テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
旧王都セレンシーアイン 客席
カオス「アローネが………あんな竜巻を起こすような力を………。」
レイディー「信じられんがあれで本当に坊やの補助無しにあんな力が発現できるとはな………。
もしかすっと時間差でアタシ達もあんなふうに
タレス「覚醒?」
レイディー「アタシ等は半年前に直に精霊マクスウェルから与えられて今の力が使えるようになっただろ?
そんでお前達がスラート、ミーア、クリティアに分け与えた力はアタシ等程の能力はなかったがそれが四ヶ月前くらい前からアタシ等の力に自然と追い付いてきた。
この精霊の力は時間の経過で成長していってるんだ。
そんで坊やから
あれが本来アタシ等が到達する予定の力なんじゃねぇか?」
アローネの魔力が上昇したの見てレイディーがそう考察する。レイディーの説明から確かにアローネがカオスと一緒にいた期間が長く覚醒というのが本当なのであればここでそれが起こったのだとしても理解できる。
カオス「精霊の力が覚醒………。」
タレス「…ではもし精霊の力が覚醒するとすればボク………?」
ウインドラ「いやそれだと十年前から精霊の力が使える俺とミシガンはどうなるんだ?
十年前経っても特にアローネの様な変化は感じないがアローネとカオスが一緒にいた期間は精々七ヶ月程度だろ?
たった七ヶ月で俺やミシガンの十年を越えられるものなのか?」
レイディーの推測通りだったのだとしてもそれだと十年前のミストでの事件から力が与えられていたウインドラとミシガンはアローネのような覚醒には至っていない。時間経過で覚醒するのだとすればアローネよりも先にウインドラやミシガンが覚醒を起こすはずだ。
レイディー「力の覚醒には個人差があるんじゃねぇか?
アタシはジャバウォックとの戦いで今まで聞いたことも見たこともなかった術を体現できたがお前達もそれなりの力を身に付けてるだろ?
………アタシ等とアローネとでは生まれもった
ミシガン「才能の差………アローネさんあんなに凄い力を使える才能があったってこと?」
レイディー「あいつの話を聞く限りあいつはアタシ等と違っていいところの元御嬢様だ。
王族貴族ってのは一般とは違ってより優れた高潔な血を掛け合わせて世代を交代していく。
あんまり言いたくねぇがバルツィエだってその類いだ。
生まれてくる連中は皆始めから“天賦の才”を持つ奴等ばかり。
優秀な血ってのはそれだけで平凡な奴等とは違うスタートから始まるんだ。」
カーヤ「カーヤは………そんなつもりないけど………。」
カオス「だからアローネにあんな力が………。」
「………なんか妙じゃないか?
あのカーラーン教会の女………。」
「いきなりあんなに強くなって………。」
「さっきまでオリヘルガにやられそうになってたのに急に強くなるなんて変だよな………。」
カオス「!」
アローネの力について話していると周りから不穏な会話声が聞こえてきた。
レイディー「…まずいな。
急激に強くなったアローネに対して他の奴等が不信感を持ち始めたか。」
ウインドラ「何か不都合でもあるのか?」
レイディー「ここにいる連中は皆坊やの力のことを知ってるんだぜ?
全員坊やから力をもらった身だしな。
当然坊やの力が
ここにいる奴等の目からはアローネが
こりゃアローネが優勝したとしてももう一悶着起きそうだな。」
旧王都セレンシーアイン 闘技場
パチパチパチパチ………、
アローネ「!」
ダレイオス大王位決定戦準決勝第三試合が終わりシーグスが退場すると最後の対戦選手のオーレッドが拍手をしながら入場してくる。
オーレッド「素晴らしい………実に見事な力じゃった。
まさかソナタが決勝まで進んでくるとは思わなんだ。
儂の相手はブルカーンのオリヘルガかミーアのシーグスあたりだと思うておったが御嬢さんが上がってくるとはのぉ………。」
たった今天変地異にも匹敵する力をアローネが使ったにも関わらずオーレッドはアローネに対して臆するでもなく大胆にもアローネに歩み寄ってくる。
オーレッド「…その力は………彼からの賜り物かの?
この大会を開催したのもその授かり物に自信があったからこそなんじゃろう?
自分達を不利な一回戦に配置することよって儂等クリティアやミーア、アインワルド、ブルカーンがソナタ等の話に乗ると狙ってのことじゃろう。」
オーレッドはアローネの力をカオスの力だと誤解していた。実際この闘技場でアローネの試合を見ていた者全てがそう思っていた。
アローネ「……生憎ですが私はカオスからは何も受け取ってはいませんよ。
受け取っているのは貴方方だけです。
今にして思えば私は傷を治していただいたことはあれど貴方方のように特別な力を授かることはなかった………。
これまでの旅は私は私の力だけで乗り切ってきました。」
オーレッド「フフ……、
そんなわけなかろうが。
彼の………精霊の力の恩恵も無くヴェノムと渡り合ってきたということか?
そんな生き物がこの世におるはずがない。
そんな嘘で儂が誤魔化せると思うたか?」
アローネの言葉はオーレッドは信じるに値しないと切り捨てる。どう説明してもオーレッドがアローネの言葉に納得することはないだろう。
オーレッド「…じゃが力を過信し過ぎたな。
彼が持つ精霊の力は何も生物だけを進化させるだけではない。
精霊の力で研究の幅が広がったことによって儂等クリティアは更なるマジックアイテムの可能性を見出だした。
この大会で使える武具を制限しなかったことを後悔するのじゃな。
どんなに強い力を持とうともそれが
大胆にもあれほどの力を見せつけたアローネに対しオーレッドは自分の勝利を宣言する。余程自身の使うマジックアイテムに自信があるのだろう。
オサムロウ「………両者覚悟はいいか?
泣いても笑ってもこれが最後の戦いだ。
これに勝利した者が今後のマテオとの戦いでダレイオスの人道指揮をとることになる。
それではダレイオス大王位決定戦最終試合決勝を行う。
試合始め!!」
いよいよ最後の決闘のが始まる………。