テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブルカーンの住む街シュメルツェン 夜 残り期日九日
カオス「ラーゲッツ………。」
ラーゲッツ「やっと見つけたぜカオス。
三ヶ月も待たせやがって。
お前らあそこから真っ直ぐこのブルカーン領に来るんじゃなかったのかよ?」
カオス「誰からそのことを?」
ラーゲッツ「俺を掘りおこしてくれたフリンク族の奴だよ。
名前は………忘れた。
ってか聞かなかったな。」
カオス「そうか………。」
やはりラーゲッツを土の中から掘り出した者がいたようだ。ラーゲッツが埋まってるであろう場所を知ってるとしたらナトルとフラットの二人だが直前フラットがラーゲッツの首を曝すと言っていたのでフラットが犯人だろう。
カオス「そのフリンク族の人はどうしたんだ。」
ラーゲッツ「殺した。」
カオス「お前を助け出してくれた人だったんだろ?」
ラーゲッツ「そんなの知ったことかよ。
どうせ俺の
弱い奴のすることなんざそんくらいしかねぇもんな。」
カオス「!!
お前………!
やっぱり何かして生き返「この馬鹿野郎!!」ッテ!?」ボカッ!
ラーゲッツに事実確認をしているとレイディーが後ろからカオスの頭を殴る。
レイディー「何を堂々と出てきてんだよ!?
アタシの作戦を忘れたのか!?
アタシ等はブルカーンの連中がコイツと一悶着してる間にイフリートんところ行ってイフリートを討つって作戦だったろうが!!
こんなんいきなり計画失敗じゃねぇか!」
カオス「そっ、そんな打ち合わせしましたっけ……?」
レイディー「空気を読んで察しろよ!
コイツが現れるかどうかなんてアタシ等の計画には無かった!
だったらこの好機を逃す手は無いだろ!?
コイツがここで好きに暴れてくれたらアタシ等の作戦も郡とやり易くなってたんだ!
それを何敵陣のど真ん中それもラーゲッツの正面に出ていく必要があったんだ!?
コイツの相手はイフリートの後でもよかっただろ!?」
カオス「すっ、すみません………。」
ここに来てからカオスは何度も謝りっぱなしだった。つい街の前でラーゲッツがシュメルツェンに着ていると聞いていてもたってもいられなかった。あの男が生きていることを確認したかった。死んだと思われていたあの男が本当に生きているのかどうかを。
カーヤ「パパ………。」
ラーゲッツ「お前もいたか。
運のねぇ奴だな。
ここで俺に見つかっちまうとはよぉ。」
カーヤ「………」
ラーゲッツ「俺はお前みたいな娘は認めねぇ。
俺に恥をかかせるような娘なんざ願い下げだ。
ここで俺の手でお前がいたっていう事実を無かったことにしてやるよ。」
カーヤ「戦わなくちゃいけないの………?」
ラーゲッツ「少なくともお前が俺に刃向かうんならそうなっちまうなぁ。
戦いたくねぇって言うなら抵抗するなよ。
俺がお前を殺して終わりだ。」
カーヤ「………」
レイディー「性格が螺曲がってんのと他人へのどうしようもないコンプレックスは相変わらずだなぁ!
そんなんだからいつまで経っても男爵らから子爵へと上がれねぇんだよ汚点君。」
ラーゲッツ「!
テメェは………!」
レイディー「お前が子爵に上がれねぇのは普段の素行の悪さがあるからなんだけどな。
お前とお前の娘のことも聞いた。
他人を蹴落としたってお前は上に行くことは出来ねぇよ。
そんなの誰も認めねぇ。
お前が誰を認めようが認めまいが他人は誰もお前を認めねぇ。
お前は永久に落ちぶれ者のままだ。」
ラーゲッツ「………ムーアヘッドとか言ったなぁテメエ………。
テメェから消し炭に変えてやったっていいんだぜ?」
ラーゲッツは明らかに怒気を増した。気の短さは話し口調からしてそうであることだろうと分かるが
レイディー「お前どんな手品を使った?
こいつらの話じゃ確かに止めを刺したって話みたいだが現に今お前はこうしてアタシ等の目の前にいる。
何らかの方法でお前は自分を蘇生したんだ。」
ラーゲッツ「そうだな。
俺はお前の言う通り
一度目はレサリナスで、二度目はこっから東にある山の中で両方とも偽カオスにな。」
オリヘルガ「(二度死んだ………?
何の話をしているんだこいつらは………。)」
レイディー「お前が生き返った魔法は………ネクロノミコンが関係してるんじゃないか?」
ラーゲッツ「………ほお………。」
レイディー「その反応………どうやら当たりを引いたみたいだな。
お前らバルツィエがマテオが国として成り立つ前にカタスがバルツィエに渡したっていう書がネクロノミコンだったんだ。
カタスはお前らバルツィエに国のために役立てるために渡しちまったがお前らはとうとう踏み越えちゃならねぇステージに踏み込んだようだな。
死者蘇生の術の魔本ネクロノミコン。
死んだ奴を蘇らせる?
そんなことが可能になれば生物の生と死の境界線があやふやになる。
死んでも蘇るってんなら人は誰しも憎いという理由だけで誰かを殺しちまうようになる。
命の尊さが限り無く薄れちまう。
そんな技法人が手を出していい領域じゃねぇんだ。」
カオス「!?」
死んだ者が生き返る。それが可能なのならば祖父は………、
ラーゲッツ「いいじゃねぇかよ。
死んだ奴が生き返るんなら誰だって蘇らせたい奴がいるだろうよ?
人の命が尊いってんならその命が思ってみもない事故なんかで失われた時ネクロノミコンの力ならそいつを蘇らせることが出来る。
人に生まれたんなら誰だって思うことだろ?
どうしてあいつが死ななくちゃいけなかったんだ?
どうしてあいつが生きてるんだってな。
ネクロノミコンにはそういう人の命の選別が出来るんだ。
この力を誰よりも早く手に入れた俺達こそが「まぁお前らは…………」」
レイディー「そうした選別ってのがあるんなら真っ先に地獄に落ちて二度と帰ってこなくていい糞集団だがな。
特にお前みたいな家の栄光だけしか取り柄がない奴とかはな。」
ラーゲッツ「………!!
この………!
どれだけ俺を蔑みゃ気が済むんだよ!!
テメェ等みてぇな下等種族がこの俺を馬鹿にするなぁぁぁぁぁ!!!!」ヂャキンッ!!
ラーゲッツが激昂して駆け出す。戦闘は最早避けられぬ運命であった………。