テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオス達一行はゲダイアンを後にしマテオへと帰ってきた。レアバードで数度に分けて休憩を挟みながらマテオへと渡らせたためマテオに全員が渡りきる頃には一日が終わっていた。そしてまた朝日が昇った頃カオス達は………、
ミストの森 残り期日七日
ミシガン「うわぁ~………。
なんかもう大分この森の景色が懐かしく感じちゃうね~。
半年振りだけどなんか全然違う森に来た気がするよ。」
カオス「そう?
そんなに変わってない気もするけど………。」
ミシガン「そうかなぁ?
私からすればあっちこっちが半年前とところどころ変わってるように見えるけど。」
タレス「この森のもう少し行った先にカオスさん達が住んでたミストがあるんですか?」
ミシガン「そうだよ。
私とカオスとウインドラが住んでたミストがここの森の中にあるの。」
ウインドラ「…本当にこの森は変わってないな………。
昔の景色のままだ………。」
ミシガン「えぇ~?
絶対に違うよ~?
結構変化してるって~。」
久し振りにミストに帰って来たこともあってかミシガンのテンションが少し高くなっている。久々の帰省なのだからそうなってしまうのも仕方無いことなのだがレイディーは………、
レイディー「おい、
あんましはしゃぐなよ。
アタシ等はミストの奴等に見つかっちゃいけねえんだからな。
坊やや擬きもそうだがアタシに関してはお前を村長の娘を連れ出した誘拐犯扱いにされてるかもしれん。
ここにいるのは半分がミストの連中とやっかみ事を持ってる連中だ。
歓迎されるとしたらお前くらいしかいないんだぜ?」
あまりに騒ぐミシガンにレイディーが忠告する。確かにミシガンは村の者に何も言わずに抜け出してきたと言っていた。その時期にレイディーがミストを訪れ彼女が去ったと同時に村からミシガンがいなくなったのだ。レイディーがミシガンを連れ去ったと見られてもおかしくはないのだ。
ミシガン「大丈夫じゃない?
私が事情を話せば分かってくれるでしょ。
私が自分からレイディーについて言ったって言えばそれでさぁ。」
レイディー「だから村の連中に会うのも駄目なんだっての………。」
レイディーの忠告も今のミシガンには浮かれすぎてどこ吹く風のようだった。
アローネ「…故郷へ帰るのですからミシガンが嬉しがるのも無理はありませんよ。
故郷というのはそこにあるだけで安心感を得られますから………。
………そこが自身の帰る場所だと実感できますから………。」
ミシガンの様子を見てアローネが共感する。故郷への想いは彼女も強い方ではあるのでミシガンの気持ちが分かるのだろう。
カーヤ「ミストってどんなところなの……?」
カオス「ミスト?
ミストは………、
………のどかな村だったよ。
マテオとダレイオスが開戦にまで発展しそうだけど十年前のことがなければ今でも多分国が戦争しようとしてることなんて知らかっただろうってくらい平和な村だったんだ………。」
アローネ「十年前のことについては誰にも予測がつかない事故だったとして言いようがありません。
殺生石、精霊の存在は人類の誰しもが未知の領域ですからその力が突然失われてしまってもどうしようもありませんから………。」
ウインドラ「元がその詳細も知らずに殺生石の周りに村を立てたことが事の発端だな。
いつ力が機能しなくなるか分からないというのに百年もの間何事もなかったことの方が奇跡だ。
実際にはあの村を守り続けてきた力が今度は世界の存続を揺るがす存在へと変わり果ててしまったのだからな。
遅かれ早かれ精霊マクスウェルはいつかミストから離れて行ってただろう。
今のミストの現状はお前が気に病むことではない。」
そこまでミストに対して罪悪感があった訳では無いがカオスを心配してアローネとウインドラが慰めの言葉をかけてくる。
カオス「うん………、
俺もミストのことについてはもうそんなに気にはしてないよ………。
でも村の人達とはまだ仲直りしてる訳じゃないからどうしてもね………。」
事件のことをカオスと村人達お互いに状況を振り替える機会が出来れば過去のことを清算すること出来ようものだがやはり個人と大勢の話し合いとなるとそれを説明しようにも相手の見幕に流されてしまいそうになる。カオスからすれば精霊が直接村人達の前に出てきて事情を説明してもらうのが一番手っ取り早いことなのだが精霊は相変わらず何も返事がないようで………、
カーヤ「………?
………なんかあっちの方から変な臭いがするよ………。」
ミストの村の方に進んでるとカーヤが異臭がすると言う。
カオス「ミストの方から?
どんな臭い?」
カーヤ「…この臭いは………何かを焼けたような………焦がしたようなそんな臭い………。」
ウインドラ「焼けたような臭い?
何かが燃えているのか?」
カーヤ「この臭いはどちらかというともう火が消えた後に臭うものだと思う………。」
ミシガン「ミストで何か燃やしてたのかな?
たまに要らなくなったゴミとかが溜まってきたら焼却してたからそれで臭ってきたんじゃないかな?」
カオス「まだ結構ミストまで距離あるのにこんなところまで香りが届くかなぁ………?」
カオス達がいる場所からミストまではまだ1kmは離れている。そんな距離からカーヤの嗅覚に引っ掛かるとなると相当な規模で焼却処理を行ったのだと伺えるが………、
カーヤ「………この道を進んだ先にミストっていう村があるんだよね………?」
カオス「そうだけど………どうかしたの………?」
カーヤ「………」
カオス「カーヤ………?」
ミシガン「………………え………?」
ミシガンが何かに反応して立ち止まる。
アローネ「どうしたのですかミシガン?」
レイディー「何してんだよ?
お前の用事に付き合ってやってんだぞ?
そんなところでボサッとしてんな「嘘!」」タタッ!
ミシガンが突然走り出した。一瞬見えたミシガンはとても余裕が感じられないような形相でカオス達も何か緊急を要するものをミシガンが目撃したのだと察した。
アローネ「とにかくミシガンを追いましょう!
ミシガンが何を見たのかはそれからです!」
アローネの一声で皆ミシガンの後を追い掛ける。もうミストの住人の目を気にせずミシガンに続きミストへと駆け出した。
結果的にカオス達がミストの住人達と遭遇することはなかった。
そもそもカオス達はミストの住人達を見付けることが出来なかったのだ。
ミストの村はミストの住人ごと焦土と化して消滅していたのだから………。