テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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帰れぬ場所

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこにはもう何も無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「………え………?

 お父さん………?

 ………皆はどこ………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 的確に説明するなら何も無いということはない。そこにはかつて人が住み生活していたであろう住居や柵、畑の()()()()()()()()()らしきものは微かに残っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「!!?

 ………一体ここで何があったんだ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何があったかは一目で分かることだったがそれでもそう言わずにはいられない。ウインドラ達の目にはミストが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という悲惨な筋書きだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「どうしてこのような………。

 前に訪れた時は何もこうなるようなことは………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ミストがマテオで最南端にある村だということからバルツィエに戦略的に狙われていたことは知っていた。だがそれは今目の前に見せられているようなあまりにも無惨な姿に変えられるためではない。マテオの北と南を制圧してバルツィエがより一層支配を敷くためのものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイディー「………こりゃ狂暴なモンスターやヴェノムによるものじゃないな………。

 確実に人の手による犯行だ。

 黒炭になってるのは村を囲っていた柵の中だけだ。

 こんなに綺麗に柵に沿って放火するとしたら人以外には考えられん習性だ。

 

 

 それも明確な殺意があっての殺人だ。

 これをやった奴はここを焼気尽くす目的でここに来てそれを実行した。

 そうでなければこんな辺境な土地に来たりはしねぇ。」

 

 

 レイディーが冷静に村の状態を分析する。人がこれを行ったのはおおよそ検討がついていた。肝心なのは()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タレス「この焼け様………。

 ボクの村が襲われた時と同じだ………。

 バルツィエに襲われた時のようなそんな………。」

 

 

カーヤ「バルツィエってこんなことする人達なの………?」

 

 

タレス「…カーヤさんはまだ本当のバルツィエを知らないんですね………。

 バルツィエという一族組織は平気で村や街をこんなふうに滅ぼしたりするんですよ。

 ボクの村もここと同じ様に焼かれて………。」

 

 

 タレスがバルツィエの本性を知らないカーヤに説明する。カーヤにとってはバルツィエよりもフリューゲルで受けた虐待の方が根強くバルツィエのことについては何も知らない。バルツィエがこんな行いをする一団だと知って少し肩が震えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………ミストがこんな………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………こんなことって………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオスにとってはミストの村の住人達は憎かった。幼い時に理不尽に偏見や差別といった扱いを受け更には暴力までも奮われた。いつしかどの様な方法でか自分が受けた痛みを直接返してやろうとも思っていた連中ではあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………だがいざこの様にミストが壊滅した光景を見せられてはその気持ちも一時の感情でしかなかったのだと想い知らされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自分が心の奥底に仕舞っていたものは怒りや嘆きといった感情ではなく本心ではまた昔のように祖父や村の皆と普通に生活してみたいという気持ちが溢れてくるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もうそれも二度とそんな生活を送ることは叶わない。ミストはこの世から消えた。カオス、ミシガン、ウインドラの故郷はもうこの世界のどこにもありはしない。ミシガンが望んでいたまた三人が揃ってミストで暮らすという夢は儚く砕けちってしまったのだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「………そんな…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………どうしてこんな………ことに………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドサッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「!

 ミシガン!?」

 

 

 ショックのあまりミシガンはその場で気を失い倒れる。カオス達の中では一番ミストへの想いが強いのが彼女だ。そんな彼女がミストのこの有り様を目にしてしまえばこうなるのも無理はないことだ。

 

 

アローネ「…ミシガンをどこかで休ませる必要がありますね。

 でもここではまた目を覚ましても気を失ってしまいそうですね。

 どこか休めそうな村を探しましょう。」

 

 

タレス「そうは言ってもここ以外にそんな場所があるんですか………?

 ここは王国の目から逃れるために作られた村なんですよね?

 それならすぐ近くに他の村なんてどこにも………。」

 

 

 この辺りの土地についてよく知らないタレスがそう指摘してくる。ここへ来たことが無いのであればそう思うのが普通だが一応人が休めそうな空間は他に一ヶ所だけあるにはあるのだ。

 

 

 

 

 

 

カオス「………旧ミストに行こう。

 あそこなら人もいないしミシガンも落ち着くと思う。」

 

 

 カオスがミシガンを十年間一人で過ごした旧ミストに連れていくように言う。カオスからしてみればそこ以外にはもう他に安全な場所など思い付かなかった。

 

 

ウインドラ「旧ミストか………。

 お前は確かそこに十年前から………。」

 

 

アローネ「そうです。

 カオスが一人で過ごしていた場所です。

 あそこであればここのように焼かれているということは無いでしょう。」

 

 

レイディー「ゴリラから聞いた話だとそこには坊や以外は他は誰も住んではいなかったんだよな?

 それだったらこのミストのように消し炭にされてるなんてこたぁなさそうだな。

 ここ見る限りじゃ明らかに人が住んでたからこうしたとしか思えん。」

 

 

 一旦カオス達は気絶したミシガンを連れてカオスがいた捨てられた村旧ミストに赴くこととなった。

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