テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
――ダレイオス軍進軍開始十時間後――
マテオ西海岸 海上 夜
ダレイオスを出発してからダレイオスの艦隊はマテオの沖まで接近していた。
アローネ「フリンク部隊、
陸地にマテオの警備はどのようなご様子ですか?」
ナトル「灯台が点灯しているようですが見張りの数はそこまで多くはありません。
今なら押しきって上陸できるでしょう。」
アローネ「そこまで手薄なのですか………?」
コーネリアス「マテオ側も百年間一度もダレイオスに進攻された経験が無いために今日此方が攻めいって来るとは思ってもいないのでしょう。
警備が年々緩くなるのも当然のことです。」
オーレッド「ハッ!
舐められたもんじゃのぅ。
ファルバン「オーレッド。
そのような物言いは止めよ。
その雑種風情にこれまでしてやられてきたのは我等ダレイオスだ。
凝り固まった価値観で挑むようなら過去から前には進めぬぞ。」
オーレッド「黙っておれファルバン。
誰が貴様のような愚王の指図なぞ受けるか。
おどれのやり方が不出来故にこれまではマテオの好きにされてきたのじゃ。
もう貴様に儂に意見される謂れは無いわい。」
マテオに上陸前だというのに船上で言い争いを始めるファルバンとオーレッド。見かねたアローネが二人を諫める。
アローネ「御二人共そのような論争は上陸してからにしてください。
まだ私達は上陸する済んでいないのにここでその様に騒がれては警備の者に気付かれて「!見張り達に動きがあるようです。」…!」
アローネがファルバンとオーレッドに忠告しているとナトルが陸地の警備達の動きに変化を感じとる。
ウインドラ「まさか気付かれたのか………?
灯台の光もまだこの船の場所にまでは到達していないが………。」
レイディー「小娘、
お前の共鳴で警備の連中がどんな様子か探れるか?」
カーヤ「えっとね………、
………あそこにいる人達とは別にもっと奥の方から人が大勢向かってきてる………。」
タレス「増援ですか?」
ナトル「………いえ、
どうやら違うみたいです。
何故かは分かりませんが岸にいる者達が駆けつけてきた者達と共にどこかへ去っていくようです。」
ミネルバ「何だって?
見張りがいなくなるって言うのかい?」
シーグス「おいおい、
何のために人を置いてたんだよ。
俺達のこと本当に気付いてなかったのか?」
原因は分からないが海上を警備していた者達が引き上げていっているようだ。それに伴い灯台の灯りも消灯する。
カオス「………今なら一気にマテオに乗り込めるんじゃない?
上陸するなら今しかないよ。」
アローネ「…何があったのでしょうか………?
いくらなんでも突然こうも私達に都合よく警備がいなくなるなんて………。
………何か罠でも仕掛けているのでは………。」
クララ「それなら迂闊に敵陣に飛び込むわけにはいきませんね。
上陸した途端襲撃を受ければ船が沈められ私達の退路が無くなる事態も考えられますし………。」
レイディー「そんなこと言ったってここまで来て引き返すわけにもいかねぇだろ。
もしここで引き返して実はアタシ等が来ていたことに気が付かれてたら次はこの大船団に合わせた大掛かりな仕掛けを施すだろうよ。
戦ってのは一発勝負なんだ。
時には引くのも手だと思うがここは攻めるところだぜ。」
見張りが姿を眩ましたのもあって罠を覚悟で進むか今は様子を伺うかで二つの意見に別れる。
しかし直ぐにカオス達はこのまま進攻することとなる。
パアアアアア!!!
アローネ達が上陸すべきかどうか決めあぐねていると陸地の方で謎の光が灯る。
アローネ「………?
何でしょう………あの光は………。」
カオス「誰か……人がいるのは分かるけど………。」
ウインドラ「あの光………、
確実に俺達の方に向けられているな。
俺達がここまで来ていることが騎士団に知られてしまったのか?」
レイディー「それだったらあんなことせずにアタシ等を誘い込んでから不意討ちかます方が手っ取り早いだろ。
あそこにいる奴は多分だがアタシ等にコンタクトを取りたいんだろ。
………が馬鹿正直にあそこに行くのもな………。」
ミシガン「だったら誰かが様子を見に行くのがいいんじゃない?
船で行くんじゃなくてレアバードで空から様子を探るとか。」
アローネ「…それがいいでしょうね………。
ですが念のために………、
………カーヤ、
今あの場にはどのくらい人の気配を感じますか?」
謎の光を発する者が何者かは分からぬがいつまでも戦場では待機しているわけにもいかずミシガンの提案通りにレアバードで偵察に行くことにする。その前にカーヤに敵の人数を探らせるのも忘れない。
カーヤ「………今は一人だけ………。」
カオス「一人………?」
ウインドラ「たった一人しかいないのか?」
レイディー「もしかすっとあそこにいるのは騎士団じゃねぇかもな。
だがそれだと民間の奴ってことになるがこんな時間に一人であんなところに何しに来てんだ?」
アローネ「とにかく先ずはどなたが何の目的であの場に居合わせているのかを確かめましょう。
私が様子を見てきます。
皆はここてお待ちを。」
アローネがレアバードを展開し浮上しようとする。すると………、
ハーベン「!?
お待ちくださいアローネ様!
御一人では危険です!
と言うか何故そのようなことをアローネ様がなさる必要があるのですか!?
貴女様はこのダレイオスの大王、則ち総大将であらせられるのですよ!?
その様な雑務をアローネ様がなさるくらいなら私ハーベンが行ってまいります!
アローネ様は此方でお待ちしていてください!」
飛行しようとした瞬間ハーベンがアローネを呼び止める。
レイディー「あん?
こいつ何を言ってんだ?」
ウインドラ「ハーベン殿、
貴方はレアバードを操縦できるのか?」
ハーベン「いえ、
その様な乗り物はこれまで一切触れたことすら無いので私が動かすことは出来ません!」
ミシガン「じゃあ何で自分で行くなんて言ったの………。」
ハーベン「…御言葉ですが皆様は御自身等の立場というものを御理解ください!
貴殿方は皆我等ダレイオス陣営の重役を担う方々なのですよ?
そんな方々を罠かもしれぬ場所に差し向けるなど愚行としか言いようがありません!
貴殿方を危険に晒すくらいなら私か他の者が偵察に向かうべきです!」
レイディー「おっ、おう………。」
アローネ「どっ、
どうされたのですか彼は………?」
オサムロウ「…ソナタ等のことを話しているうちにな。
ハーベンの中でソナタ等に対してのイメージが偶像化してしまったようでな。
面倒くさいとは思うが根は悪いやつではないんだ。」
アローネ「………ハァ………。」
ファルバン「おいハーベン、
ならソナタはどうやってあそこに渡るつもりだ?
近付くにも小型の船なぞないぞ?
バルツィエのレアバードがあるならそれを使って向かうのが一番安全で確実だと思うが………。」
ハーベン「船やレアバードなどなくとも魔術で海面を凍らせて陸地に辿り着けばいいんです父上!
すまないがクリティア族、
私が偵察として出向くので海面を氷らせるのに協力してほしい。
行くのは私一人で構わ「その必要はありませんよ。」」
パアアアアア!!!
「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」
氷の術を使えないハーベンがクリティア族に協力を頼もうとした瞬間岸に見えている光と同じ光が船上にも灯る。
コーネリアス「御心配なく、
あの場にいる人物は小生等と同じカーラーン教会の者です。
彼等は皆小生が持つこの発光体