テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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手が出せないカオス

旧王都セレンシーアイン 客席

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………なぁあいつ………、

 今なんて言った………?」

 

 

「気絶及び………絶命………。」

 

 

「絶命ってことはあの女………カオスを殺す気か?」

 

 

「え?

 だけどあいつらって仲間同士なんだろ?

 仲間同士で殺し合いのルールを提案したってことか?」

 

 

「嘘だろ………たかだか試合なんかで仲間を本気で殺そうってのか?」

 

 

「いやまさか………、

 俺達に本気で戦ってるように見せるためにそんなこと言っただけだろ。

 本気で殺し合いなんかしねぇよ。」

 

 

「そっ、そうだよな………。

 いくらなんでもそこまではしないよな普通………。」

 

 

「さっきのカオスの血糊作戦が俺達にあんまり効果無かったからそう言っただけだろ。

 どうせ今回のも口裏合わせてそういうこと言う予定だったんだろ。

 そうに決まってる。」

 

 

「第一殺し合いってんなら殺されるとしたらあの女の方だろ。

 マジで殺り合ったらあの女がカオスに殺られる筈がねぇ。

 あいつはイフリートやラーゲッツまでも倒した奴だしな。」

 

 

 客席からの声は相変わらず未だにアローネが本気でカオスを殺す気で戦いを臨んでいるとは思えないという感想だった。大王を決める戦いとはいえこれまで共に旅してきた仲間が殺し合いをするとは到底思えなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかしそのルールを提案したアローネは本気だった。本気でカオスを殺すつもりでカオスへの攻撃を仕掛けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旧王都セレンシーアイン 地下シャイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………どうして………アローネ………。

 …そんなに俺がこの前言ったことが許せなかったの………?」

 

 

アローネ「ここまで言わないと貴方は私と本気で勝負をしてくれないではないですか。

 今だって私の本気を疑っておられるようですね。

 私はいつだって本気ですよ。

 本気で貴方との勝負がしたい。

 貴方の本気を引き出すためならたとえ私が不利な状況に追い込まれたとしても望むところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オサムロウさん!

 私の提案は受理していただけるのですか!?

 ハッキリしてください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「………」

 

 

 アローネの呼び掛けに戸惑うオサムロウ。彼もこんな場で殺し合いの試合を容認していいものか迷っているのだ。客席の声のようにオサムロウもカオス達が本気で殺し合いをするとは思っていなかった。カオスの様子を見る限りでもカオス自身がこの試合自体を真剣に臨んでいるようには見えず殺し合いのルールを儲けたところでそれが成立するとは考えられない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だがそれを提案するアローネはカオスに殺意を剥き出しにしている。アローネの意見を通せば恐らくはアローネは本気でカオスを殺しにかかるだろう。二人の間に何があったのか知らないオサムロウはもし安易にアローネの提案を受け入れてしまえばカオスがアローネに殺されてしまうのでないかと危惧している。

 

 

 どうしたものかとオサムロウが考え込んでいると再びオーレッドが声をかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーレッド「ハンッ!

 どうせハッタリじゃろうが!

 そこまで言うからにはそれなりのものを見せてくれるんじゃろうな!

 そこまで大口を叩いてもし手緩い試合なんかしてみろ!

 その時点でここで見ている全ての者達からソナタの敗けを決定する旗をあがるじゃろうな!

 

 

 いいぞ!

 やってみるがいい!

 ソナタにカオス=バルツィエが殺せるのならな!!」

 

 

 前の試合からどうもアローネが気に入らないらしくオーレッドはアローネに対して挑発的な態度をとる。最初にここで会った時とは大違いのその態度に彼の本性が意外と好戦的な性格をしていたことが分かる。

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「………こうなっては一度吐いた言葉は取り消せんぞアローネ。

 

 

 ………ではこの試合に限ってはカオス、アローネの互いに相手を処してしまっても反則にはしない。

 その場合は生き残った方を勝者とする。」

 

 

 アローネの意見が正式に認められてしまった。

 

 

アローネ「…これでもう貴方は私と本気で戦うしかありませんよね?

 私は貴方を倒して私の力を認めさせます。」

 

 

カオス「アローネ………何でそこまで………。」

 

 

アローネ「この期に及んでまだそのようなことを訊いてくるのですか………。

 ………私は申した筈です。

 貴方に私の力を認めさせると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 早く私と戦う覚悟を決めなければ貴方が死ぬことになりますよカオス!!

 『ウインドカッター!!』」パァァ!

 

 

 

 

 

 

 オリヘルガ戦から通常のウインドカッターの数倍は早い速度のウインドカッターがカオスへと飛来する。その一撃は真っ直ぐカオスの首元へと飛んできた。

 

 

カオス「(アローネ………本気で俺を殺すつもりで………。)」

 

 

 初撃のこともあってアローネの術はカオスにも有効だということは分かっている。カオスも飛んできた魔術を身を反らして躱す。

 

 

 

 

 

 

 そこに更に………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「『エアスラスト!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スパパパパパパ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「!?

 ……いっ………!?」

 

 

 今度はラタトスク戦でのアローネが習得した新たな術がカオスに炸裂する。全身を切り刻まれておびただしい傷跡が出来ていく。

 

 

アローネ「まだまだこれからですよ!

 

 

 『()()()()()()()!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴオオオオオオッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「…!?

 うあぁぁぁ………!?」

 

 

 身体中を切り裂かれた後に凄まじい下から上へと押し上げるような突風にカオスの体は打ち上げられる。またアローネはこれまでにない秘術を習得していたようだ。

 

 

アローネ「戦う覚悟が出来ないのなら貴方がただ死ぬだけですよ!

 いい加減覚悟を決めたらどうですか!

 私と本気で勝負をなさい!」

 

 

 なおもアローネはカオスに戦うよう要求してくる。カオスはそれでもアローネと本気で戦うことはできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(……どうしてこんな………。

 ………アローネ………俺は………君と戦うことなんて出来ないよ………。

 俺には君と戦う理由なんて何も………。)」

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