テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブルカーン族の住む街シュメルツェン 夜 残り期日九日
ラーゲッツ「なんか剣を振るのもぎこちないしお前………?」
カオス「(…マズイ………バルツィエ相手なら………一度倒した相手なら軽く倒せると思ったけど今の俺にはこいつを倒せるだけの力が………。)」
二度自分と他の人物に敗北する姿を目にして甘く見ていた。ウインドラに関してはラーゲッツを打ち破ったのは長年の研究と対策と修練で培った努力でラーゲッツを打ち破って見せた。自分との戦いで破った時は幼い頃から積み重ねてきたバルツィエ流剣術で圧倒して倒した。
カオスにはその力が今は無い。
ラーゲッツ「………ククク!
こりゃ俺にも千載一遇のチャンスが舞い降りて「そいつはどうかな!」…!」パキィンッ!
笑みを浮かべたラーゲッツの横から氷の槍が飛ばされる。ラーゲッツはそれを難なく躱し飛ばした相手を見据えた。
レイディー「坊やが本調子じゃなくたってお前みたいなバルツィエの汚点君は坊やとアタシ二人いれば十分なんだよ。
何を相手は坊や一人だと勘違いしてんだ?
アタシにも警戒しといた方がいいぜ?
アタシはお前をレサリナスで殺った坊や擬きよりかも腕は立つからよぉ?」
レイディーがラーゲッツの前へと出てきて参戦の意思を示す。
ラーゲッツ「ムーアヘッド………!
テメェまた俺をこけにィッ!!」
レイディー「こけにされる経歴しかねぇんだから仕方ねぇだろ?
お前って正直ガキがイキッてるようにしか見えねぇんだよ。
大した努力もせずに他のバルツィエの奴等の悪口ばっか言ってるしなんか子供のまま大人になった奴って印象しかアタシは感じねぇ。
お前って今年でいくつになったんだっけ?
アタシは百三十歳になるんだがお前はいくつ辺りなんだ?
ちなみに昔バルツィエにアルバートって奴がいたんだが知ってるか?」
ラーゲッツ「!!!
………知ってるに決まってんだろうが!!
テメェより知ってるわ!!
俺をどれだけガキに見てんだゴラァァァァッ!!」ボオォォォォッ!!
ラーゲッツの持つ剣が燃え出す。
レイディー「かっかかっかしやすい奴は扱いやすくてやり易いぜ。
坊や一度下がれ。
ちょっくら交代してやんよ。」
そういってレイディーは自らの足と地面に手を添える。するとレイディーの靴と地面が凍り付く。
レイディー「んん~……?
気温が高くて凍り付きが悪いなあ。
床面もデコボコして補整されてねぇし面倒くせぇ。
アタシにはここは不向きなフィールドだなぁ。」
カオス「じゃっ、じゃあ俺も戦いますよ!
俺がラーゲッツを足止めするんでレイディーさんがラーゲッツ「逆だ。」」
レイディー「アタシがアイツを撹乱すっから
今のお前とアタシじゃアタシの方がサポートに向いてる。」
カオス「おっ、俺がラーゲッツを……?」
レイディー「たりめぇだろ?
お前から奴に喧嘩吹っ掛けたんだ。
お前がやらずして誰がやる?
アタシの特性知ってるだろ?
火に触れたらそれだけでアタシはK.Oだ。
アイツとは実際とても相性が悪いんだ。
アタシの力じゃアイツに止めを刺しきれねぇ。
だからお前がやれ。」
カオス「………」
長く旅をしてきてカオスはこれまでモンスターやヴェノムを数多く打ち倒してきた。けれども人を殺めたことは一度もない。間接的には人であったヴェノムを倒したこともあるがヴェノムとなった次点で人とは思っていなかった。
人を殺めるとなると体が緊張して震える。
レイディー「………お前………まさか臆してんのか?」
カオス「……それは………。」
レイディー「………お前が殺れねぇってんならアイツの娘に頼むことになるがいいのか?」
カオス「!」
カーヤ「………」
カーヤが離れた場所でカオスとレイディー、ラーゲッツを見ている。カーヤはずっと父親に幻想を抱いて生きてきた。だがその父親は幻想通りにはいかず優しく逞しいと聞かされてきた父親は今目の前で敵としてカーヤの前に立ちはだかっている。カーヤに父親を殺させるなんて出きるわけがない。
カオス「………分かりました。
覚悟を決めます。
俺がラーゲッツラーゲッツを討つ。」
レイディー「早い決断だな。」
カオス「カーヤにはこれ以上嫌な思いをさせたくありませんから。」
レイディー「その言葉信じるぜ。
お前がしくじったらアタシはラーゲッツとその娘を戦わせるからな。
そうならないように上手くやれよ!」
レイディーがラーゲッツに特攻する。ラーゲッツは………、
ラーゲッツ「魔王炎激破ッッッ!!」
レイディー「『アイスニードル!』」
ラーゲッツが放つ技とレイディーの魔技がぶつかる。炎の剣圧と氷の槍の衝突。力関係は互角だった。戦闘が再開された。
カオス「俺がラーゲッツを………。」
カーヤ「カオスさん………。」
カオス「ごめんカーヤ………。
俺は………これから君のお父さんを………。」
またカーヤに父親が死ぬ瞬間を見せることになる。前の時はラーゲッツの罵声に耐えきれずウインドラが口を封じる形でラーゲッツを刺した。
カーヤ「……いいの………。
もうお父さんはカーヤのこと何とも思ってないみたいだから………。」
カオス「………ごめん………。」
この勝負どう進んでも後味が悪くなることは目に見えている。ラーゲッツに勝つにしてもカーヤを悲しませてしまいラーゲッツに負けるとラーゲッツがブルカーン族やアローネ達を皆殺しにしイフリートは倒せず終いで世界が滅びてしまう。カオス達にはラーゲッツとイフリートを倒すしか選択肢は選べない。
パキィィィンッ!!!
ラーゲッツ「うぉっ!!?」
レイディー「今だ殺れ!!」
レイディーがラーゲッツの足を凍らせてラーゲッツの動きを止める。その隙にカオスはラーゲッツへと走り剣を構えて、
カオス「これで………終わりだぁッ!!!」
ブオンッ!!
ズブリッ!!
カオスが剣をラーゲッツの腹部へと突き立てそのまま貫いた。それでラーゲッツはまた三度目の死を迎えてこの戦闘は終わる………、
………筈だった。
ラーゲッツ「………これで終わりぃ?
この程度で終わったつもりになってんのか?」
カオス「!!?」
ラーゲッツは腹部に剣を貫かれても平然とカオスを見つめたまま笑みを浮かべていた………。