テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオス達が王に向かう一方で王都ではなにやら怪しげな計画が進行している様子で…。
王都 城壁門 夜 数日後
「………な、長かった~。」
「ここまでで野宿ばかりで街までなかなかたどり着けませんでしたからね。」
「けどなんとか着きましたね。
………ここがこのマテオの主都
王都レサリナスです。」
「亀車が何度も通るから近いんだろうなぁって何度思ったことか…。」
「その度に隠れてはやり過ごす繰り返しでしたね。
それももう終わったのですね…。」ハァ…
「早いとこ宿に入って休もう!
こんなに長く何もない道を歩いたのは初めてだよ。
足がもう動かないよ…。」
「近いと期待させられると気持ちが先走って余計に疲労を感じますからね。
私ももう足を休ませたいです。」
「………ではお二人とももう少し頑張って下さい。」
「「?」」
「どうやら検問をしいているようです。」
「検問?」
「妖しい人が入ってこないか検査してるんですよ。
オーギワンでサハーンがしていたことです。」
「え!?
アイツが妖しい人物だったよね!?」
「あれとは違い今度のは正規のもののようです。
騎士達が通る人一人一人確認してますよ。」
「………どうすればいいかなぁ。
もうさっさと通りたいけど…。」
「堂々としていればバレないのでは?」
「だといいけど………。」
「そこの三人止まれ!」
「お前達………冒険者だな?
何故亀車を使わない?
ここまでの道中それなりに距離はあると思うが…。
何か乗れなかった理由でもあるのか?」
「え、ええっとぉ、たまたま亀車の便が無くてここまで歩いてきたんですよ。
次の便まで長いって聞いていたので…。」
「それは何処の情報だ?
大陸の南部と違って王都への便は周辺の街からは頻繁に出ているが?」
「え!?
そ、そうなんですか!?
いやぁ、南部から来たもんで亀車の乗り方よく分かってなくて歩いて来ちゃったなぁ!アッハハハ。(やっべェ、レイディーさんの言ってたこと聞いて勘違いしてたわ。そんなに多く出てるもんなの!?)」
「………」
「…ハハハ…。」
「それで?
王都へは何しに来たんだ?」
「た、ただの旅ですよ?
本当です!」
「………本当かぁ?
レサリナスは近頃犯罪が多くてなぁ。
物騒なものを持ち込む輩が多いんだ。
お前達の荷物も点検させてもらうぞ?」
「い、いいですよ?
特に怪しいものは持ってませんし?
ほら二人とも!こっち来て。」
「はい。」
「…」
「素材品に消耗品アイテム………本当に冒険者のようだな…。」
「だから何度も言ってるでしょう?
俺達は普通の…「おい、これはなんだ?」」ビィィィィ
「エルブンシンボルだよなこれ?
どうしてお前達はこんなものを持っているんだ?」
「へ?
別に盗賊が持ってたくらいだし普通なんじゃ…?」
「盗賊…だと?
それはどんな盗賊だ?」
「さ、………サハーンって盗賊が持ってました。
それを倒して「倒した?」………こっそり盗みました。」
「………そうかそれではこれはこちらで没収させてもらう。
これはもともと国で扱ってるものだ。
素人が使っていいものではない。」
「そんな横暴な…。」
「何か文句でも…?」
「いえ…。」
「ほう、お前もか女冒険者。」ビィィィィ
「………」
「ではさっさとエルブンシンボルをこちらに「嫌です」」
「このエルブンシンボルは私のものです。
貴殿方とは一切関係ありません。」
「何を言っている?
お前もどうせ盗賊から盗み出したものなんだろう?」
「このエルブンシンボルは私が国から直接授かった大切なものです。
渡すわけにはまいりません。」
「国からだと?
お前は貴族か騎士だとでも言うのか?」
「………」
「あ、アローネ?」
「私は………貴族ではありません。」
「だったら何故所有しているんだ?
答えろ。」
「………」
「ま、待ってください!
彼女の言い分は本当なんです!
ただ色々事情がありまして…。」
「事情だと………?
お前達ギルドカードを見せてみろ。」
「「「………」」」スッ
「サタン、アルキメデス、タイタン…。
どいつもランクゼロ………と一か。
エルブンシンボルを国からねぇ。
そんなに大物そうには見えないがな。」
「まぁ、そうですね…。」
「どれ?
一応エルブンシンボルがあることだけを確認する。
出せ。」
「………今服の下に装備しています。」
「そうか、
じゃあ取り出して見せろ。」
「…!」
「女性にここで服を脱げと!?」
「ここは検問だぞ?
妖しいものは出させるに決まっているだろう。
さぁ、すぐに出せ。」
「………ではあちらの木陰で。」
「おっと!
そうやって不審物を隠す気だな?」ガシッ
「!?
な、何するんですか!?
離してください!」
「いいからここで出せ!
服の中にあるんだな?
俺が直接取り出してやろう。」
「い、いや!
止めてください!」
「何してるんですか!?
彼女ちゃんと出すって言ってるじゃないか!?
乱暴は止めろ!」ガッ
「おい!
何だこの手は!?
冒険者風情が騎士に手をあげていいのか!?
んん?」
「お前の何処が騎士なんだ!?」
「よし、貴様達!
公務執行妨害で逮捕してやるぞ!」
「こんなふざけた検査があってたまるか!?
アローネを離せ!!」
「慌てなくてもお前も一緒に………」カラーン
カラーン、カラーン、カラーン
「「こ、この音は!!?」」
「鈴の音?」
「城門の上からです!」
「何を騒いでいる!!」
「「も、申し訳ありません!!」」
「貴様らが騒ぎを起こして星に逃げられたらどう責任を取るつもりだ!!
大人しく仕事をしていろ!!」
「畏まりましたぁ!!」ビシッ
「………上に誰かいるようですね。」
「結構偉そうな人みたいだね。」
「…!」
「星は既に昼間城下内に潜伏したとの報告があった!!
後はただの一般人だろう!!
余分なものは返して通していいぞ!!」
「し、しかし!?
この者達は公務の妨害を!?」
「貴様らがたった今この俺の公務執行妨害をしているが…!?
なんならこの場で断罪してもいいんだぞ!!」
「も、申し訳ありませんでしたぁ!!」タッタッタッ
「ほ、ほら!
通りたきゃ通れ!
さっさといっちまえ!」
「………通れましたね。」
「何だったんだあの人は…?」
「おかげでレサリナスの中には入れましたけど気になりますね。
星とは一体…?」
「俺達………のことじゃないよね?」
「それはないでしょう。
昼間に潜伏していたと申していたので私達とは別の人を警戒していたのでしょう。」
「………あの人は………。」
「どうしたのタレス?」
「何かあの方について気になることでも?」
「………いえ、先ずは宿を探すことから始めましょう。
ボクもそろそろ立っているのが辛いです。」
「そうだったね。
緊迫した空気になりかけたから忘れていたよ。」
「全く!
あんな騎士がいるなんて思いませんでした!」
「酷い目にあったね。
アローネ。」
「えぇ!
本当に!」
王都レサリナス城壁門 上部 夜
「ったく!
のんびりしやがって!
二日歩けば着く距離を何日かけて歩いてんだアイツら!?
遅すぎて知らないうちに城壁内に入られたのかと疑っちまったよ!」
「あ、あの~、騎士団長。
先程申していた星が昼間に潜伏していたと言うのはいつ頃入った情報でしょうか~?」
「あ?
!………悪ぃな。
ありゃ俺の勘違いだったわ。」
「勘違い!?」
「後、もう俺ここいなくなるから後宜しく。」ザッザッザッ…ガチャッ。
「………何だったんだ?」
「自由な方だなぁ。」
「そりゃあバルツィエだからな。」
「さ~て、どう動くのやら………。」