テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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先ずは形から

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「親父。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ父「何だ?」

 

 

 あれからラーゲッツは修練場から帰宅し父親に会いに行った。フェデールとの一件があって気になることが出来たからだ。

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「あのよぉ………少し言い辛いことなんだが………。」

 

 

ラーゲッツ父「手短に言え。

 私も暇じゃないんだ。

 このあと用事があるんだ。

 お前に構ってる余裕などない。」

 

 

 ラーゲッツと父親の仲はあまり良いとは言えなかった。ラーゲッツが同時期に生まれた子供達の間で能力が一番劣っていることが発覚してから息子への興味が徐々に薄れていっていた。

 

 

ラーゲッツ「………俺によ………。

 見合いの話とかねぇか?」

 

 

ラーゲッツ父「………見合いだと………?

 お前がか………?」

 

 

ラーゲッツ「あぁ………。」

 

 

ラーゲッツ父「………」

 

 

ラーゲッツ「………」

 

 

 フェデールにあって自分に無い部分を見直し自分に足りないのは努力する切っ掛けだ。今まで特に気にしたことは無かったがフェデールに言われたことが妙にラーゲッツの中で引っ掛かった。何故あそこまで他人のために自分を追い詰めることが出来るのか。フェデールを見てどことなく彼のことを愚かな奴だと蔑んでいたが彼はそれでも自分の運命に逆らい先へ先へと突き進んで行っている。子供の時から何も立ち位置が変わらない自分と違い彼は自分をどんどん自分を変えていっている。そこに少し羨ましさを感じた。

 

 

ラーゲッツ父「………無いこともないが急にどうしたんだ?

 今までずっとそんな()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()………。」

 

 

ラーゲッツ「いいから答えろよ。

 俺にそういった話は来てないのか?」

 

 

ラーゲッツ父「………一切来てないこともないが………。」

 

 

ラーゲッツ「本当か!?

 だったら話を付けてくれよ!

 直ぐにでも俺はそういうのしてみたいんだ!」

 

 

ラーゲッツ父「…分かった。

 今は急用があるから直ぐには話がつけられんが時間がある時にでも相手方に話を付けておくとしよう。」

 

 

ラーゲッツ「サンキュー親父!」

 

 

ラーゲッツ父「それは別に構わんが………。

 ………何に影響されたか知らんがあまり期待はし過ぎるなよ。

 お前からそういった話は全く聞かん。

 お前も女性と付き合うのは初めてだろう?

 家に来る話と言うのは浮わついた気持ちで臨むと後で公開株するぞ。」

 

 

ラーゲッツ「んなことどうだっていいんだよ!

 俺にはフェデールみたいに頑張れる理由が欲しいんだよ!

 誰だっていいんだ!

 早く俺にそういう相手を用意してくれ!」

 

 

ラーゲッツ父「フェデール………?

 フェデールにそんな話があることは聞いてないが………。

 ………まぁいい。

 お前に紹介出来そうな相手の家は少し身分は下にはなるが一応卿の位を与えられているレス家の御令嬢だ。

 いつになるかは分からんがそれとなく話を通しておこう。」

 

 

ラーゲッツ「おっ、しゃぁぁ!!

 じゃあ頼むな親父!」

 

 

 ラーゲッツがフェデールのようになるには彼のように誰かを想って剣を握る心だと思った。例え想いが実らなくても相手との縁談に漕ぎ着けなくてもフェデールは精進して見せた。ならば自分は相応の相手と深くなりその相手のために剣を振るおう。そうすればいつかは自分はフェデールのようになれる。そうラーゲッツは信じ込んで今回の縁談に臨むことにした。動機は不純だがそれでもラーゲッツの意思は本物だった。自覚は無かったがラーゲッツはフェデールに憧れを抱いていた。フェデールのように誰かを一途に想って努力をすることが自分の人生を大きく変えてくれる。そう信じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リリス「この度は私とのこのような場をご用意して頂き誠に嬉しく存じますラーゲッツ様!」

 

 

ラーゲッツ「おっ、おう………。

 いっ、いやこちらこそ………。」

 

 

 父にお願いしてから暫く経って漸く相手との顔合わせの日がやって来た。相手の女性の名はリリス=レス。一応下調べをして彼女が舞台関係の仕事もしていることは判明している。外見は飾り気が多く遊んでいそうな見た目であったが化粧などしなくとも彼女がとても美人であることは用意に伺えた。

 

 

ラーゲッツ父「では私はこれで………。」

 

 

レス卿「子爵!

 このあとは何かご予定が?」

 

 

ラーゲッツ父「特には何も………。」

 

 

レス卿「では私のお勧めの料亭でお話だけでも………。」

 

 

ラーゲッツ父「結構だ。」

 

 

 顔合わせ早々に両家の両親達が退室していく。必然的にラーゲッツとリリスの二人がその場に残されることとなった。

 

 

ラーゲッツ「わっ、悪………すまない。

 親父………父もこういう場は初めてで………俺も緊張していて進行とかはどうすればいいのか………。」

 

 

リリス「クスッ………。

 そうでしたか。

 実は私もです。」

 

 

 とてもそうは見えない。いかにも男慣れしている雰囲気だ。美人ということもあって男から言い寄られることも多々あったに違いない。

 

 

ラーゲッツ「………じゃあ互いに初めてってことで色々と知っていくところからだな。」

 

 

 一先ずは彼女の意見に乗ってお互いのことを相手に伝えていくところから始まった。その後は食事や行き付けの店などを回って二人の親交を深めることになった………。

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