テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
魔力欠損症の治療法方がないと告げられた三人は絶望にくれる。
仕方なく自分達で治療法を探すことにするがその席でタレスが…。
王都レサリナス 東北部 図書館
「………」
「タレス………怒ってましたね。」
「………」
「無理もありませんね。
私達の事情に付き合わせてここまで来たというのに私達が目的を忘れて人助けなどしているからタレスは呆れてあぁ言ってくれたのでしょうね。
私達に緊張感が足りないから…。」
「………」
「明日、孤児院に行って謝ってきます。
そもそも私が蒔いた種ですから私が収拾をつけてきます。」
「………」
「………カオスももう勉強などしなくてもいいのですよ?
私がいけないのですから………。」
「………違う、」
「?」
「悪いのは俺だ…。
旅が上手く行きすぎて何でも出来るんだって思い上がってた。
頑張れば出来ないこともないなんて思ってた俺の責任だ。
謝るのなら俺が謝る。」
「いえ、そう思わせたのも私が魔力欠損症を治る病だと言わなければこんな人騒がせなことは起こらずに………」
「違うよ!
そもそも今回の件は俺が安請け合いしたから始まったことなんだ!
だからアローネは何も「図書館ではお静かにお願いします!」……!」
「一度出ましょうか?」
「…そうだね。」
王都レサリナス 南西部 商店街
「「…… 」」
「………どうしてこんなところに?」
「スミマセン………気分が落ち込み気味なので少しでも明るいところに行こうと思ったのですが、
少々落ち着きませんねここは。」
「………そうみたいだね。」
「「………」」
「…タレスの仰っていたことも間違ってはいません。
当事者である私達よりも私達のこと心配してタレスはあそこまで必死だったのでしょうね。
タレスが内心で心配して下さってたのにそれに気付かずに私達は安易な気持ちで人助けなんて………
人助けしている状況でもないというのに…。」
「………
アローネ、聞いてほしいことがあるんだ。」
「………場所を変えます?」
「いや、ここでいい。」
「………何でしょう?」
「………俺って間違ってたのかな………?」
「………どうしてですか?」
「俺があんなできもしないことを簡単に請け負ったから今タレスも………アローネもそんな顔をさせてるから………。」
「………私はそんなに酷い顔をしてますか?」
「………なんだか辛そうにしてる。」
「それはカオスのせいではありません。
私のことは気にしないで下さい。」
「俺が………俺が………」
「………私からもいいですか?」
「?」
「………カオスは今でも私のことを信じられますか?」
「…何言ってるんだよ、そんなの当たり前じゃないか。」
「無理なさらなくていいのですよ。
私の言うことは何一つその証拠がありません。
カオスが信じられなくなっても仕方がないのです。」
「どうしてそんなこと言うんだよ。
俺はアローネを信じて…」
「カオスの信頼は有り難いです。
ですが私のウルゴスのことは………もういいのです。」
「もういいって何だよ?
俺がちゃんと探しだして見つけて「私は」」
「カオスに何もお返しするものがありません。
ウルゴスがこの世にない以上探したところで無意味なのです。」
「………どうしたんだよ。」
「………スミマセン、今日のところはもう帰りましょう。
明日になったらダニエル君のことは私から断りを入れておきます。」
「どうなってるんだよ………」
王都レサリナスホテル 次の日の朝
「………」
「お早う御座います。」
「タレス………お早う。」
「アローネさんはまだ?」
「………まだ寝てるようだね。」
「そうですか、ではボクは昨日の続きをしますね。
今日は雨も降るようなので早めに帰ってきますよ。」
「………そうだね、今日は夜頃から天気が崩れるみたいだし。
………じゃあ頼むよ。」
「………昨日の調査で分かったんですけど、」
「ん?」
「バルツィエの暴走はダニエル君が言っていた通り王都民、貴族関係なく逆らう者を粛清しているようです。
今のマテオの王国貴族は半分以上がバルツィエの家とその傘下の者で占められていて、残っている者は少しの反抗勢力でレイディーさんが言っていたダリントンと言う騎士とその部下の騎士くらいしかいないそうです。」
「ダリントン………!」
「レイディーさんの言っていたことを信じるならカオスさんのお祖父さんと既知の仲のダリントンを訪ねてみるのも手ですがそのダリントンも先日から行方不明だそうです。
恐らく粛清されたのかと思います。」
「!
………そうか。」
「………それではボクはこれで………。」
「なぁ、タレス。」
「はい?」
「タレスは昨日は………悪かったね。
キツく言い過ぎた。」
「………それはボクもですよ。
スミマセンでした、。」
「………うん。」
「ですがボクの考えは変わりませんよ。
ボクはお二人の為になるのならどんなことでもしますが見ず知らずの少年のために働かされるのはごめんです。
それではこれで………。」
王都レサリナスホテル アローネの部屋前
コンコンッ
「アローネいる?」
………
「(いないのか?
もしかして昨日の件もう先に行っちゃったのかな。)」
………
「(一人で先に行ったのなら俺も謝りにいかないと。
ぬか喜びさせてしまったかもしれないし。)行くか………。」
王都レサリナス 南東部 孤児院 アローネサイド
「………」
私のせいでカオスには恥をかかせてしまいました。
それならば私が全て終わらせなければなりません。
私が謝ればそれで済む話なのです。
ダニエル君を治す治療方法がなかったと言えばそれで………
「………」
治療方法がなかった。
ウルゴスの知識は全くの嘘だった。
私以外誰も知らない全て私の妄想………。
そんなことはない。
そんな筈がない。
そんな筈がないと私は知っている。
知っているけどもそれを信じてもらえるだけの証拠が私には何もない。
証拠がないのならウルゴスは始めからなかったと言うしかない。
ウルゴスがないのなら私は………
ウルゴスがないのなら私は何処から来たのでしょうか?
ウルゴスが私だけの中にしかないのならこの記憶は思い出は………?
私は一体何物なのでしょうか?
このカオスと同じくヴェノムを倒す力を持つ私は本当に人なのでしょうか?
ヴェノムを倒せるなんてまるでヴェノムそのもの………。
私はもしや誰かに創られた存在なのでは?
そうであってくれたらこんなに思い悩むこともないのに………。
こんなにも自分という存在が不確かなことが苦しいなんて………。
誰か………
誰か助けてください。
誰か私に私を教えてください。
私は一体誰なんですか?
私は何のために生まれたのですか?
誰かに創られたのならどうしてこんな記憶があるのですか?
どうしてこんな世界に私は生まれてしまったのですか?
私は何処へと向かえばいいのですか?
誰か………
誰か答えを下さい!
誰か答えを………。
「答えを………下さい………
誰か………」ポロポロ
「アローネ。」
「!!?」
「お久し振りですねアローネ。」
「貴女は………!」