テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ジョオオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!
ドラゴニュート「グハハハハハハ!!!
中々焼ケネェモンダナァ!!
モウ少シ温度ヲ上ゲテミルカアアアァ?」
ゴッッッ!!!ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォッ!!!!
ドラゴニュート「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
アローネ「カッ、カオス………。」
カオス「…………。」
カオスは殺魔の炎に焼かれて頭の中ではどうやって苦しみから逃れる………ことではなく別のことを考えていた。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!
カオス「(………熱い………。体が焼ける………。喉も苦しい………。目も開けてられない………。こんなんならいっそ意識を失ってた方がいいのに苦しすぎて気絶することも出来ない………。
………この黒い炎………殺魔………。この炎はレイディーさんが浴びる予定の………。
………レイディーさんは………まだ回復しきってないのか………。
勿体ないな………せっかくラーゲッツが殺魔の力を使ってるのに………。)」
ブシュッ………!
カオス「(………俺このまま死んじゃうのかなぁ………。
ラーゲッツの手から逃げることも出来ないし火は熱いしで焼け死んじゃうんだろうなぁ………。
俺が火なんかで死ぬなんて………。)」
ドクドクッ………、
カオス「(………普通の火じゃないか………。
殺魔のマナ………
俺を精霊ごと焼き殺すのか………?
………それならそれで精霊も死ぬなら世界が精霊に殺されることも………。)」
ズキズキッ………、
カオス「(………………さっきから何だ………?
やけに砕けた筈の腕が………………、
………!!)」
砕けて失った左腕の方に視線を向けると石化していた部分から
カオス「(………何で石化した腕が元に戻ってるんだ………?
さっきまでは石のままだったのに………。
殺魔の炎で石になってた所が焼かれて無くなったのか………?
それにしては腕がそんなに多くは削ぎ落とされてはいないような………。)」
ジュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!
ラーゲッツの放出する黒い炎の熱で腕の傷口の血が固まる。それから少しして殺魔の炎が消える。
ドラゴニュート「……シブテェナァ………?
マダ
コリャ全部抜キ出スマデニ相当カカルナ。」
カオス「………!!」
今の言葉でカオスは何故石になった腕が元に戻っているのか気付いた。そもそもどうして石化したのか、それはカオスの精霊を体の中に入れておけるだけのシャーマンとしての器が限界を迎えていたからだ。精霊マクスウェルが世界を吹き飛ばすためのマナを際限なく吸収し続けてそのマナがカオスの体に溜め込まれカオスの体を破裂寸前まで蝕み体から生命の色を消した。
それが殺魔の炎を受けてカオスの中に詰まっていたマナが消滅していく。世界樹カーラーンから発せられた多量のマナがカオスの中から消されていく。
………即ちカオスの張り裂けんばかりに膨れ壊れかけた器に余裕が出来たのだ。今ならマナが一気に噴出されて暴発することもないだろう。カオスの魔力機能障害は一時的に解消されているのだ。
カオス「(………今なら戦える………!
けどこの手を先ずは何とかしないと………!
………魔術で………でも声が出せない………!)」
魔術を使おうにも火に炙られ過ぎて喉が焼けて声が声にならない。満足に力を発揮するには発声は必要不可欠で喉が荒れていては魔術を発動するのも困難だ。どうにかして喉を治そうとしても自身が何も出来なくてはどうしようも………。
アローネ「『ウインドカッター!!』」
カオス「!!」
ドラゴニュート「チッ!!
五月蝿イ蝿ガァッ!!」
アローネの声が聞こえてそちらを向くとアローネがレアバードで飛行しドラゴニュートを攻撃している。
アローネ「カオスを離しなさい!!」
ドラゴニュート「ウザインダヨッ!!
コイツハモウ俺ノモンダァッ!!
蝿ハ蝿ラシク叩キ落トシテヤルヨッ!!」コオオオッ!!
ゴオオオオオオオッ!!
ドラゴニュートの大斧の先端から始めに使用した覇道滅封の炎熱波が放出されアローネの乗るレアバードへと伸びる。
アローネ「…!
そう易々と落とされはしません!!」
それを加速して避けるアローネだったが大斧のから放たれる炎熱波はそれだけで終わらなかった。
ドラゴニュート「ソレガドウシタァッ!!
一発カワシタカラッテ何ガドウナルンダァ!!
俺ノ炎ハコンナモンデ尽キタリハシネェゾォォォッ!!」
大斧から放射された炎熱波はドラゴニュートが角度を変えることによって同じように炎熱波の軌道も変わりアローネを追い掛ける。あれではそう長く避け続けることは出来ないだろう。
そして炎がアローネを捉えるその瞬間、
カオス「……ア……ートエイオオォォッッッッッッッッ!!!」
肺から母音の音だけが外に向かって発声出来た。
ドラゴニュート「ア”ア”?
何言ッテンダオ前?」
しかし誰が聞いても今の発音では何を伝えたいのか理解出来るものはいないだろう。カオスも自分で自分が発した人の声とすら呼べない雑音がアローネに何をして欲しいのか伝わるとは思えなかった………。
アローネ「『ファーストエイド!!』」
だというのにアローネはカオスが今やってほしいことを正確に読み取り実行してくれた………。