テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
王都レサリナス バベル邸
ウインドラ「ブラム隊長。
助かった礼を言おう。」
ブラム「いいえこの程度のこと当然でございますよ。
私は貴方の御友人を私達の争いに捲き込んだのですからこのくらいのことは御助力させていただきますよ。」
アローネ「捲き込まれたとは言ってもこの世界の状勢ではいつかは自然に捲き込まれていたとは思いますよ。
貴方との一件が無くとも私達はバルツィエと戦う運命にあったと思います。
そう気を負おうとなさらないでください。」
ブラム「…そう仰っていただけるのは有り難いです。
しかし騎士団に所属しておきながら臣民様を利用してことには変わりありません。
このことは私自身が戒めねばならないことなのです。
故にそう易々と私を許してはいけません。
私が行った行為は本来悪として断罪されるべき行為ですから。」
始めこそ最悪な出会いをしたブラムだったが後々彼がマテオの国を思ってやったことだったことが分かる。騎士団の隊長という立場にあっても民間人に敬服するような対応などはミストでもそれなりに人気があったらしい。もしブラムではなく別の騎士団の者がミストに派遣されていたらどうなっていたことか。
ブラム「………それでは私は出発します。
皆様はもう少し暗くなるのを待ってから外出するのをお奨めします。
臣民様方のお顔はここでは広く知れわたっていますので面倒事に発展しかねません。
なるべく帽子やマスクといった顔をお隠しできるようなもの等を身に付けて出歩くのがいいでしょう。
それと服装もこの屋敷に一通り一般の服装は御用意出来ますのでそちらの方に御召し変えください。」
タレス「そんなことまで世話になってしまうとなんだか申し訳ないですね………。
こっちはただレサリナスの中に案内してくれればよかっただけなのに………。」
レイディー「ハハ!
ブラムに頼るのは正解だったな!
まさか街中を歩けるように服まで用意してくれるとは!
これでレサリナスの街中でも歩きやすくなるぜ。」
ウインドラ「そういえばブラム隊長はバルツィエに気に入られて貴族にまで昇格したのだったな。
それで俺達が着れるような衣服も揃えているのか。
…本当に何から何まで世話になりっぱなしで………。」
ブラム「私がかけた迷惑の期間と照らし合わせればこの程度のことはまだまだ償いにはなりませんよ。
貴殿方の手助けになれることならなんだっていたします。
それで国がよい方向に向かうならこの身を粉にしてでも全力で皆様のサポートをさせていただきます。」
アローネ「そこまでしなくとも………。」
カオス「ブラム………さん。」
一頻り話終えブラムが出発しようとしたタイミングでカオスのようなが意を決したようにブラムに話し掛ける。
ブラム「はい?
何でございましょうか?」
カオス「ここまで本当にお世話になりました。
俺達がレサリナスに入れたのも全部ブラムさんのおかげです。」
ブラム「お礼など結構です。
この程度のことは別の私でなくとも「俺達は………。」」
カオス「………俺達はもうすぐバルツィエと戦います。
俺達はこの半年でダレイオスを立て直してマテオと戦えるだけの戦力を整えました。
………もう暫くでマテオとダレイオスは戦争を始めるでしょう。」
ブラム「ダレイオスが………。
………それは………喜んでよろしいことなのでしょうか………?」
レイディー「少なくともバルツィエが一人勝ちするようなことにはならなくなったな。
ダレイオスが一方的にやられてバルツィエが世界を支配するような状態にはならねぇ。
マテオとダレイオス二つの国がぶつかっていよいよ決着がつく。
戦況的にはアタシ達がつくダレイオス側の方が歩があると見ていい。」
ブラム「ダレイオスが………有利ということですね。
長きに渡るバルツィエの蹂躙からようやく世界が解放されるというのですね………。
それは本当に………。」
カオス「そのことについてなんですけど………、
………ブラムさんからダインに此方側につくよう説得してもらえませんか?」
アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ・レイディー「「「「「!」」」」」
ブラム「ダイン………様ですか………?
ダイン様が貴殿方とどういう繋がりで………?」
カオスはブラムに再開した時にこの話を持ち掛けようとずっと考えていた。ダインはバルツィエだがウィンドブリズではどういうわけか助けられてしまった。話してみればあっちもブラムと仲良く話をしていたところを聞いて興味を持ったようだった。
カオス「ダインには彼女が俺達がダレイオスで活動している時に助けてもらったんです。
ダインと一緒にいたのは三日くらいだったけど話してみてダインとは戦いたくないって思いました。
ダインはバルツィエに生まれただけでバルツィエのように残忍には染まってなんていない。
ダインなら………ブラムさんから説得してもらえば俺達と一緒にバルツィエと戦ってくれると思うんです。」
ブラム「ダイン様がダレイオスで貴殿方と………。」
アローネ「はい、
ダレイオスにはあることが原因でヴェノムの突然変異した個体が出現していてそれを私達は倒して回っていました。
彼女と会ったのはそんな突然変異の中でも一際強力な力を持ったヴェノム、カイメラと戦っていた時で彼女は私達に助勢していただけたのです。」
タレス「バルツィエは好きではありませんがあのダインって人ならそこまで嫌いではありません。
あの人なら此方側に来ても何も文句はありません。」
ウインドラ「正直ダインとはやり合いますたくないんだ。
どうにかダインを貴方の口から説得してもらえないか?
できれば
レイディー「アタシは直接ダインがこいつらに加勢したところは見てねぇがそういうことらしい。
何度も何度も無理なことを言ってるようだがダインくらいの戦力が此方側にくるのは願ったり叶ったりだろ?
引き受けてやってくんねぇか?」
ブラム「…ですが私がダイン様を説得したからと言ってダイン様がバルツィエと離反されるとは限らないのでは………。」
カオス「やるだけやってみてほしいんです。
ダインとはどうしても戦いたくないんです。
フェデールやランドールならまだしもダインと戦場で戦うことだけはなんとしても避けたい。
お願いしますブラムさん。
それで俺とアローネの件は忘れることにします。
どうかダインを………。」
ブラム「………まさか貴殿方からそのようなことをお願いされるとは思っても見ませんでした。
私もどこかでダイン様とだけは戦うようなことにはなりたくないと常々思っておりました。
………分かりました。
その任、承りましょう。
ブラムはカオス達のお願いを聞いてくれることになった。バルツィエとの戦いでもっとも懸念していたダインとの対立はブラムがどこかで話をつけてくれることになった。あとはダインが説得に応じてくれるかだが………。
あえなくブラムのダインとの交渉は失敗するという結末を迎えることになった。そもそもブラムはダインを説得することが出来ずに戦争が始まってしまうのだった………。