テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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フリンク族の女

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「………………んん………?

 ………ここは………?」

 

 

 ラーゲッツを乗せていたレアバードが突然の故障で近くにあったどこかの山に不時着した。不時着の衝撃でラーゲッツは一命はとりとめたものの一時気を失い今意識を回復させた。回復してから始めに目に入ったものは………、

 

 

ラーゲッツ「………ハ………ハハハ………、

 ついてねぇなぁ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 足がイカれちまってるぜ………。」

 

 

 ラーゲッツは右足を骨折していた。他にも体の至るところに出血も多数見られる。

 

 

ラーゲッツ「(………最後の最後でどうしてこうなるんだよ。

 よりによってこんな時にレアバードの故障なんかで俺の命は終わるのか………?

 こんなモンスターがいそうな山奥で回復手段もない俺が一人で生き残るのは厳しい。

 負傷したのが手だったらまだ何とかなったが足じゃまともに走ることすら出来ねぇ。

 

 

 詰んでんなマジで………。)」

 

 

 ラーゲッツは状況を整理した結果自分が生き残れる可能が限りなく低いことに諦めの感情がない交ぜになり感傷に浸る。

 

 

ラーゲッツ「………ったく………、

 整備の行き届いてないマシンを俺に寄越すなよ………。

 そんなに俺に要らないものばかり押し付けて楽しいのか?

 ………思えば俺に回ってくる物はどれも誰かの御下がりばかりだったな………。

 俺が欲しい物はいつも必ず他の誰かに奪われちまう………。

 俺の手に来るときにはそれらもどっか壊れて渡されるんだよなぁ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………もうなんか生きてるのも嫌になってくるなぁ………。

 本当によぉ………。」

 

 

 ラーゲッツはそこで再び意識を手放した。怪我を治療する術も使えぬ彼に出来るのはその場で命が尽きるまでの時間を過ごすしかなかった。どうせ果てるのなら意識が無い内にひっそりと息絶えたいと眠りについた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴソゴソ…………ギュッ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「スゥ………………スゥ………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァァァァ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????「………こんなもので大丈夫かな………?

 あんまし私も治療術は得意じゃないんだけど………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴソゴソ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「スゥ………………ッ………ん?」ゴソゴソ…

 

 

 ふと誰かに体を触られている感触を感じて目を覚ます。目を開けると側には故障したレアバードと颯爽と生い茂る木々、

 

 

 そして一つだけ意識が途切れる前とは違うものがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????「!

 気が付いたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「………お前は………?」

 

 

 ラーゲッツが体を起こすとそこには見ず知らずの女性が自分を介抱する姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「私はロベリア。

 フリンク族よ。

 貴方こんなところで何してるの?」

 

 

 ロベリアと名乗る女性はラーゲッツを見詰めながらそう訊いてきた。

 

 

ラーゲッツ「俺は………つつ………!」

 

 

ロベリア「まだ動かない方がいいわよ。

 治療術はかけたけど私の力じゃ完全に治癒することは出来ないの。

 応急処置程度でそんな直ぐには立ち上がるのは無理よ。」

 

 

ラーゲッツ「お前………何のつもりだ………?

 俺は「バルツィエでしょ?」………分かってんじゃねぇか。

 なら何で助けた?」

 

 

 フリンク族であるのならばバルツィエは彼女にとっては敵の筈だ。息の根を止めるならまだしもこのように介抱される覚えは無い。

 

 

ロベリア「別に?

 私がそうしたかっただけだけど何か文句ある?

 バルツィエは助けてもらって御礼の一つも言えないの?」

 

 

ラーゲッツ「助けてくれって頼んだつもりはねぇぜ?

 尾前が勝手に殺ったことだ。

 恩着せがましく言うんじゃねぇ。」

 

 

ロベリア「へぇ~………、

 だったらアンタあのまま放っておいても良かった訳?

 アンタがアレに乗って落ちてくるから見に来ただけだったんどけどアンタ意識が戻っても自分で傷の手当てもしなかったじゃない。

 自分でその傷治すこと出来たの?」

 

 

ラーゲッツ「そりゃ………この程度の傷なら簡単にだな………。」

 

 

ロベリア「じゃあやってみてよ。

 そしたら余計なことして御免なさいって謝るから。」

 

 

 ロベリアは薄々ラーゲッツが治癒術を使えないことを見抜いていた。状況からして真っ先に傷を癒す場面でそれをしなかったことからラーゲッツが自己回復が出来ないことを見切ったのだ。

 

 

ラーゲッツ「……………………………………………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ファーストエイド』………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 治癒術は発動しなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「ほらやっぱりアンタ使えないんじゃない。

 自分で怪我も治せないんなら素直に言いなさいよ。」

 

 

ラーゲッツ「何で俺が敵であるダレイオスの奴なんかにそんなことを言わなくちゃならないんだ?

 だいたい俺なんか放っときゃ良かっただろ。

 そうしときゃ俺は………。」

 

 

ロベリア「俺は………?」

 

 

ラーゲッツ「…………………………………………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………ここで誰に迷惑かけるでもなく静かに死ねただろうに………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「………え?

 アンタ死にたかったの?」

 

 

ラーゲッツ「本気で死にたかった訳じゃねぇがお前等ダレイオスの奴等も敵の戦力であるバルツィエの一人が消えてくれるのは有り難いことなんじゃねぇのか?

 わざわざ手を下しにこ来なくても自然といなくなってくれたら嬉しい限りじゃ「この馬鹿ッ!」!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「ダレイオスの皆が皆そんな考えを持ってるだなんて思わないで!

 敵とか味方とかそんな殺し合いをしたいだなんて私は思ってない!

 助けられる命があるなら私は助ける!

 ただそれだけ!

 アンタも無事だったんなら素直に喜びなさい!

 自分で自分の命に見切りをつけるんじゃないわよ!

 今はその命が助かったことだけを考えるべきね!」

 

 

ラーゲッツ「おっ、おう………。」

 

 

 ロベリアの勢いに圧されてつい返事を返してしまうラーゲッツ。どうしてここまで圧をかけられるのかは分からなかったがこれがラーゲッツとロベリアの二人の出逢いの始まりだった………。

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