テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

718 / 972
フリーズリング

消滅都市ゲダイアン 深夜 残り期日九日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイディー「お前達二人にはこれを渡しておく。」

 

 

 レイディーはカオスとカーヤに何かを手渡す。それは小さな箱だった。

 

 

カオス「これは………?」

 

 

カーヤ「箱だよ?」

 

 

カオス「あ、いやそれは見て分かるんだけど………。」

 

 

レイディー「そいつを開けてみな。

 明日はシュメルツェンに侵入する時にそいつを装備して侵入するんだ。」

 

 

カオス「装備品なんですか………?」

 

 

 レイディーに言われるがまま手渡された箱を開ける。その中には指輪が入っていた。

 

 

レイディー「…そいつは“フリーズリング”だ。

 クリティア族の連中がアタシがジャバウォックを倒した後にそいつを貰った。

 そいつにはマテオにある手枷のように()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 手枷と違って指に嵌めるだけだからそこまで邪魔にならないだろ?

 鍵もねぇから簡単に外せるしな。」

 

 

 そう説明するレイディーは自身の服のポケットから更にフリーズリングを取り出した。

 

 

カオス「この指輪どれだけ持ってるんですか……?」

 

 

レイディー「何かあった時のために余分に貰っておいたんだよ。

 クリティア族も快く量産してから渡してくれた。

 

 

 って言うかクリティアの連中はこいつの処分に困ってたからアタシが廃品回収しただけなんだけどな。

 こいつは本来は()()()なんだよ。

 手枷と同じ効果を持っているが手枷は鍵をかけとけば拘束されてる奴は外せねぇから有用だがこのフリーズリングは嵌められた奴が自分で外すことが出来るから手枷のように誰かを捕まえることもできねぇしな。」

 

 

カーヤ「これって要らないものなの………?」

 

 

カオス「どうしてそんなもの貰って来たんですか………。

 しかも自分の分だけじゃなく俺達の分まで………。」

 

 

 フリーズリング………何か有効に使えるアイテムなのかと思えばレイディーがその能力や処遇を聞く限りあまり使えそうにないアイテムだが………、

 

 

レイディー「こいつは基本的には人の社会ではゴミそのものなんだが一歩外に出てましまえばその瞬間からアタシにとっては超お得で使えるアイテムに早変わりした。

 こいつにはな………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レイディーは自慢げに指輪を空に翳してそう告げた。

 

 

カオス「共鳴のセンサーに引っ掛からない………?」

 

 

カーヤ「え………?

 でもカーヤは共鳴で()()()()を見付けたけど………。」

 

 

レイディー「アタシも常時これを嵌めてる訳じゃねぇよ。

 この荒野では先ずモンスターが寄ってこねぇからここでは外してる。

 共鳴についてはバルツィエの専売特許みたいな風潮があるが一部の動物やモンスターは共鳴が使えるんだよ。

 そんで共鳴を使って狩りをする奴もいる。

 人だって今のエルフっつー段階までに進化するまでのどっかで共鳴を普通に使ってた時代があったんだ。

 それが進化する上で必要なくなって退化してっただけなんだ。

 また鍛え直せば誰でも使えることはお前らも知ってるだろ?」

 

 

カオス「はっ、はぁ………、

 ウインドラ達も使えるようになったんでそれは知ってますけど………。」

 

 

レイディー「そしてさっきアタシはイフリートがブルカーン領から脱出を謀る奴をイフリートが捕らえに向かうことは言ったと思うが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

カオス「それは………。」

 

 

レイディー「この荒野は実質既にブルカーン領の外だ。

 お前達が捕まらなかったのはイフリートが猿達を捕まえたからまた戻ってくると分かってたから追ってこなかったんだろう。

 だがアタシはたった一人でこの四ヶ月間ブルカーン領を何度も行ったり来たりを繰り返している。

 アタシには人質に使えそうな奴はいないからアタシが逃げようとすればイフリートは追ってくる筈なんだ。

 四ヶ月間でもブルカーンに捕まっても隙を付いてブルカーン領から脱出しようとしたモンスターとかはいた。

 だがそいつらは結局イフリートが飛んできてその場で食われた。

 それなのにアタシだけはイフリートは追ってくることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 ………出来なかったんだよ。

 奴の共鳴はブルカーン領の中にいる奴のマナを関知して誰がどこにいるのか探るがこのフリーズリングを付けている限り奴がこれを嵌めてる奴を探し当てることは出来ねぇ。

 これを付けてた時と付けてない時でブルカーン達がアタシを見付け出す効率が全然違った。

 付けてない時はあっさりとブルカーン達に見付かったが指輪をしてた時にはブルカーン達がアタシのところへすっ飛んで来ることはなかった。

 イフリートもこれをしてる間はアタシのことを見つけることが出来ないっていう何よりの証拠だ。」

 

 

カオス「じゃあそれを付けてる間はブルカーン達に見付かることはないんですね………!

 それならブルカーンに見付からずにイフリートのところへ………。」

 

 

レイディー「そういうことだ。

 でもこの指輪にも欠点はあるぜ。

 これを嵌めてるってことはその間は完全に無防備だ。

 マナを封印してる訳だから魔術抵抗も著しく下がるし当然魔技や魔術も使えねぇ。

 ってことはレアバードも飛ばすことは出来ねぇんだわ。

 こいつは隠密のためのアイテムだ。

 こいつをしてる間は戦闘は出来ねぇ。

 仕方なく見付かった時は直ぐに外すことは出来るがそん時は一瞬でイフリートに居場所がバレる。

 猿達を助けに行く際は絶対にブルカーンの視界にも入ることは許されねぇ。

 絶対にだ。」

 

 

カオス「………分かりました。」

 

 

レイディー「………それじゃあ作戦を発表するぞ。

 これから今日が終わる時間までにアタシが見付けたブルカーンの連中に気付かれることなくイフリートがいるところまでの経路を教える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 用心しろよ?

 こればかりはアタシ達がいかに上手く動けるかにかかってる。

 もし失敗すれば猿達もアタシ達も全滅だ。

 それで世界もそのままここみたいに無くなっちまうんだからよ………。」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。