テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオス「………それってどういう意味ですか?
アローネにそんな力が「試合が始まりますよ。」!」
コーネリアスざ最後に言ったことが気になったが闘技場の中を見てみれば既にアローネとオリヘルガが向かい合っているのが見えた。もうすぐ始まるようだ。
旧王都セレンシーアイン 闘技場
オサムロウ「…それではダレイオス第王位決定戦第一試合を始める!
両者試合のルールはしっかりと呑み込めているな?」
アローネとオリヘルガの他に闘技場の中にはオサムロウがいる。オサムロウが今大会中は審判を勤めるようだ。
オリヘルガ「あぁ、
問題ねぇよ。」
アローネ「私もです。」
オサムロウの問い掛けに返事をする二人。その視線は互いから外れることはない。二人の間には一触即発の空気が流れている。試合が開始されれば二人とも一気に仕掛けるといった流れになるだろう。
オサムロウ「再度試合の流れを確認する!
この試合で勝てば即次の対戦相手と戦ってもらう!
敗者が闘技場から退出した瞬間に二回戦が始められる!
その次の三回戦準決勝も同様だ!
当然決勝も同じ様に行われる!
異論は無いな?」
オリヘルガ「ねぇ!」
アローネ「ありません。」
オサムロウ「試合には時間制限は無い!
相手に敗けを認めされるか気絶してから十秒経過した時点で勝者が決まる!
敗北を宣言された方の選手は即刻退場してもらう!
宜しいか?」
オリヘルガ「あぁ。」
アローネ「大丈夫です。」
オサムロウ「………両者悔いの残らぬよう全力を尽くせ。
この大会の結果次第でマテオとの戦役で優位な立場となるのだ。
敗北した者にはそこで何かをとやかく言う資格は無い。
勝った者だけが意見を通すことが出来る。
ここで勝った者こそが
オリヘルガ「ダレイオス最強の座ねぇ………。」
アローネ「………」
オサムロウが最強の座と口にした瞬間オリヘルガは少し暗い笑みを浮かべる。アローネはそれに対しより表情を強張らせる。
オサムロウ「………………両者覚悟はいいな?
………それでは………、
試合始め!!」
とうとうダレイオス第王位決定戦の火蓋が切られることとなった。先に動いたのは………、
アローネ「『ウインドランス!!』」
アローネだった。アローネが風の魔技ウインドランスで先制攻撃を仕掛ける。それをオリヘルガは軽く躱す。
オリヘルガ「ハハ!
おっと油断したぜ。
先手を取られたか。」
アローネ「反撃の隙は与えません!
『ウインドカッター!』」
続けて今度は詠唱破棄の魔術を浴びせる。それもオリヘルガは横にスライドして躱していく。
オリヘルガ「おうおう。
よく見て狙えや。
そんなんじゃ当たらねぇぞ?」
アローネ「!
でしたら『疾風よ!我が手となりて敵を斬り裂け!!
ウインドカッター追撃の二十連撃!!』」
最初からアローネは全開に飛ばしてオリヘルガに猛攻を仕掛けていく。不可視の刃がオリヘルガへと迫っていくがオリヘルガはその刃を全て………、
オリヘルガ「こんな見慣れたもん当たるわけねぇだろ。」
回避してしまう。
アローネ「………何のつもりですか?」
オリヘルガ「あ?
何がだ?」
アローネ「何故反撃してこないのですか?
余裕のつもりですか?」
オリヘルガ「余裕かって?
そりゃそうだろ。
この大会にはカオス=バルツィエもサムライもハーベンだって参加してねぇんだ。
そんな大会でこの俺が全力を出すとでも思ったか?
何がダレイオス最強の座が決まるだ。
はなっから俺の相手になる奴なんざ出場してねぇじゃねぇか。」
アローネ「………」
オリヘルガ「おまけに何でか知らんがフリンク族も出場してねぇし手頃な雑魚を四人ぶっ飛ばせば俺の優勝が決まるだろ?
お前入れても四人相手にするだけで今日のこの大会は終わっちまうんだ。
そんなのつまらねぇだろ?
時間だって無制限なんだ。
もっと第一試合から時間を使っていかねぇと盛り上がりに欠けるだろうが。」
オリヘルガの中では既に優勝することは決定事項のようだ。完全に遊び感覚でアローネとの試合に挑んでいる。
アローネ「………甘く見られたものですね。
貴方の中ではもう既に優勝することは決まっておられるのですか。」
オリヘルガ「そりゃそうだろ。
お前もこの大会までに色々と何かやってたみたいだが俺は前の俺と同じだと思ってると痛い目みるぜ?
もうちょっと本気でかかってきた方がいいんじゃねぇか?
それともそれがお前の精一杯ってところか?
アローネ=リム・クラウディア?」
アローネ「………そんなわけないではないですか。
私が本気を出すのは………、
これからです!」タッ!
オリヘルガ「!?」
アローネがオリヘルガへと急接近する。オリヘルガもアローネが急速に迫ってきたのに驚いた。
アローネは羽衣を地面を叩き付けて加速したのだ。その勢いを利用してオリヘルガに突撃し………、
アローネ「ハァァァァァァ!!」
オリヘルガ「うぉっ!?」ガキィィン!!
攻撃の手前で羽衣が剣の形に変わりオリヘルガに降り下ろされる。それを間一髪で受け止めるオリヘルガ。
アローネ「………これでも私は貴方にとってまだまだ容易く倒せる相手ですか?」
オリヘルガ「…その起動力にはびびったがこの程度で俺が倒せると思ったか?
全然軽いんだよ。
まだまだ半分の力ぐらいで足りるぜ。」
アローネ「余裕を感じていられるのは今だけです。
ここからは全力で行かせていただきます!」ブオンッ!
それからアローネとオリヘルガの熾烈な技の押収が繰り広げられる。アローネとオリヘルガが互いに攻撃を仕掛けてはそれを相手に防がれ一進一退の攻防が続いた。
旧王都セレンシーアイン 客席
ミシガン「すっ、凄い………アローネさん………。」
ウインドラ「一ヶ月でここまで仕上げてきたのか………。」
接近戦でアローネがオリヘルガと互角に戦っているのを見てミシガンとウインドラが感嘆の声を漏らす。
しかし………、
カオス「………いや………、
このままだとアローネは………。」
そんな二人を横目にカオスは一抹の不安を感じていた。オリヘルガにはまだ
旧王都セレンシーアイン 闘技場
オリヘルガ「!?
しまっ………!?」
攻防を繰り返している内に一瞬オリヘルガに隙が出来る。アローネはその隙を見逃さなかった。
アローネ「そこです!」
その隙をついてオリヘルガの懐に痛烈な一撃を叩き込むアローネ。渾身の一撃が決まりアローネがオリヘルガに勝利するかと皆が思った。
オリヘルガ「なんてな。」
シュンッ!
アローネ「………!?」
渾身の一撃が決まるかと思いきやオリヘルガの姿が消える。アローネは攻撃を外して大きく仰け反った。
そこに非情な一撃がぶつけられる。
ゴスッ!!
アローネ「!!?
く………フッ……!?」
腹部に強烈な一撃をもらいアローネが膝をつく。アローネも一瞬何が起こったのか分からなかったが見ればそこにはオリヘルガの膝があった。
オリヘルガ「あまり女をいたぶる趣味はねぇんだ。
悪いがそれで終わってくれよ。
もうこれで分かっただろ?
あんなフェイントに引っ掛かる辺り俺とお前には徹底的に経験の差があるってことだよ。
お前は俺には勝てねぇよ。」
アローネ「飛葉………翻歩………!?
貴方が………!?」
吐血しながらアローネは信じられないようなものを見る目でオリヘルガを見上げる。オリヘルガにはこの技があるのだ。
オリヘルガ「どうするよ?
こっからはもう多分お前がいたぶられるだけの試合になるぞ?
俺としてはここらで降参してくれると余計に疲れずに済むんだがどうだ?」
アローネ「………!
いいえ!
まだ私はやれます!
このくらいで降参などしていてはカタスに示しがつきません!」
オリヘルガ「へぇ………、
まだやるってのか。
まぁ別にそれでも構わねぇけどな。」
そこからの試合はアローネが一方的にオリヘルガからの攻撃を防ぐだけの試合になった。時折攻撃が掠めることもあったがアローネは敗けを認めることはなかった。
観客達の目からはこの試合の結末は既に見えていた。
攻撃を当てることが出来ないアローネの敗北に終わる結果が………。