テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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コーネリアスの異様な自信

旧王都セレンシーアイン 客席

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「アローネ………。」

 

 

 開会式の選手紹介中に一瞬視線がアローネと合った。アローネはカオスに怒りの表情を向けてきた。そのことからまだアローネの中では一週間前のことは許してはいないようだ。

 

 

ミシガン「大丈夫かなアローネさん………。」

 

 

ウインドラ「この一ヶ月でどれだけ腕を研鑽出来たのかは分からんが直ぐに追い詰められるようなことにはならないだろう。

 だが初戦の相手はオリヘルガだ。

 俺達も奴の実力はローダーン火山で見ているしアローネもそうだろう。

 あの時の奴の力を越えるぐらいには追い込んでいると思うが………。」

 

 

タレス「オリヘルガは………いえ出場選手は皆カオスさんによって精霊の力を体に取り入れています。

 クララさんに至ってはラタトスクの力もありますし一ヶ月そこらで彼等を追い抜かす技量を身に付けるのは困難だったはずです。

 アローネさん一人でどうにかなるとは………。」

 

 

レイディー「あいつそもそも一人での戦いに慣れてんのか?

 アタシの記憶じゃあいつはいつもお前等の誰かしろと一緒だった記憶しかねぇが。

 今回はサシでの戦いにはなるだろうが前衛も後衛も一人で全部やらなきゃならねぇ。

 後衛同士の戦いならどうにかなったとしても初戦からほぼ()()()()のオリヘルガだ。

 あの猿が接近してくる相手に適格に攻撃を受けきって反撃する隙があるかどうか………。」

 

 

 ウインドラ達もアローネが如何にして最初のオリヘルガを攻略するのか考える。コーネリアスの特訓を思い出すと攻撃に対する反射神経は問題なさそうだった。

 

 

 問題があるとすればアローネにオリヘルガを接近戦で撃退するような力があるかどうかだが………、

 

 

カーヤ「アローネさん接近戦出来ないの?」

 

 

カオス「一応魔技は使えるから牽制は出来るんだよ………。

 でもあのオリヘルガ相手に魔技は………。」

 

 

ウインドラ「マテオではあまり見なかったが魔技はダレイオスの者達がよく使う技術だ。

 加えてこの大会はクララ殿以外は誰がどの属性の術を使うのかも周知済みだ。

 全員魔技や術を回避するのくらい難なくやってのけるだろ。」

 

 

ミシガン「じゃあそれ以外の要因で勝たなくちゃならないんだね………。

 そしたら武器とかの話にもなるけどアローネさんは………。」

 

 

レイディー「羽衣つったか?

 あの猿が羽織ってるあれ。

 ローダーンじゃ結構自在に操れてたがありゃ剣とかみたいに形を固定できるのか?」

 

 

カオス「試したことはないですけど出来ると思います。

 元々はオーレッドさんから貰ったアオスブルフっていうマジックアイテムのおかげですけど。」

 

 

ウインドラ「ただ形を操れたところでそれを使いこなせるかどうかだが………剣術をアローネが使っているところは見たことが無いな。」

 

 

ミシガン「アローネさん………勝てればいいんだけど………。」

 

 

 様々な検討をしてもやはりアローネの勝ちの目は極端に薄い。一ヶ月の特訓があったとはいえそれはオリヘルガ達も同様にもうけられた時間だった。アローネが成長するのであれば他の選手達も同じだ。条件が同じになればなるほどアローネが勝つ可能性がぐんと下がっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コーネリアス「御隣よろしいでしょうか?」

 

 

カオス「!

 コーネリアスさん。」

 

 

 アローネの試合が開始される直前になってアローネを講師していたコーネリアスがやって来る。

 

 

レイディー「ようアンタ。

 一ヶ月前の会議以来だな。

 丁度いい。

 アンタには一つ訊きたいことがあったんだ。」

 

 

コーネリアス「はい?

 小生に何か?」

 

 

 コーネリアスが来るなりレイディーがコーネリアスに質問をぶつける。

 

 

 

 

 

 

レイディー「………アンタ何でこんな大会を開こうと思ったんだ?」

 

 

コーネリアス「こんな大会とは?」

 

 

レイディー「惚けんなよ。

 アンタはあいつに一ヶ月前にあの会議室でこの大会を開こうと提案することは教えていたはずだ。

 でなきゃアローネの奴もファルバンやオーレッド達のように反応を見せたていただろう。

 その反応が無かったってことはアンタ達があの会議室に入る前からアローネは大会のことを知ってたってことだ。」

 

 

 そう、一ヶ月前の話の流れからしてアローネは既に大会をコーネリアスが言い出すのを分かっていたのだ。だから大会を開催することが決まった後直ぐにコーネリアスと特訓する話になった。まるで始めからそうする予定だったかのように。

 

 

レイディー「どうしてこんなアローネにとっては不利な条件での大会を開くことを提案したんだ?

 会議の日の前日にアローネと会っていたみたいだがアンタあいつの実力を確認したのか?

 アローネにとっちゃこんな大会でも開かれない限りチャンスは無かっただろうがそれにしても無謀過ぎる。

 ダレイオスのカーラーン支部にいたってんならダレイオスの連中があんな温室育ちの御嬢様が勝ち抜けるほど甘くはない相手だってことも分かってただろ?

 

 

 

 

 

 

 ………もしかしてだがこの大会は()()()()()()()()()()()()()()?

 大会で勝つとかじゃなくただ正式にカーラーン教会をダレイオスに組み込むだけが目的だったんじゃねぇか?

 それだったらダレイオスとマテオの戦争でダレイオスが勝った後に中立の教会の立場は微妙に位置に置かれることになるだろうしアンタは始めからアローネに勝たせるつもりなんて「アローネ様は勝ちますよ。」!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コーネリアスはレイディーの質問攻めを一刀する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コーネリアス「アローネ様はこの大会勝ちますよ。

 なんなら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 あの方の力は貴方様方が思っているよりも遥かに高いのです。

 小生の目的はカーラーン教会の肩身を考慮してのことではなく始めからアローネ様が望むように差し向けることだけですから。

 それ以外の目的など御座いません。

 

 

 

 

 

 

 どうぞ御観覧下さい。

 アローネ様がどれ程の力を有しているか。

 彼女にかかればこの大会で勝つことなど容易く………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………いえ、

 大会どころか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()………。」

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