テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ジュオオオオオオオオオオオオ…………!!
ローダーン火山は頂上部での激しい戦いの影響であちらこちらで溶岩が吹き出ている。長居し過ぎればその内カオス達にも被害が及ぶだろう。
ウインドラ「…一旦ここを離れるべきだな。
もう溶岩がすぐそこまで迫ってきている。
飲み込まれない内にどこかへ避難しなければ………。」
タレス「では南のアインワルド領へと後退しますか?
あそこまでは溶岩も届くことはなさそうですし。」
ミシガン「今はあそこもトレント達の影響でモンスターも他にいなさそうだしね。
そうしよっか。」
カオス達がいるのはローダーン火山の南側の麓だ。北から溶岩が降りてくるのであれば南へと直進するのが最も効率的な退避なのではあるがそれをレイディーが止める。
レイディー「待て。
アインワルド領に近付くのは坊やにはマズイんじゃないか?
アタシから見てもアインワルド領周辺は他の場所よりもマナの濃度が濃い。
今は平気なようだがまた坊やの体が石化するのは良くないだろ。」
アローネ「…そうですね。
あそこへは私もあまり近付きたくはありません………。」
タレス「?
何かあったんですか?」
アローネ「………いえ特には………。」
タレス、ミシガン、ウインドラが先にブルカーン領へと発ってからのことを三人にはまだ話してはいない。このようなところで説明するのも憚れる内用なので詳しくはアローネも言わなかった。
メーメー『………ヨウガンモモンスターモイナイトイウノデアレバニシノマタアノハイキョニイクノガイインジャナイカ?』
行き先が決まらないカオス達に共鳴で話し掛けてくるメーメー。
レイディー「そうだな。
とりあえずはあそこなら一息つけそうだしな。」
ウインドラ「………俺達としてはそいつがその力を持っていたことが今一番気になるところではあるな。
落ち着ける場所があるならそこでそいつの説明もお願いしたい。」
タレス「メーメーが話が出来るなんて知りませんでしたよ。
一体いつからそんな力が………。」
ミシガン「一昨日の内にレイディーとも合流してたみたいだしそこら辺は後でちゃんと説明してね。」
カオス「分かってるよ。
今はここから早く離れよう。
ここもいつまた噴火して灰や火の粉が飛んでくるか分からないしね。」
話し合いは一時中断しカオス達は西のゲダイアンへと足を向けて進み出す。今はとにかく状況を整理するための場が必要だった。カオス達の今後のこともそこでかくにんするためだ。
カーヤ「………カーヤ………パパの分まで生きるよ。
パパの分までカーヤは精一杯生きてみる。
見守っててね………パパ………。」
カーヤはラーゲッツが先程までいた場所にそう言葉を残してカオス達の後を追った。
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消滅都市ゲダイアン跡地 残り期日八日
アローネ「………こっ、ここは………。」
ウインドラ「…見渡す限りに建物の残骸が広がってるな………。
ここがあの噂のゲダイアンか………。」
ミシガン「一体ここで何があったの………?
火山の噴火………?」
タレス「火山の噴火だったらここにまたローダーン火山とは別の火山が形成されてますよ。
これは人為的な何かの力を受けてこうなってしまったと見るべきです。」
アローネ、タレス、ミシガン、ウインドラの四人は初めて訪れるゲダイアンの有り様にここで起こった出来事を思い浮かべては悲痛な面持ちでこの光景を眺めていた。
カオス「…俺が最初にここに来たときは夜だったからよく見えなかったけど昼の時間でもなんかここは暗い雰囲気が漂ってますね………。」
レイディー「まぁそうだな………。
かつてはここでもレサリナスとはいかないまでも大勢のエルフ達が賑わってたんだ。
それがたった一発の攻撃で全員何が起こったか知るよしもなく消し飛んだんだ。
ここにはもう明るい話題なんて何一つ残っちゃいねぇだろうよ。」
アローネ「一体誰がこのような破壊を………。」
タレス「この破壊を行ったとされる容疑者は今まではバルツィエではありましたがバルツィエもここでのことについては関係はしていないと発表しているんですよね?」
ウインドラ「あぁそうだ。
マテオではこの街の状況と似たような攻撃を仕掛けた街はあるがここのように一度で街を死の街へと変えるような攻撃方法はバルツィエも行ったことはない。
バルツィエの関与の線は低いだろう。」
ミシガン「じゃあ他にいるとしたら………。
例のあの本当の大魔導師軍団かカオス以外の精霊の力を持っているシャーマン?
確か精霊のイフリートとシルフがマテオとダレイオスにいることはラタトスクも共鳴で感じ取ったって言ってたよね?」
カオス「言ってたね。
今このデリス=カーラーンには俺とクララさん以外にもう二人シャーマンがいるって。
その二人が共謀してここを攻撃したのかどっちかが一人でここを攻撃したのかは分かってないけど。」
アインワルドの族長クララはかつてデリス=カーラーンで起こった世界樹カーラーンをめぐった戦いカーラーン大戦で世界樹を守るためにアインワルドが住むユミルの森の奥へ世界樹を隠した精霊ラタトスクを憑依させている。精霊ということもあってか同じ精霊の気配を探る能力があるらしくラタトスクはイフリートとシルフを憑依させたシャーマンがデリス=カーラーンで活動していると言う。彼等が何を思い何を理念に行動しているかはカオス達は知らない。もし彼等がゲダイアンを破壊した犯人であるのならば何故ゲダイアンを攻撃する必要があったのか。
レイディー「アタシ等に分かるのはここを攻撃した可能性が高いのがそのシャーマンって連中だってことだけだ。
それを特定するすべなんて何もねぇよ。
もうここが攻撃されてから十年以上経ってんだ。
とっくに証拠を見つける手段も消えてるさ。
アタシ達はアタシ達の今後のことを決めりゃいいんだよ。
今は失われた一つの街のことなんかよりも
カオス「………そうでしたね。」
精霊の要求は果たしたカオス達。しかし精霊からは何も言ってこず世界がどうなるのかも分からないカオス達。ゲダイアンについてはそこから先の話は憶測の推理を述べたところでその犯人を特定することは出来ない。
カオス達は精霊のことを保留にしてこれからどう動くかを話し合うことにした………。