テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ローダーン火山 頂上前 夜 残り期日九日
レイディー「必ずしも頭脳がいいってことはいい結末に結び付くとはならねぇ。
色々と向上したせいで文明が滅ぶことだってあるんだ。
発展しすぎた文明社会が滅びるのなんてあっという間だ。
人の文明はそんぐらい危険を孕んでやがる。
常に世界を滅ぼすくらいのな。」
カオス「文明の力が高すぎるのも考え物ってことですね。」
シュメルツェンを目前にしてすっかりと油断して放しに老け込んでしまう三人。
そのせいで間近に這い寄る人影に気付くことが出来なかった。
ジャリッ………、
カオス「!?」
レイディー「(しまった!
つい話し込んじまって周囲の警戒が……!?)」
カオスとレイディーは一瞬オリヘルガが迫ってきているのかと思った。が、前方では変わらずオリヘルガがカオス達を探す姿があった。と言うことはシュメルツェンからオリヘルガの応援が来たということになる。オリヘルガが援軍を要請しなかったのでシュメルツェンから誰かがやって来る可能性を失念していた。
しかしその足音は………、
ジャリ………………………ジャリ…………………、
カオス達の側までやって来てそのまま通り過ぎていった。どうやら気付かずに偶然横を通っただけのようだった。
オリヘルガ「!!
そこか!!」
オリヘルガが足音の主へと武器を構えてり出す。オリヘルガはまだその人物が誰なのか分かっていなかった。
ジャリ…………………ジャリ………………ドサッ………、
カオス・カーヤ・レイディー「「「!」」」
霧でよく見えなかったがシュメルツェンから歩いてきた人物がオリヘルガが迫る寸前でその場に倒れた。
オリヘルガ「んん!!?
おっ、お前は………!?」
????「オリ………ヘルガ………。」
オリヘルガ「ドワイト!?
おっ、おいドワイト!
どうしたんだ!!?」
倒れた人物はドワイトと言うらしい。当然ながらブルカーンでオリヘルガの仲間であろう。だが何故かドワイトは遠目でよく見えなかったが負傷しているようだった。それもかなりの重傷を負っている。
ドワイト「……やつ………が………きた………。
シュメル………………ツェンが………。」
オリヘルガ「もういい喋るな!
今他の奴を……………………。」
ドワイト「」
オリヘルガ「…………………クソがっ!!
一体何が起こってやがる!!」
オリヘルガはドワイトを置いてシュメルツェンへと走っていく。ドワイトはその場で事切れたようだ。
レイディー「………行ったようだな。」
カオス「レイディーさん………あの人………。」
オリヘルガが去ったので隠れていた岩影からドワイトと呼ばれていた男の元へと出る三人と一匹。
レイディー「そいつ………どんな様子だ。」
カーヤ「………駄目みたい………。」
レイディー「………そうか。」
ドワイトは身体中傷だらけであった。何かシュメルツェンの中で激しい戦闘があったのだろう。そしてドワイトだけがシュメルツェンから逃げてきた。
カオス「これは………何があったんでしょうか………?
まさかウインドラ達が………?」
レイディー「あいつらにブルカーンの集団相手にこんな無数に怪我を負わせるような立ち回りが出来るのか?
捕まってて逃げるんなら逃げの一手に専念して精々斬りつけるにして一ヶ所二ヶ所程度だろう。
ここまで趣味悪く痛め付けて弄ぶような真似猿達がするかよ。
それにこいつ死に際に
ってことはこれをやったのはオリヘルガがアタシ達のところに飛んで来てから今まででシュメルツェンに入ってきた奴の仕業だ。
あの野郎が動き出したんだ。
生き返ったあの男が………。」
ブルカーンの住む街シュメルツェン 夜
「う………ぐっ………。」
「ぁっ……………。」
「…………ゴフッ………。」
オリヘルガ「何だってんだよこりゃあ!?
何があったんだ!!?」
オリヘルガがシュメルツェンへと戻ると見渡す限りに同胞達が傷付き倒れている。皆ドワイトのように深い傷を負っていた。オリヘルガはまだ息のある者に駆け寄る。
オリヘルガ「おい!
何があった!?
何でこんなことになってんだ!?
虜囚達がやったのか!?」
「ちっ、………違う………。
アイツらじゃない………。
やったのは…………。」
?????「いい加減アイツ等がここのどこにいるのか吐けよ。
俺はアイツ等を探してんだ。
これ以上酷い目にあいたくなけりゃ俺のいうことを「ペッ」!?こいつ………!」
???「誰がお前の言うことなんが聞くか!!
お前みたいな
ドサッ………、
オリヘルガ「ジグル!!」
ラーゲッツ「畜生めが………!
ここでも俺の噂が出回ってんのかよ!!
っとにムカつく国だな!!
どこに行っても俺のことを底辺だのバルツィエでも弱い部類の奴だのと……!!
そんなに俺のことを下に見るんなら俺なんかに殺られてんじゃねぇぞ屑がッ!!」
オリヘルガ「お前は………ラーゲッツ!!」
ラーゲッツ「………次はテメェか?
テメェが俺の相手すんのか?
止しとけよ。
テメェ等ブルカーンじゃ俺の相手なんか務まらねぇんだよ。」
ラーゲッツはたった今殺したジグルの死体を踏みつけながらオリヘルガを嘲る。
オリヘルガ「(こいつ………!
今まで何度か山に足を踏み入れてはモンスター共が対応してモンスター共を蹴散らして出ていったりを繰り返していたがついにここまで登ってきたか………!
目的は何だ!?)
何故貴様がここまで来た!!?
貴様は何のために俺の仲間を殺したんだ!!!」
ラーゲッツの周りには既にラーゲッツに応戦しようとして逆に返り討ちにされた同胞達の亡骸が散らばっている。マテオとダレイオスの百年の停戦中でもラーゲッツは何度かダレイオスへと渡って来てその度にラーゲッツがどれ程の力を持っていたのかは把握していた。ラーゲッツはバルツィエの血を持つ輩ではあったがその技量はバルツィエの中でも特に抜きん出ているような長所はない。それどころか世代が変わるごとに魔力の強さを増すバルツィエの家計の中でラーゲッツは
オリヘルガ「………なるほど。
バルツィエ御得意の飛葉翻歩でこの視界の悪い霧の中から仲間達の不意を突いて殺したんだな。
バルツィエの落ちこぼれがやりそうな卑怯な手を使いやがる。」
ラーゲッツ「………あ”?
何一人で盛り上がってんだ?」
オリヘルガ「………だが俺の仲間達は殺せても俺はそう簡単に殺られたりはしねぇ!
貴様程度の動きなど霧の中からでも「ごちゃごちゃとうるせぇなぁ!!」」
ドンッ!!
オリヘルガ「ぐふっ!?」
オリヘルガの体に衝撃が走る。それも一瞬のことだったが衝撃が走る瞬間ラーゲッツがジグルの遺体を自分の方へと蹴りあげたのが見えた。
そしてその隙にラーゲッツはオリヘルガへと迫りジルガの遺体からジグルが所持していた剣を引き抜いた。
ラーゲッツ「カオス達の居場所を吐く気がないならとっとと消え去りな!!!
魔王炎撃破ッッッ!!!」
ラーゲッツはジグルごとオリヘルガを剣から放たれた炎で薙ぎ払った………。