テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
「カオス!!
アローネ!!」
カオス・アローネ「「!」」
これから二人の最大の術が発動しようとする時にカオス達の元へ駆け寄ってくる者達がいた。
ウインドラ「カオス!
アローネ!
もういい!
十分だ!
お前達はよく戦った!
お前達が本気で戦っていたことは十分ダレイオスの皆にも伝わったはずだ!
だからもういいんだ!
これ以上お前達が暴れたらダレイオスにいる皆がお前達の戦いに巻き込まれる!」
ミシガン「そうだよ!
これだけやったらあの人達もアローネさんが大王になることに文句なんて言えないでしょ!?」
タレス「彼等もカオスさんとアローネさんがセレンシーアインがこんなになるまで戦うとは思ってなかったでしょう。
これだけの戦いを見せつけられればアローネさんを大王と認めざるを得ないはずです。」
レイディー「せっかくお前達が苦労して集めてきた戦力をお前達が台無しにするのか?
………お前等二人ともちっとやりすぎなんだよ。」
カーヤ「他の人達はもう皆いないよ………?
ここにいるのはカーヤ達とあそこにいるお爺ちゃん達だけ………。
他の人達は街の外に避難した………。」
ウインドラに続いて他の皆もカオス達のところへやって来る。争いが激化し人がいなくなったために止めに来たのだろう。
ウインドラ「もうこんな不毛な争いは止めるんだ。
アローネも何を考えている。
カオスが相手だというのにわざわざ試合中にルールを変更して互いに互いの殺生の許可を取るなどと………。」
レイディー「頭に血が上り過ぎだ。
そういうのは仲間同士でするもんじゃねぇよ。
坊やが今までどんな生活を送ってきたかお前も分かってるだろ?
坊やからしたらお前に限らず皆が坊やの力より下なんだ。
お前だって今回のことがあるまではアタシ等と力に差なんて無かったじゃねぇか。
人ってのはそんな綺麗なもんじゃねぇ。
見くびられたくらいで殺し合いなんかしてたら世の中戦争が絶えることなんてねぇんだよ。
少しは大人になれよ。」
タレス「さっきまでの戦い見てましたけどアローネさん凄かったですよ。
カオスさんの術をアローネさんが押し返したりしてボクビックリしました。
アローネさんもカオスさんにも負けないくらいの実力があるんですね。
アローネさんなら大王に相応しい力を持っていますよ。」
ミシガン「ね?
もういいでしょ?
殺し合いなんてもうする必要ないよ!
もう終わりにしようよ?
今止めたっていいでしょ?
誰もこの試合が不正だなんて言わないよ。
アローネさんはカオスを圧倒して見せたんだし皆もカオスと本気で戦ってたのは見てたからこれ以上二人が戦うことも無いんだよ。
今までみたいに二人とも仲直りしてまた一緒にこれからやっていこうよ。」
カオスとアローネが戦うことになったのは一週間前の仲違いが原因だ。そのことをカオスが直接皆に言って聞かせたからこそ彼等は二人がまだそれで戦っているのだと思っている。彼等もカオス達が街が無くなる程の戦いをするとは思っていなかっただろう。ましてや本気で二人が互いを攻撃するとは思ってなかった。
そして自分達がこの場に来ることで二人の争いが止められるとそう思っていた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!
タレス・ミシガン・ウインドラ・レイディー・カーヤ「「「「「!!?」」」」」
カオス「…ごめん………、
皆下がっててくれるかな………。」
アローネ「私とカオスは一週間前のことが切っ掛けでこの決闘をすることにはなりましたが今私とカオスが戦っているのはもうそんな些細なことなど関係ありません。」
ウインドラ達が止める声を無視してカオス達は術の発動準備に入る。カオスとアローネの二人は決闘の決着がつくまで止めるつもりはないようだ。
ウインドラ「待つんだ二人とも!!
どうしてそうまでして戦おうとするんだ!?
これ以上やったら本当にどちらかが死ぬぞ!?」
タレス「!
カオスさん体がまた石になってるじゃないですか!?
そんな体でアローネさんとやりあうのは無茶ですよ!
今すぐに決闘を中止すべきです!」
ミシガン「カオス死にたいの!?
やっぱり精霊の力を使い続けるのは無理なんだよ!
そんな体になって元に戻らなかったらどうするの!?
一生その体のままかもしれないんだよ!?」
レイディー「お前………………死ぬ気か?
そんな体になっても猿との勝負が大事か?
………お前はアローネのことを殺してやりたいほど憎く思ってるのか?」
カオス「………違うよ。」
カオスはレイディーの質問にそう返した。
レイディー「じゃあ何でお前はアローネと戦ってるんだ?」
カオス「…僕はアローネと出会ってから今まで………、
………十年前のミストでの事件から僕は誰かと本気でぶつかりあうのが怖かったんだ………。
僕が本気で誰かと喧嘩でもしたりすれば僕はその人を殺してしまう………。
誰も僕と対等な人なんていなかったんだ………。
そのせいで僕はずっと一人だった………。
一人で十年も旧ミストで過ごしてきた………。
アローネに出会って………タレスと出会って………レイディーと出会って………ウインドラと再開して………ミシガンが追い掛けてきて………カーヤとも出会えたけど僕が一人なのは変わらなかった。
皆といても僕は結局一人のままだったんだ………。」
ポツポツと自身の心情を語り出すカオス。孤独に苛まれながら誰かの影を追いかけ誰かと一緒にいることで気を紛らわそうとしても自分が一人であることをどこかで自覚させられる。カオスはそんな想いでアローネやウインドラ達と共にいたのだ。
ウインドラ「…お前………そこまで根を積めていたのか………。」
ミシガン「きっ、気持ちは分からなくもないけど………。」
タレス「ボク達じゃカオスさんとは力に差がありすぎますからね………。」
レイディー「お前とタメ張れるってったら………猿くらいしかいねぇよな………。」
カオス「そう………、
僕にとっては初めてなんだよ………。
初めてアローネが僕の力と同等に並んでくれた。
僕は初めてこんなに誰かと全力でぶつかれるんだ。
アローネになら思う存分力を使うことが出来る。
………だから止めないでくれ。
僕はやっと僕と対等な喧嘩が出来るんだ。
人生初めての同じ条件での喧嘩をもっと楽しんでみたいんだ。」
レイディー「………なんだそりゃ………。
そんなことを命の賭けてまですることかよ………。」