テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ローダーン火山 西 残り期日九日
レイディー「………おし、
そんじゃ後数回やったらシュメルツェン近くまで行ってそこで夜まで待機だ。」
カオス「そのまま仕掛けた方がいいんじゃないですか?
今なら真っ直ぐイフリートのところまで行けそうですけど………。」
レイディー「この作戦は失敗できねぇ作戦だ。
共鳴でやっこさんの位置を把握できても視界を百パーセント遮れはしねぇ。
ブルカーンの目に止まれば連中等が集まってくるんだぞ。
焦らず慎重に事を進めるために準備は万全にしておかなくちゃならねぇ。
そう急ぐなよ。
暗くなるまでの辛抱だ。」
カオス「………はい。」
アローネ達のことを思うとつい気持ちが逸る。仲間が敵の手にある状況がカオスの心から余裕を無くしていた。
…始めからカオス達には余裕など無かったのだ。魔術を使えなくなって期限も迫りラーゲッツまで謎の復活を遂げて仲間まで奪われている。レイディーとの再開で幾ばくかは落ち着きを取り戻したがレイディーも前までのような減らず口を言わない。彼女もそういう状況ではないと理解しているのだろう。下手に刺激してカオスとカーヤの二人が気落ちしたり激昂したりすると今度の作戦は確実に失敗する。
平静を保ち気配を消して霧と闇に乗じ忍ぶこと、それが今回の要だ。決してブルカーン達に見つかってはいけない。一直線にイフリートのもとへと向かってイフリートを討つ。それ以外にアローネ達と世界を同時に救う手段はない。もし一人でも見付かってブルカーンか駆け付ければその時は………、
バサッ!
カーヤ「!
誰か………来る!」
レイディー「チィッ!
もう飛んで来やがったか!
一旦フリーズリング嵌めて隠れるぞ!」
カオス達は直ぐ様フリーズリングを指に嵌めて岩陰へと隠れる。メーメーも瞬間的にマウンテンホーンズの姿に戻って角に指輪を付けた。これで
ワイバーン「グリュアアアアアッッッ!!」
オリヘルガ「この辺か………?
この辺だよな!!
おいバルツィエ!!
いるなら出てこい!!
いるのは分かってるんだ!
お前の仲間達は俺達で捕らえている!
仲間達の命が惜しいなら姿を見せろ!!」
当然そこに現れたのはオリヘルガだった。昨日と同じでワイバーンに乗って飛んで来たようだ。
カオス「オリヘルガ………!」
レイディー「静かにしてろ。
奴に気付かれたらマズイことは分かってんだろ?
今はアイツがどっか行くまでじっとしてな。」
カオス「………分かってますよ。」
カオスは物音一つ立てずにオリヘルガの様子を見ていた。発生させた蒸気のせいでオリヘルガからはカオス達がいる場所が分からないらしい。カオス達に呼び声をかけるだけでその場から動こうとしない。
オリヘルガ「………クソッ!
確かにこの辺りから俺でも分かるぐらいに
だがマナがでかすぎてどこにいるのか分かりゃしねぇ!!」
今オリヘルガはマナの気配がすると言った。マナの気配を感じ取れると言うことは少なからず共鳴の力を使えると言うことなのだが………、
レイディー「………お前のマナやっぱフリーズリングでも抑えきれてなさそうだな。
どんだけマナが滲み出してんだよ。
これじゃ中々思うように進めねぇぞ。」
カオス「…すみません………。」
以前からカオスは手枷などのマナを封じる力を持つ魔道具が効果を成さない。精霊マクスウェルが集めたマナが人の手によって作られた道具では完全に封じきることが出来ないのだ。
オリヘルガ「バルツィエ!!
どこにいる!!
ここか!?」
とうとうオリヘルガがワイバーンから降りて辺りを捜索し出した。
カオス「ヤバイですよレイディーさん。
オリヘルガが俺達のことを………。」
レイディー「…なぁラーゲッツの娘。
アタシの共鳴にも引っ掛からないんだが今よぉ………。
ここに来てるの
レイディーはカーヤにオリヘルガが単独で来ていることを確認する。
カーヤ「そうみたい………。
あの人一人しか今はいない。
他はまだシュメルツェンにいる。」
レイディー「そうか………。」
カオス「どうするんですかレイディーさん………。」
レイディー「………一人ってんならアタシ達だけでもアイツをのすくらいならできそうだがアイツここら辺から動きそうにねぇなぁ………。
………ここは取り合えず………、
アイツに気付かれないように山を登っていくぞ。
レイディーはオリヘルガに対して何もせずに登頂すると言い出した。
カオス「倒さないですか?
今なら一人みたいですし倒せるなら倒しておいた方がいいと思いますけど………。」
レイディー「奴がここにいるってことはイフリートの共鳴でアタシ達のことを嗅ぎ付けて来たんだろう。
だがアイツ自身が共鳴を上手く使えないらしい。
坊やのマナがでかすぎてこの付近にアタシ達が潜伏してんのは分かってるみたいだがそれでもこの霧の中でたった一人でアタシ達を見付けるのはそう簡単なことじゃない。
そんでアイツを倒しちまえば他の増援がここに来るかもしれん。
それだけは避けたい。
アタシ達が見つかるリスクは減らしたいからな。
なんでこの状態を維持したまま登っていくんだよ。
そうすりゃ援軍も駆け付けずにアイツの目を掻い潜るだけでシュメルツェンまで容易く登っていける。」
カオス「そんなことが………本当に………。」
カオス達を捕らえるためにやって来たオリヘルガに対してカオス達は倒しもせずに見つからないまま山を登ることにする。それからはオリヘルガがいることもあって思いの外進みづらくシュメルツェンまでは時間がかかり日も暮れかけていた。
そしてシュメルツェンまで後少しというところまで登ってきた頃シュメルツェンでは