テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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久し振りに見る顔

オーギワン港 残り期日三日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザワザワザワザワ………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオス達はカストルを出てレサリナスへ向かうためオーギワン港へとやって来ていた。

 

 

カオス「相変わらずここは賑わいが激しいね。」

 

 

アローネ「そうですね。

 かめにん達が働く姿は一生懸命ではありますが何だか元気を与えられますね。」

 

 

タレス「かめにんは皆趣味が仕事らしいですからね。

 働きながら楽しく趣味に没頭してるようなものなんですよ。」

 

 

ウインドラ「彼等にとってはこれが日常なんだ。

 争いとは無縁の平和そのものでいいことじゃないか。」

 

 

レイディー「あんな運搬作業の何が楽しいんだか、

 アタシには一生理解出来ねぇぜ。」

 

 

 皆オーギワン港で働くかめにんを見てそれぞれの感想を漏らす。

 

 

カーヤ「…なんかこの人達………他の人達と違う………。

 あの背中のアレは………?」

 

 

カオス「!

 そっかカーヤはかめにんは初めてだよね。

 彼等はかめにんだよ。

 人とは違うけど言葉が通じるから普通に話も出来るよ。」

 

 

タレス「ダレイオスじゃうさにんが一般でしたからね。」

 

 

カーヤ「うさにんっていうとマクベル………さん?」

 

 

アローネ「えぇ、

 マテオではうさにんではなくかめにんが運送業を行っているそうですよ。」

 

 

カーヤ「へぇ………。」

 

 

 かめにんにすっかり興味を持ったカーヤ。物珍しそうにかめにんの様子を目で追っている姿はなんとも可愛らしいものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつもならカオス達の誰よりもかめにんに興味を引かれそうな彼女はここに来てもあまり口を開きそうになかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「………その次の北部への連絡船が出る時間帯を調べてくる。

 皆はここで待っていてくれ。」

 

 

 ウインドラがかめにん達の元へと歩いていく。ミシガンの心情を思えばここで和んでいる時ではない。彼女は一刻も早くフェデールの元へと向かいたいのだろう。ミストの村の仇の元へと。事件の真相は既に皆把握している。フェデールがミストを焼いた。カオスへの自分達の印象操作のために。そのためにミストは焼き払われた。彼女はまた大事な時にその場にいなかった。それがまた彼女の心の傷を抉った。

 

 

アローネ「…ミシガン………。

 私達はあちらの方で休んでおきましょう?

 ウインドラがもう少しすれば戻ってきますからそれまで………。」

 

 

ミシガン「…うん………そうだね。」

 

 

 アローネに連れられてミシガンは近くにあったベンチに向かう。ミシガンはまだミストが襲われて失ったショックから立ち直れてはいない。ミストがフェデールにやられたのは二ヶ月前だがミシガンがそのことを知ったのは数日前のことだ。立ち直れていなくても仕方無いことなのだが彼女がこの状態では空の明るさにも少し暗さが混じるように感じてしまう。

 

 

レイディー「………ハァ………。

 ラーゲッツの遺言が気になってマテオに戻ったのは失敗だったのかもな。

 戻るのは部族会議を終えた後にするべきだったか。

 そうしてたらアタシ達はダレイオスの東側の海からマテオの南部じゃなく北部に飛んでミストがあぁなったのを先送りに出来たかも知れねぇってのに………。」

 

 

アローネ「問題を先送りにしたところでいつかはぶつかります。

 ミストが消滅してから二ヶ月も経過していたのですから遅すぎるくらいですよ。

 ミシガンには酷でしたが今回のこの帰還は渡しは正解であったと思いますよ。」

 

 

 レイディーもミシガンのあの様子では減らず口を叩くのも憚られるようだ。ミシガンが落ち込んでからというのもミシガンの前で誰かを挑発するのも控えている。ムードメーカーがナイーブではレイディーも調子が狂うのだろう。

 

 

カオス「…ミシガンにはミストを失った現実を受け止められるだけの気持ちの整理を付けるのはまだ無理だよ。

 もう暫くはミシガンのことはそっとしておこう。」

 

 

タレス「ミシガンさん………。

 ………ボクが同胞のアイネフーレを失ったのと同じように………。

 ミシガンさんのことはボク達も理解できます。

 ここにいる皆は全員これで大切な居場所を牛なったことになるんですから………。」

 

 

レイディー「フンッ………。

 ミストの三人とアタシは故郷を、ガキは故郷と同胞を、ラーゲッツの娘は両親と六年の苦行、猿に関しては世界そのものが変革した。

 ある意味猿が一番抱えてる闇が大きいんだけどな。

 お前等ミスト組はまだお前等同士が生きてるだけマシだとアタシは思うぜ。」

 

 

 これで漸く自分達に追い付いてきたと言わんばかりにレイディーはカオス達がまだ嘆く程のことではないと言いたげだ。

 

 

カオス「失ったもののスケールなんてそんなの比べようがないですよ。

 その人にとって大切だった人や空間が無くなってしまったことをいきなり知ってしまったんです。

 乗り越えることなんてそう簡単なことじゃありませんから。」

 

 

アローネ「傷はいずれ癒える時が来るのかもしれません。

 けど完全に傷が消えることはない。

 傷はずっと残り続ける傷もあります。

 彼女はまだ心に傷を負ったばかり私や貴女のように時間が空いてはいないのですからそんな性急に立ち振舞いを正すことなど二十歳にもならないミシガンに期待するのは可哀想ですよ。」

 

 

レイディー「だったらフェデールに今会わせるべきじゃねぇだろうな。

 フェデールとはアタシ達だけで話を付けるんだ。

 冷静に話が出来ないようじゃ奴も情報をつぐむことだってある。

 ()()()()()………?」ザワザワ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラム「私の部下達はどうなったのですか!?

 ミストに駐留している彼等はどうなったのですか!?

 どうしてミストに私が行ってはならないのですか!?

 答えてください!」

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