テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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縛られた生い立ち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「ここよ。

 ここなら誰も寄り付かないし怪我が治るまでの間だったらそう不自由することはないでしょ?」

 

 

 ロベリアに導かれてやってきたのは長い時間使われた形跡のない山小屋だった。雨風を防げるとロベリアは言っていたが天井の一部が腐敗して陽射しが射し込んでいるのが見える。これでは雨が降れば雨漏りすることだろう。

 

 

ラーゲッツ「………随分と草臥れた所だな………。

 どうしてこんな所にこんなもんを建てたんだ?」

 

 

ロベリア「…私達フリンク族のことは知ってるよね?

 さっき敵にもならないって言ってたし………。

 

 

 ………アンタの言う通り私達はアンタ一人にも部族一同で挑んでも勝てないくらい力が弱い………。

 それはアンタ達バルツィエと比べたからとかじゃなくてダレイオスでもそう………。

 フリンク族はそこまで戦いが得意な部族じゃない………それどころか苦手ってハッキリ言えるくらいにも戦えないの。

 私達はダレイオスでも一番戦いに向いてない部族………。

 戦ったら殺られる。

 戦うことは何としても避けなくちゃいけない。

 戦いを避けるには先に危険を予知してなくちゃいけない。

 この小屋が作られたのはそういった理由よ。

 ここでフリューゲルに近付く他の部族やモンスター達をいち早く見付けてたの。

 今は同盟を結んだことでそこまで危なくなくなったから使ってないけど。」

 

 

ラーゲッツ「フリューゲルっつーと確かフリンク族の本拠地だったな。

 この山を下りた所の。」

 

 

ロベリア「そうだよ。

 私もそこに住んでるの。」

 

 

ラーゲッツ「…世話になったな。

 後は俺一人で十分だ。

 怪我を治したらさっさと出ていってやる。

 お前もここで俺と関わったことなんて他の奴等に知られたら面倒だろ?

 暗くならない内にお前は帰れ。」

 

 

ロベリア「帰る方法が無いんじゃないの?」

 

 

ラーゲッツ「…ここに来るまでに思い出したがそういや通信機がどっかにあった筈だ。

 お前がいなくなったらそれを探して本部に連絡を入れる。

 そしたらお迎えがやって来てそのまま帰れる。」

 

 

 墜落したショックで気が付かなかったがまだ生命線は切れた訳ではない。フェデールに持たされた通信機さえあれば一週間から二週間程でマテオから誰かが迎えに来てくれるだろう。通信機は墜落した時にレアバードと一緒に置いてきてしまった。通信機さえ見付かればこの状況から切り抜けられるが、

 

 

ロベリア「そんなに早く私に帰ってほしいの?」

 

 

ラーゲッツ「俺も暇じゃないんだよ。

 治療術には感謝するがお前にいつまでも居続けられると俺も落ち着かん。

 俺を早く一人にしてくれ。」

 

 

ロベリア「まだそんなに慌てるような時間じゃないじゃない。

 なんならその通信機っての私も探してあげようか?

 あのレアバードの近くにありそうなの?」

 

 

ラーゲッツ「どうしてそんなに世話を焼きたがるんだ?

 俺によくしたところで俺はお前に何の見返りも用意出来ねぇぞ。

 何が目的だ?」

 

 

ロベリア「別に何かあるって訳じゃないけど………。」チラチラッ

 

 

ラーゲッツ「…何もない奴の様子じゃねぇなぁ。

 何をしてほしいんだ?」

 

 

 どう見てもロベリアはラーゲッツに何かを期待していた。一体何をさせようとしているのかは検討が付かず直接訊いてみると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベリア「………よかったら………出来ればでいいんだけどね?

 ………………私を………()()()()()()()()()()()()()()………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「………レアバードにだぁ?」

 

 

ロベリア「時折ダレイオスからバルツィエがあのレアバードに乗って飛んで来ることは知ってたけど私前からアレに乗ってみたかったの。

 空を飛ぶなんてまるで鳥になったみたいじゃない?

 私も大空を飛んでみたいの。」

 

 

ラーゲッツ「…お前を乗せて飛ぶにしても俺が乗って来たアイツは壊れてんぞ?

 お前の要望は俺には叶えられんが………。」

 

 

ロベリア「完全にもう動かないの?

 少しだけでも飛ばない?」

 

 

ラーゲッツ「無茶言うな。

 故障した機体で飛んでもまた俺みたいに墜落擦るだけだぞ。

 お前だって怪我するのが分かっててアレには乗りたくないだろ。」

 

 

ロベリア「怪我しない程度の高さで飛べばよくない?」

 

 

ラーゲッツ「それじゃ馬に乗るのと変わらねぇよ。

 地上だとレアバードは馬より少し早いぐらいのスピードしか出せん。

 お前が望んでるのは鳥みたいに空まで高く飛ぶことだろ?

 残念だが諦めるこったな。」

 

 

ロベリア「それじゃあツッゲーラのお迎えが来た時にその人のを借りて飛ぶのは?」

 

 

ラーゲッツ「………あのなぁ。

 俺達は仮にも敵同士なんだぞ?

 お前が俺と一緒にいるところを他のダレイオスの奴等に見られるとマズイように俺もお前達ダレイオスの奴等と一緒にいるところを見られるのは問題があるんだ。

 俺の連れに頼むことなんて無理なんだよ。」

 

 

ロベリア「フリンク族なんて敵にもならないって言うくらいだからいいじゃない。

 私だけならなんともないでしょ?

 私も皆には秘密にするからさ。

 ねぇ迎えに来る人に頼んでよ。」

 

 

ラーゲッツ「駄目だ。

 無理なことは決まってる。

 いくら頼まれてもこればかりはどうしようもねぇよ。

 俺とお前はそれぞれマテオとダレイオスの陣営なんだからな。」

 

 

 中々諦めてくれないロベリアにラーゲッツがキッパリと事実確認を含んで断る。やはり敵側の人物に軍事物を好奇心だけで触れさせるべきではない。ラーゲッツはロベリアを一蹴するがロベリアは………、

 

 

 

 

 

 

ロベリア「………マテオとかダレイオスとかさ………。

 そんなの、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昔の人達が勝手に始めた戦いで今を生きてる私達には関係無いでしょ?

 そんな生まれや古い枠組みのまま無意味に戦い続けるの嫌にならない?

 私達は私達で好きに生きられないの?」

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