テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ラーゲッツ「………おいカオス。」
カオス「!」
カーヤのロベリアとの話が終わりラーゲッツがカオスに声をかけてくる。体はもう半分は消えかかかっている。
ラーゲッツ「………お前のじいさん………。
アルバートはお前の村ではどんなふうに過ごしてたんだ?」
カオス「おじいちゃんがどんな………?」
ラーゲッツ「俺達バルツィエの名は世界中に知れ渡ってんだろ。
そんな中でお前のじいさんはお前の村の連中にどうやって取り入ったんだ?
アルバートほどの奴だったら名前を言って主導権を握ったとかか?」
カオス「そんなことは「俺達の村の皆は誰もアルバさんのことを知らなかったようだぞ。」!」
ウインドラ「その昔アルバさんがミストにやって来た時まだミストの周域はバルツィエの名声が届いてはいなかった。
俺達の村ぐらい王都から離れていると国の為政者やその回りの関係者の名前などさして興味を持たないからな。
バルツィエと聞いたところで特に問題が発生するというようなことは無かったみたいだ。」
ミシガン「アルバさんも村の皆とは仲良くやってたよ。
レサリナスのアンタ達バルツィエみたいに偉そうにしたり住民を脅かしたりなんてしなかった。
ごくごく普通に生活してたんだよ。」
ラーゲッツ「アルバートがか………?」
カオス「…俺にとってのおじいちゃんはちょっと人よりも剣の腕があるだけの普通のおじいちゃんだった。
元騎士ってだけでそれを自慢したりとかはしなかったし村長達ともうまくやってた。」
ラーゲッツ「………そんな村がマテオにもあったんだな………。
………そんなところがあったんなら俺がそこに行きたかったぜ………。」パァァ………
ラーゲッツの体がいよいよ首元まで消えてきた。そろそろラーゲッツの終わりが迫ってきた。
ラーゲッツ「………最期にお前達に忠告しといてやるよ。」
後一分程経過すれば完全に消滅しきるというところでラーゲッツがカオス達に何かを言おうとする。
レイディー「何だ?」
ラーゲッツ「お前達はバルツィエを倒そうとしてるんだろ。
それで世界をバルツィエの手から守ろうとしてる………。
それで本当にこの世界が救われるのか?」
含みを持つようにラーゲッツは笑う。
レイディー「何が言いたいんだ?」
ラーゲッツ「お前達やダレイオスの奴等は俺達を目の敵にしてるだろうさ。
マテオの民間人達もそうだよな。
だが俺達バルツィエはダレイオスの奴等を敵ともなんとも思っちゃいない。
民間人だってそうさ。
バルツィエの敵じゃねぇ。」
ウインドラ「市民の力を侮るなよ。
一人一人の力は貴様達に及ばずとも力を合わせればバルツィエなぞには「そうじゃねぇよ。」」
ラーゲッツ「バルツィエは長いこと
そいつを倒すことだけを考えて俺達は力をつけてきた。
そいつの力はフェデール曰く世界中が束になっても敵いそうにねぇって敵がいるそうだ。」
アローネ「世界中が束になっても敵わない敵………?」
突然ラーゲッツがそんなことを言ってきた。
カオス「世界中が束に………。
………!
まさか精霊………?」
それほどまでに力を持つ者と言えば精霊しか思い付かなかった。バルツィエは精霊を敵として見ているのか………。
ラーゲッツ「俺もよくは知らねぇよ。
それが精霊なのかどうかも定かじゃねぇ
俺も関係なくなるしな。
知りたきゃ
アイツはその敵のことをよく知ってるようだ。
実際にそんな敵がいるのかどうかは俺も分からねぇ。
分からねぇが本家の奴等はそいつがいると仮定して動いている。」
ウインドラ「急にそんな敵がいると言われても………。
………そんな強大な力を持った敵がいたとしてそいつの目的やその敵が今何をしているのかは分かってないのか?」
ラーゲッツ「だから俺は何も知らねぇんだよ。
何も知らされてねぇ。
昔フェデールが俺に口を滑らせただけだ。
バルツィエの代々当主がそれ知る権利があるんだけどな。
ミシガン「何で当主だけしか知ることが出来ないの?
そんな相手がいるなら皆に情報を共有させておいた方がいいと思うけど………。」
ラーゲッツ「下手に誰かがそいつに手を出して決戦が早まるのを避けたいからだろ。
アレックスやフェデールはまだその時じゃねぇと見てる。
そいつに挑むにはまだまだ今のバルツィエでも力が足りねぇらしい。
ユーラスやランドールなんかに教えてたら速攻で挑みに行きそうだしな。
そんで無駄に戦力を削ぎたくねぇんだと。
……眉唾みたいな話だよな。
本当にそんな奴がこのデリス=カーラーンのどこにいるってんだか………。」
突発的な話だったが消滅を目前にする者からの言葉には妙な信憑性があった。ここで虚言を口にするような男にも見えない。バルツィエはダレイオスではなくその謎の力を持つ敵との戦いを見据えて行動しているのだろうか。だとすればその敵とは一体何者で
ラーゲッツ「………お前………カーヤっていったな。」
カーヤ「!」
ラーゲッツ「………俺はお前のことを娘とは認めない………。」
カーヤ「………」
ラーゲッツ「………お前も俺なんかを父親だと思うな。
俺のような不良が親だと知られると将来苦労するぞ。
俺のことは忘れちまいな。」
カーヤ「………やだ。」
ラーゲッツ「あ?
何が嫌だってんだ?
俺と血縁関係がバレたら面倒なことにしか「それでも」」
カーヤ「ママが好きだった人だから………。
ママが信じて
やっぱりパパはパパなんだよ………。」
ラーゲッツ「………ケッ………。
物好きな奴だな………。
………まぁそれでももし次に生まれ変われることがあるならお前みたいな子供がいたら大切にしてやりたいな………。
勿論母親も一緒にな………。」
その言葉を言い終えてラーゲッツは虚空へと消えた………。