テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ローダーン火山 麓 夜 残り期日十日
アローネ「日も落ちたことですし移動を開始しましょう。」
カオス「そうだね。
そろそろもういい時間だしね。」
カオス達は火山の頂上付近で暮らしているブルカーン族とイフリートを巡って対峙していた。イフリートを倒すためにこの地まで足を運んで来たカオス達だったがブルカーン族の一人オリヘルガと剣を交えてからブルカーン族がイフリートを王のように崇めイフリートの命令に従っていることが分かった。イフリートの正体はヴェノムの主で他の生物を捕らえて食らい力と知能を蓄えていく能力を持っている。カオス達もイフリートに目を付けられブルカーン族を使って捕らえようとしてきたのでカオス達はそれを躱してイフリートの能力をどうにか無力化することにした。
ウインドラ「灯りは………点けない方がいいな。
灯りをつけるとブルカーン族の目に止まる。
そうなれば奴等に俺達の居場所を特定されてしまう。」
ミシガン「暗いまま歩いて移動するの?」
アローネ「その方が良さそうですね。
視界は悪くはなりますが目を慣らせばそれもなんとかなります。」
タレス「敵陣は直ぐ目の前ですからね。
火山の上からなら灯りが点けば簡単にボク達の居場所なんて分かりますし。」
ミシガン「でもゆっくり進まないと転んで危ないよ?
そんなんで今日中に西側の方まで辿り着けるの?」
カオス「行くしかないよミシガン。
今は出来ることをやるしかないんだ。
ここで捕まったりしたらせっかくここまで来たのに全部無駄になっちゃうから。」
ミシガン「………それもそうだね………。
………ねぇ、
後時間ってどのくらい残ってるんだっけ?」
アローネ「………今日も後少しで終わりますしそしたら………、
ミシガン「…もうそんなところまで来てたんだ………。
あと九日………。」
カオス・タレス・ウインドラ「「「………」」」
世界の運命が決定するまで一週間と二日。それまでにヴェノムの主であるイフリートを無力化しなくてはならない。世界に蔓延するヴェノムウイルスの勢いをカオス達の手で減衰させなければ精霊マクスウェルが直々にこの星デリス=カーラーンに強制的に審判の判決を下す。そうなれば全てが無に帰してしまう。
ミシガン「………どうにかなるよね………?
ここまで来たんだもん………。
きっとあと九日以内でイフリートを………。」
カオス「………」
ミシガンの淡い希望に返事を返す者はいなかった。状況は以前としてブルカーン族との膠着したにらみ合いから何も進展がない。この状態が続けばイフリートと接触しないまま世界の終末を迎えることになってしまう。その状況を打開する術は今のところ何もない。最終手段は特攻することだけだが何も知らないブルカーン族に行くてを阻まれて全てが終わるだけだろう。
カオス達からはいよいよ余裕が無くなっていた。
カーヤ「………西に進むならカーヤが案内するけど………。」
移動しようとした直前カーヤがそんな申し出をしてきた。
アローネ「?
カーヤはここの土地勘があるのですか?」
カーヤ「土地勘はないけど夜目なら自身ある………。
リスベルン山でも一人でよくいたから………。」
カオス「俺も結構暗いところなら平気だから俺とカーヤで先導するよ。」
ウインドラ「………では二人に先頭に立ってもらうか。
後ろは俺が見ておくことにする。」
タレス「ボク達は………一応左右にモンスターが出てこないか警戒しておきますね。」
ミシガン「それくらいなら私達もできるもんね。
アルターで共鳴も出来るようになったし索敵なら任せて。」
カオスがウィンドブリズ山で修得した共鳴は練度の差はあるがアローネ以外が使えるようになった。共鳴の本来の使い方は仲間同士で魔術の干渉を防ぐためであり魔術に秀でたバルツィエが編み出した技術だ。この技術は攻撃だけでなく付近の他の生物の気配をも感じとることができカーヤは自身の力だけでそれを体得しモンスターやヴェノムから六年間フリンク領を守り続けてきた。
カオス「あ、そうだカーヤ!
これから向かうところなんだけどハンターさんとステファニーさんがいるところに直接向かってくれないかな?」
カオスは次に向かう場所をハンターとステファニーのもとへと行くようカーヤに指示する。
アローネ「ハンターさんとステファニーさん………?
あのお二人が此方へといらしておられるのですか?」
ウインドラ「何故あの二人がここにいることが分かるんだ?」
ミシガン「空からでも二人がいたのが見えたの?」
カオス「いや、
実際に見た訳じゃないけどさっきカーヤが西の方に誰かがいるって言ってたんだ。
マナの様子からしてブルカーンじゃないみたいだけどここら辺に来る人なんて他の部族じゃ考えられないし誰がいるか考えたら前にあの二人がこっちの方に向かってるって聞いてたし。」
タレス「あぁ………、
確かにそんなことをあの二人は言ってましたね。
それでその二人がここにいると。」
ミシガン「でも何でこんな危ないところに二人がいるの?
あの二人ってどこか安全で住みやすいとこらを探すって言ってなかった?」
カオス「そうだけど
ウインドラ「曖昧だなぁ………。
それだけであの二人だと決めつけるのは早計だろ。」
アローネ「………カーヤ、
カーヤが感じ取った人は他に何か特長はありませんか?
マナの様子とか今どうしているかとか………。」
カーヤ「……今は特になにもしてないと思う………。
マナは………多分氷属性を得意としている人だと思う。」
タレス「氷ですか………。
氷と言うと………。」
ウインドラ「氷と言えば九部族の中ではクリティア族とカルト俗が得意としている属性だったな。
クリティアはこんなダレイオスの真逆にいる理由は無いだろうしカルト族と言えばハンターと一緒にいたステファニーしか思い当たる人物がいない。」
カオス「ほっ、ほら!
やっぱりハンターさんとステファニーさんだよ!
あの二人以外にこんなところに来る人なんていないって!」
アローネ「…ではもう一人地属性のマナは感じませんか?
ステファニーさんがおられるのであれば一緒にハンターさんもおられる筈ですが………。」
カーヤ「………感じるマナは氷のマナの人以外にはいない………。
その人一人だけだと思う………。」
カーヤに再度西側にいる人物について探ってもらったがハンターらしきマナは感じられなかったようだ。
タレス「一人………?
ハンターさんがいないんですか?」
ウインドラ「ハンターが不在でステファニー一人だけでいるのは妙だな………。
やはり人違いなのか………、
………ハンターが既にこの世にいないかの二つだが………。」
カオス「!?
ハンターさんがこの世にいないってどういう意味!?」
ウインドラ「そのままの意味だ。
こんな部族全体で人拐いをしているような連中がいる土地なんだ。
ハンターがブルカーンに捕まってしまったということも有り得る。」
タレス「…ではその一人だけというのは………。」
ウインドラ「…残されたステファニーだろうな。
一人だけでいるのはハンターがブルカーンに捕まり一人になったかだ。
トロークンではあの二人は恋仲のようだったしステファニーを逃がすために彼女を庇ってハンターだけが捕まってしまった………。
それかブルカーンの連中に………。」
カオス「じゃあステファニーさんは今………。」
アローネ「まだそうと決まった訳ではありません。
西にいる方がステファニーさんではないかもしれません。
ハンターさんやステファニーさんのように部族からはぐれダレイオスをさ迷っている方などもいるでしょうから。」
ウインドラ「…そうだな。
何にしてもその人物と会ってみなければ始まらない話だ。
こんなところで一人でいるのであれば俺達よりもブルカーン達のことを知ってる人物かもしれん。
もしそうであるなら会って何か有力な情報を得られるだろう。
その人物に会いに行ってみるか。」
カオス「うん、
じゃあその人のところに行ってみようか。」
ミシガン「(………え?
氷属性の人って言ったらステファニーさんの他にももう一人私達の知り合いにいるじゃない………。
何で皆
あんだけインパクトのある人忘れたって言うの?
マジ………?
あぁでももうあの人とはダレイオスに来てから半年も顔会わせてないし仕方無いのかな。
けど他のところで聞いたあの人のルートから見てもここにいてもおかしくはないよね。
………絶対とは言い切れないけどカーヤちゃんが見付けた人って