テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしている。

 ダニエルの一件で三人の心はばらばらになりそれぞれが意気消沈している中アローネは謎の声に呼び止められる。


かつての友との再会

王都レサリナス 南東部 孤児院 カオスサイド

 

 

 

「スミマセン………」ガチャ

 

「はい?

 あら貴方は………。」

 

「メルザさんこの間はどうも…。

 あの、アロ…アルキメデス来てますか?」

 

「?

 いいえ、今日は来てませんが…?」

 

「そうですか…。」

 

「あの?

 何かあったんですか?」

 

「いえ、特にはなにも………。」

 

「では本日は子供達に会いに来たということでしょうか?」

 

「………その(今ここでやっぱり言った方がいいよな。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これ以上先伸ばしにしたところで後が困るだけだ。

 

 

 

 アローネはまだ来ていないようだし、俺が言い出したことなんだ。

 

 

 

 俺がケジメをつけなければ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの…「スミマセン。」」ザッ

 

 

 

「え……?

 ………!?」

 

 

 

「………!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら?

 今日はお客さんが多いですね。

 貴方は確か騎士団のウインドラさんでしたね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「………」」

 

 

 

「ウインドラさん、

 スミマセンねぇ。

 ダリントンさんのことはまだ何も連絡来てないんですよ。

 カタス様もよく来てくれるんですけど何も来てないって…。」

 

 

 

「!

 …そうですか。

 ではまた日を改めてお伺いします。」

 

「忙しいようでなければうちでゆっくりしていきませんか?」

 

「残念ながらこれから急用がありまして、

 私はこれで失礼します。」ザッ

 

 

 

「またお越しくださいね。」

 

 

 

「あっ!あの今のって!

 なんて人ですか!?」

 

 

 

「はい?

 今の方はうちによく来る騎士でウインドラさんという方ですよ?

 うちの出身のダリントンって騎士の部下でたまに子供達のに遊び相手をしてくれるんです。」

 

 

 

「ウインドラ…!?」

 

 

 

「最近はダリントンがいなくなったとかでよくここへ訪ねて来るんですけど何かあったんでしょうかね…。」

 

 

 

「………スミマセン、訪ねておいてなんなんですけど少し俺も用事が出来ました。

 失礼します…!」タッタッタッ!

 

 

 

「あ、サタンさん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウインドラ、

 

 

 

 間違いない。

 

 

 

 アイツはあのウインドラだ。

 

 

 

 大人になって大分雰囲気が変わっているけど子供のときの面影がまだ残っている。

 

 

 

 まさかこんな偶然に巡り会えるなんて…、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いなくなってからずっと探していた。

 

 

 

 もしかしたらもう生きてないんじゃないかって心配してた。

 

 

 

 あの事件以来顔をあわせることもなく別れちゃったからずっと会いたかった。

 

 

 

 もし生きていたとしたらウインドラなら絶対に王都に向かった筈…。

 

 

 

 生きているのなら俺達の子供のときの夢を叶えるために王都へ。

 

 

 

 ほんの微かな望みだった。

 

 

 

 出会えなかったらそれでキッパリ諦めるつもりだった。

 

 

 

 

 

 

 だけど…!

 

 

 

 ウインドラは生きていた!

 

 

 

 生きて

 

 

 

 騎士になっていた!

 

 

 

 これは夢なんかじゃないよな?

 

 

 

 夢だったら今だけは覚めないでくれ。

 

 

 

 俺はウインドラと………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウインドラーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都レサリナス 南南東部 貧民街奥地

 

 

 

「………」

 

 

 

「待って!

 待ってくれ!

 ウインドラ!」ハァハァ

 

 

 

「………」

 

 

 

「君は………君はあのウインドラなんだろ!?

 昔ミストにいた!

 子供のときのあの…!?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「こんなところにいたんだね!

 俺だよ!

 カオスだよ!?

 昔ミストにいたときにいつも一緒にいて遊んだあのカオスだ!

 覚えてない?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「あの事件以来会えなくなってずっと捜していたんだ!

 ミシガンからはいきなりいなくなったって聞かされて俺もウインドラのことをずっと捜していたんだよ!」

 

 

 

「………」

 

 

 

「どうして急にいなくなったりしたんだ!?

 俺も…村の人達も皆捜してたんだぞ!?

 こんなところで何してるんだよ!

 もう!………ハハハッ!」

 

 

 

「………」

 

 

 

「ウインドラ騎士になったんだってな!

 子供のとき一緒になって騎士になるって言ってたもんな!

 今振り替えってみると俺が騎士のことを煩いくらいに口にしてたからウインドラも俺に合わせて騎士になるって言ってたんじゃないかって不安だったよ。

 それも杞憂だったんだなぁ!」

 

 

 

「………」

 

 

 

「悪いね!

 なんだかウインドラに会えたことが嬉しすぎて少し可笑しくなってるみたいだよ!

 色々言いたいことや聞きたいことが多すぎて考えが纏まらないや!」

 

 

 

「………」

 

 

 

「俺もあの事件からさ、

 長い間頑張って村の為に戦ってきたんだ!

 騎士になる夢は叶えられなかったけどちょっとした切っ掛けがあってこうして村を出て旅をすることになったんだ!

 他に後二人仲間がいるんだよ!

 ウインドラの話もしてあるから会って欲しいなぁ。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「村のことは心配だけどウインドラとは別の部隊の騎士団が派遣されることになってヴェノムの心配は要らなくなったんだ!

 だから俺も安心して村をでることが出来たんだよ!

 ミシガンには怒られたけどね。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「ミシガンと言えばウインドラのことずっと怒ってたぞ?

 何も言わずに勝手にいなくなってもう知らないって。

 今度会ったらどうするんだよウインドラ。

 ミシガンおっかなくなってるぞ?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「なぁ、なんか口数少なくないか?

 さっきまではメルザさんと昔の村長が集会とかで話してたみたいに敬語で普通に喋ってたじゃないか?

 調子でも悪いのか?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「…な、なぁウインドラ…?

 もしかしてもう昔のことは忘れて覚えてないとか…か?

 それか………人違い………してたのかな?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「ハハハ………

 だ、だったら…!

 ゴメン……………なさい。

 勘違い………してたみたい………ですね。

 スミマセン…でした。」サッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カオス。」

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大人しくあの村に引き込もっていればよかったものを………。

 何故王都まで来たんだ。

 カオス。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!

 君はやっぱりあのミストのウインドラで間違いないんだな!?」

 

 

 

「俺の顔も忘れたのか?

 お前のことは忘れたくても忘れられないくらいだったんだけどな。」

 

 

 

「そりゃあの時と見た目も雰囲気も全然違うから分からなくても仕方ないだろ?

 ウインドラ一言も喋らないし…。」

 

 

 

「当然だろ。

 俺は今任務中だ。

 お前に構っている暇はない。」

 

 

 

「あ、そりゃそうか。

 捜してる人がいるって言ってたなさっき。

 ダリントンって人なんだろ」

 

 

 

「そうだ。

 それじゃあな。」ザッザッザッ

 

 

 

「え!?

 ちょっ、待って!」タタタッ

 

 

 

「………邪魔だ。

 どけ。」

 

 

 

「十年ぶりに会ったんだからさ。

 任務が終わった後でいいから話せる時間ない?

 ウインドラとはもう少し話がしたいんだ。

 ………あの事件のこととか。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「ウインドラが最初に会ったときから俺と分かっていて俺と話したくないってことは分かった。

 だけどウインドラにお願いがあるんだ。

 ある人に言われてダリントンって人に会えば俺達に協力してくれるかもしれないって言われてさ。

 今はいないだろうけど見つかったら俺達にも会わせてほしいんだ。」

 

 

 

「どうして俺がそんなことをしなければならない?」

 

 

 

「それにウインドラには聞きたいこともある。

 何故突然ミストから出ていったのかも。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「なぁ、どうして村の皆に何も言わずに出ていったんだ?

 ミシガンなんて泣いてたんだぞ?

 ウインドラがいなくなって寂しいって…。」

 

 

 

「俺には関係ない。」

 

 

 

「関係なくはないだろ!?

 ウインドラはミシガンとずっと一緒で家族みたいなものだったじゃないか!?

 それを…!?」

 

 

 

「そんなもの親同士が子供を縛り付けるために勝手に仕組んだことだろ。

 俺は誰かに縛られる人生なんて望んじゃいなかった。

 俺は俺の人生を歩みたかった。

 それだけだ。

 父さんの思い通りになるなんてはなからゴメンだ。」

 

 

 

「ウインドラ………。

 お前ラコースさんのことをそんな風に思ってたのか…?

 昔はあんなに仲が良かったのにどうして…。」

 

 

 

「どうして…だと?

 それをお前が訊くのか?

 カオス。」

 

 

 

「…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前が殺生石を無力化したせいでミストはあんな被害を受けたんだぞ?

 そのお前が………父さん達を殺したお前が俺に人徳でも説こうってのか!?」

 

 

 

「……!?

 俺はそんなつもりじゃ………。」

 

 

 

「………もういい、お前は早くこの街から去れ。

 こんなところを賞金首が彷徨いていたら目障りだ。」

 

 

 

「ウインドラ、俺はあの時のことを「カオス!」!?」

 

 

 

「済まないと思う気持ちがあるのなら頭ぐらい下げだらどうだ?」

 

 

 

「……!

 ゴメン!」スッ

 

 

 

「………」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………頭をそのままにして聞け。」

 

 

 

「?」

 

 

 

「お前はさっさと出ていけ。

 街から出ていったらそのままミストへ戻れ。

 いいな?」

 

 

 

「!

 ………それは出来ない。」

 

 

 

「………何故だ?」

 

 

 

「俺はもうあの村には戻れないし、

 それに仲間の………アローネとタレスを故郷に帰してあげないといけないから。」

 

 

 

「お前は自分の立場が分かっているのか?」

 

 

 

「………それ最近タレスにも言われたよ。

 人のことを気にかける前に自分のことをどうにかしないとってね。」

 

 

 

「………いい仲間じゃないか。

 能天気なお前にはピッタシだな。」

 

 

 

「そうだね。

 タレスには出会ってからずっと危ないところを助けられてきたから。」

 

 

 

「そうか………

 じゃあそのお仲間が気にしていた危ないことってのは………」ガッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

「こういうことじゃないのか?」パサッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポトッ

 

 

 

「髪が……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ!!

 一千万の賞金首カオス=バルツィエ!!」

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