テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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賢者の本

グラース国道 早朝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「さて、

 ではこれからダレイオスに戻るわけだが………。」

 

 

 次の日の朝ウインドラの一言からダレイオスに帰る方法を探すことになった。

 

 

タレス「またレアバードで海を渡ります?」

 

 

レイディー「勘弁してくれ。

 この間のあれで結構キツかったんだぞ。

 アレをもう一度やるってのは流石に体力とマナが持たねぇ。」

 

 

アローネ「ここからですとマテオの西の海の方が近いですが東側に比べてダレイオスとの距離が遠いですからね。

 海上でモンスターに襲われることも考えますとあまり安全な手段とは言えませんね。」

 

 

ミシガン「それなら普通に東側から前の時みたいにダレイオスに戻ればいいんじゃないの?」

 

 

レイディー「こっから東に行くと街がいくつかあってその先の海の手前にバルツィエも行くの避ける()()()ってのがあるんだ。

 そこには獰猛な竜達が生息してて無闇に突っ込めば忽ち竜の胃袋の中だ。

 アタシはあんなところ行きたくねぇぞ。」

 

 

ウインドラ「ではどうするんだレイディー殿。

 マテオとダレイオスを繋いでいたシーモス海道は破壊され唯一二つの国を行き来していたカーラーン教会の船もこの御時世で出ていない。

 何か他にダレイオスに戻れる方法があると言うのか?」

 

 

レイディー「船が無いわけじゃねぇんだ。

 オーギワン港でパクッてくりゃそれでいけるだろ?」

 

 

アローネ「パクるって………。」

 

 

ミシガン「それ………誰が動かすの?」

 

 

レイディー「こういうのはな。

 誰かに教えてもらうんじゃねぇ。

 自分で感覚を掴むんだ。

 レアバードみたいに空から落ちるわけじゃあるまいしその内ダレイオスに流れ着くだろ。」

 

 

タレス「沿岸に座礁しかねない提案ですね。

 船を盗まれた人が可哀想じゃないですか。」

 

 

 レイディーの前半の意見は気持ちとしては分かる。レアバードで乗り継ぎしていくと時間がかかるのと一々モンスターを相手にしなくてはならない。それに海の中心までくるだんだん方角が分からなくなってくる。マテオに戻る際は潮の流れが一定であったがシーモス海道が消失したことでマテオ西からダレイオス東までの海流の流れは不安定になっている。一度海岸から真っ直ぐダレイオスの方まで進んだとしても途中で方角を見失えばまたマテオに戻ってくることも考えられる。手間のことを思えばもう少しマシな方法を取るべきだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペラペラ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「カオス………?」

 

 

 カオスはマクスウェルの本のページを捲りだす。

 

 

レイディー「!

 おい。

 またなんか変な術が発動したらどうするんだ。

 そんな本閉じとけよ。」

 

 

 先日マクスウェルとの戦いが終わった直後に懐にあった彼が所持していた本。レイディーに忠告されながらもカオスは本のページを捲り続ける。

 

 

カーヤ「カオスさん………?」

 

 

ウインドラ「何をしてるんだ?

 まさかダレイオスに渡る手段をそれに頼るつもりじゃないだろうな?」

 

 

タレス「いくらなんでもそんな都合のいい方法が本なんかに載ってるとは思えませんが………。」

 

 

 確かに普通の本であればそうだがこの本を所有していたのあのマクスウェルだ。マクスウェルはこれまででもカオス達や魔術の知識に秀でているバルツィエ達すらも知らない術を多用したりまたはカオス達に授けてきた。それならばカオス達が知らないだけで()()()()()()()あるのではないのかとカオスは思ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピタッ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「カオス………?」

 

 

カオス「………」

 

 

 本を捲っていくととあるページに視線が吸い寄せられた。そのページには聞き覚えのある術が載ってあったのだ。その術はレサリナスで宿()()()()()()()()()が使用していた術だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………これ………使えるかもしれない。」

 

 

アローネ「はい?」

 

 

ウインドラ「おいおい、

 またよく知りもしない術をそう滅多に使うもんじゃ「皆ちょっと集まってみて。」」

 

 

レイディー「…何しようってんだよ。」

 

 

タレス「何か有用な術でも見付けたんでしょうか………?」

 

 

 とりあえずはカオスの言う通りに皆がカオスの周りに寄ってくる。

 

 

ミシガン「集まるってこのくらいでいいの?」

 

 

カオス「うん、

 これぐらいでいいと思う。

 ………もしかしたらなんだけどこれから()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 自信は無かったがカオスは皆にそう伝える。

 

 

カーヤ「術でダレイオスまで移動出来るの?」

 

 

レイディー「ハッ!

 そいつぁすげぇな!

 術を使った程度で人が大海を越えられるってのか?

 一応聞いておくが術の爆風とかで吹き飛んでいくとかじゃねぇだろうな?

 だとしたらダレイオスまで行けたとしてもアタシ等全員あの世行きだぜ?」

 

 

アローネ「カオスのことですからそんな考えを思い付くはずがありません。

 

 

 ………ですがどの様にして私達はダレイオスまで向かうのですか?

 海上を凍り付かせて歩道を作るのか………はたまたレアバードのように空を飛行する術なのか………。」

 

 

カオス「使ったことない術だけど感覚的には空を飛ぶのかな?

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

カーヤ「人を浮かばせる………?」

 

 

レイディー「………!

 ………まさかその術ってのは………奴の………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「()()()()()()()()!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

 

 

 

 

 

 カオスが術を唱えると地面が揺れ動き出した。

 

 

タレス「地震………!?」

 

 

ミシガン「こんな時に何なの!?」

 

 

カーヤ「なっ、何これ………?」

 

 

ウインドラ「慌てるな!

 転倒しないように一旦地面にしゃがめ!」

 

 

 ウインドラの一声で皆地面に伏せる。揺れが収まるまで姿勢を低くして待つことにする。

 

 

 ………が、いつまで経っても揺れが収まる気配はなかった。

 

 

アローネ「この揺れ………一体いつまで………!

 ………!

 カオス、レイディー何をしてるのですか!」

 

 

 皆が一同に体勢を低くする中カオスとレイディーの二人はずっと直立のままだった。

 

 

 

 

 

 

レイディー「………本当にやりやがったなお前………。」

 

 

カオス「これならこのままダレイオスまで行けると思いません?」

 

 

レイディー「確かにな。

 だがお前マナは持つのか?」

 

 

カオス「前と同じで魔術を使ってもそんなにマナが減ってるようには感じないんですよね………。

 今のところはまだまだ続けられますけど。」

 

 

レイディー「……ハハハ………なんかもう呆れてくるな。

 お前のそのスペックにはよぉ……。」

 

 

 二人はこの地震をものともせず二人だけしか分からない会話を続ける。アローネだけでなくウインドラ達もこの非常時に呑気に会話をするカオスとレイディーに声をかけようとして………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 視界の隅に異常な景色が映ってしまい驚愕する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「なっ…………!?

 こっ、これは………………!」

 

 

ミシガン「なっ、何あれ………地面が無くなってる………!?」

 

 

タレス「なっ、何がどうなって………!?」

 

 

 その時点で漸くウインドラ達も今何が起こっているのか把握したようだ。

 

 

 

 

 

 

アローネ「……人を浮かばせる術というくらいでしたから鳥のように飛んでいくのかと思いきや………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオスが発動させたトラクタービームは対象の重力を操り宇宙のような無重力空間を作り出す。しかし一人一人の重力をコントロールするのはまだカオスには難しく全員に術を作用させ続けるのは厳しいと判断し代わりにカオス達の()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

レイディー「お前がフェデールの得意技を使うとはなぁ………。

 そういやシーモスでもお前この術使ってたな。」

 

 

カオス「?

 そうでしたっけ?

 俺今回この術を使うの初めてだったと思うんですけど………。」

 

 

レイディー「あぁ、

 あん時はマクスウェルの方だったか。

 本当に術なら何でも使えるんだな。

 

 

 海を越えるのに船に乗るんじゃなく()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

 

 

 

 こうしてマクスウェルの本の術によってカオス達は丸くくり貫かれた地面に乗ってダレイオスへと戻ることになった………。

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