もなく下山できた。
オリヘルガ「………あいつらのせいでギラン兄貴が死んだ………………。
今に見てろよ………。
必ずお前らを生け捕りにしてやるからな………。」