テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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ラーゲッツの分岐点

ローダーン火山 麓 残り期日八日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーゲッツ「………あの女は俺がリスベルン山に不時着してからずっと構い続けてきた。

 俺も一時期本気でロベリアに応えようと思ったよ………。

 でもアイツは裏で俺のことを騙していたんだ。

 マテオに渡りたいって言うからその手助けをしてやろうと思ってたのにアイツはただ旅行気分で俺の気持ちに応える気は無かったんだ。

 アイツには他に男がいた。

 アイツは()()()()()()()何股もする尻軽な女だったんだ。」

 

 

 

 

 

 

カオス「リリス………?」

 

 

 聞いたことの無い女性を喩えるラーゲッツだったが情報の無いカオス達ではそれが誰なのか分からなかった。

 

 

 だが一人だけその女性を知る者がいた。

 

 

 

 

 

 

レイディー「リリス=レス。

 お前達は二十歳そこらで知らねぇのは仕方ねぇ。

 リリス=レスは昔レサリナスでも有名な劇団に所属していた女優だ。

 家も底辺ながら貴族にまで上り詰めて容姿も祭事に男共が開催したミスコンで優勝するほどの美貌の持ち主だった。」

 

 

ウインドラ「そんな女性がレサリナスに………?

 しかしレサリナスではそんな名前は聞いたことは無かったが………。」

 

 

 レサリナスに滞在していたウインドラでさえもその女性の名前は知らなかったらしい。ラーゲッツが何故その名前を出したのか訝しんでいると、

 

 

レイディー「表の評判は礼儀正しく派手ながらも清楚な印象を持つ女ではあった。

 …だが百年前にバルツィエと関わってからその女の本性が世間に漏れちまったんだ。

 リリス=レスは当時レサリナスで流行っていた少女ばかりを狙った謎の猟奇事件の最有力容疑者にまで浮上したんだ。」

 

 

アローネ「謎の猟奇事件の最有力容疑者………?」

 

 

レイディー「人通りの少ない路地裏に女達が連れ込まれてそこで()()()()()()()()()()()()()()

 女達は血を抜かれ過ぎて当然死亡していた。

 女ばかりを狙うことから事件当時は頭のイカれたどこかのおっさんが性欲を拗らせて犯行に及んだとされていたんだがそれがまさか女の犯行だったってことに世間を騒がせた。

 それもそれなりに顔の売れた女の仕業だったって言うんだから目から鱗だよな。」

 

 

ミシガン「どうしてその人そんなことをしてたの………。」

 

 

レイディー「さぁな?

 ()()()()()が考えることなんてアタシでも理解出来ねぇ。

 血を集めて何がしたかったのか分かりゃしねぇよ。

 血が欲しかったってことは誰か他に輸血を必要とする知り合いでもいたかどうかって話にはなったがそんな知り合いはリリス=レスにはいなかったらしい。

 

 

 結論から言ってただの()()()()()()()()ってことだ。」

 

 

カオス「………」

 

 

 レイディーの話を聞いてカオスは世の中にはバルツィエ以外でもそんな悪人が潜んでいることを改めて知った。サハーンのような盗賊もそうだが何も世界はバルツィエだけが悪人という訳でもない。ラーゲッツやレイディーが知る悪党も少なからず存在しているのだ。

 

 

タレス「そのリリス=レスという人はどうなったんですか?

 やっぱり捕まって処刑されたんですか?」

 

 

レイディー「いや………、

 ………捕まりはしなかった。

 捕まりはしなかったがリリス=レスは悪事の容疑がかかった瞬間に自殺したんだ。

 奴の家族も一緒にな。

 屋敷からは犯行に及んだとされる凶器が見付かりはしたが家族の内の誰がやったかは判明していない。

 リリスだけって線もあるし家族全員が共謀してたかもしれん。

 ………もうリリスの犠牲になる奴はいないがそんな凶悪犯が昔いたんだよ。

 二股だのは今初めて聞いたが………。」

 

 

カオス「………?

 ………リリスって人の件はともかくラーゲッツはロベリアさんと付き合ってたのか………?」

 

 

 ラーゲッツの話とフリューゲルで聞いていたが根本的に食い違っている。フリューゲルではラーゲッツがやって来て族長のナトルの娘であるロベリアを襲った後にマテオへと帰っていったという話だったのだが………、

 

 

ラーゲッツ「そう思ってたのは俺だけだったんだよ。

 俺は本気でロベリアとならやっていけると思っていた。

 ロベリアは俺の全てを受け入れてくれるとそう感じていた………。

 

 

 ………だがあの女には他にも男がいたんだよ。

 ソイツが俺の目の前に来てロベリアは自分のものだって主張しやがった。

 ロベリアもそれに応じていた………。

 いつだって俺は誰からも相手になんかされねぇのさ。

 こんな世の中じゃ俺が本気で生きる価値なんか無ぇ。

 俺はもうここで朽ち果てようと構いやしねぇさ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイディー「それがお前が()()()()()()()()()()()()()()()()()なったんだな。」

 

 

 レイディーは確信をつくようにそうラーゲッツに指摘する。

 

 

ウインドラ「十六年前から女遊びを………?」

 

 

レイディー「今でこそレサリナスでも女好きの名で通っているコイツだが十六年前から以前はコイツは女とは無縁の堅物な奴としての印象が強かったんだ。

 女なんかと遊ぶよりかはひたすら剣に打ち込んで真面目な奴だというイメージしか無かった。

 

 

 それが()()()()()()()()()()()()()()()()()()がコイツが長期的に不在の期間があってな。

 アルバートみたいに失踪したんじゃないかっていう噂も流れたが数ヵ月経ってからひょっこりと戻ってきた。

 そしたらコイツはいなくなる前とはまるで別人のように遊び呆けるようになった。

 失踪前はかなりの剣の腕を誇っていた筈が十六年も遊び続けて剣の腕はガタ落ちしていった。

 

 

 

 

 

 

 ………お前ダレイオスに行ってたんだな。

 そしてロベリアっつー女に裏切られて()()()()()()()()()()十六年前からそんなだらしない生き方を続けてんのか?」

 

 

ラーゲッツ「………」

 

 

タレス「この男にそんな過去があったなんて………。」

 

 

アローネ「ラーゲッツはどれ程の期間ダレイオスに渡られていたのですか?」

 

 

レイディー「ざっと半年は姿をまともに見なかったぜ。

 コイツが消える直前実はレサリナスで女が一人ゴロツキ達から助けられてよ。

 ソイツがラーゲッツを探してたから確かな情報だ。」

 

 

カオス「ラーゲッツが女の人を助けたんですか………?」

 

 

レイディー「あぁ、

 アタシもその光景を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………まったく………。

 あのまま前のようなひた向きさがありゃコイツもアルバートに代わる次代のエースになれたかもしれねぇのによぉ………。」

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