テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
マテオ西海岸 夜
アローネ「無事上陸し終えましたね。」
ファルバン「ハーベン、
皆が船から降りたか確認しろ。」
ハーベン「はい!」
オーレッド「案外すんなりと上陸できたな。」
ミネルバ「一時はどうなるかと思ったけど教会の人がこっちにいてくれて助かったね。」
シーグス「そうだな。
俺達ダレイオスのエルフはこっちの大陸に渡るのなんて三百年振りだしな。
マテオの力が強すぎて奴等との戦いは専らダレイオスの方でだったしな。」
クララ「なんしてもこれで上陸作戦は成功ですね。
ここからが本当の戦いです。」
ナトル「とうとうここまで来ましたか………。
後は無事にバルツィエのところまで辿り着けるですが………。」
マテオに足を踏み入れたことでダレイオスの者達の緊張が高まる。マテオという国が建国されてからの三百年間これまでダレイオスの者がマテオに潜入できたことはなかった。歴史を振り返ってもここまでダレイオスの者達がやって来たのは初めてである。
ハーベン「父上!
全員の確認を終えました!
船には誰も残っておりません!」
ファルバン「よし、
では女性陛下これからの作戦の指示を。」
アローネ「はい、
ですがその前に此方にいた教会の方に話を伺いましょう。
あの方からバルツィエの動向が聞ける筈です。
先ずはそれからです。」
ダレイオス軍がマテオに無事に上陸出来たのは直前にカーラーン教会の者が海上にいた此方に合図を送ってきたからだ。それまでは騎士団らしき集団がいたのだが突然彼等はこの場を去った。そのことについても教会の者から何か聞けるかもしれない。
パアアアアア!!!
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
アローネ達が教会の者を探そうとした時灯台の上の方からまたあの光精石の光がアローネ達を照らしてきた。
カオス「アローネ、
またあの光が………。」
ウインドラ「どうやら先程の者はあそこにいるようだな。」
レイディー「ありゃ全員であそこに入るのは無理だな。
数人で上に登るっきゃねぇ。」
タレス「でも何であんなところに………?」
ミシガン「どうするの?
私達はここで待ってた方がいいの?」
ハーベン「いかがなさいますか女性陛下………。
バルツィエの罠という可能性も捨てきれません。
此方にいる教会の者がバルツィエに光精石を奪われてしまったということも考えられます。
ここは私が一度先に安全を確認してから向かわれるのが宜しいかと。」
どういった意図があるのか分からず教会の者らしき人物は今尚灯台の上から此方に光を送り続けている。恐らく彼処に来るように促しているのだろうが誘いに乗るべきかどうか………。
アローネ「…ここは私とカオス達で上の様子を見てきます。
教会の関係者であるなら私達が向かった方が話は早く済みますしバルツィエであったとしても私達なら彼等に遅れをとることはありません。
不意を突かれたとしても対処しますので。」
ハーベン「しかしアローネ様………。
女王自ら危険に飛び込むようなことは私は………。」
オサムロウ「ハーベンよ、
そんなに心配だというのなら我が護衛としてついていくそれでどうだ?」
ハーベン「師匠………?」
オサムロウ「我ならカオス達の戦闘は知っている。
我なら異常があっても対応できる。
ソナタなら我の腕は知らぬわけではあるまい。」
ハーベン「………師匠が一緒に向かわれるなら心配はいりませんね。
…私達はここで待機しております。
異変があれば魔術で知らせてください。」
オサムロウ「うむ、
そういうわけだ。
アローネ、カオス、
我もソナタ等に同行するぞ。
行って教会の者から情報を聞き出すとしよう。」
そう言ってオサムロウがカオス達の元へとやって来る。
アローネ「分かりました。
では参りましょう。」
カオス「オサムロウさんがいてくれるなら安心ですね。」
ウインドラ「気を許し過ぎるなカオス。
こいつは一時お前を見捨てようとした奴だぞ。」
タレス「別にオサムロウさんがついてこなくてもボク達だけで大丈夫ですよ。」
ミシガン「そんなに大勢で行っても邪魔になるだけだしね。」
カーヤ「………」
オサムロウが同行するということでカオスとアローネはそれを受け入れたが他はオサムロウの同行に難色を示す。
レイディー「なんだよ、
いやに嫌われてんな?
お前こいつらに何かしたのか?」
オサムロウ「まぁ仕方なかったとはいえカオスを切り捨ててヴェノムの主討伐を優先しようとしたのでな。
こういう反応が返ってくるのも無理はなかろう。」
アローネ「別に戦いになるとは限りませんのでそんなに気を張る必要もないと思うのですが………。」
ウインドラ達とオサムロウの間に剣呑な空気が流れるがとりあえずアローネ達一行は教会の者と思われる人物がいる灯台の頂上部まで上がっていく。
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マテオ西海岸 灯台内部 夜
カツカツ………、
アローネ「それにしても何故わざわざ灯台の中へと入られたのでしょう?」
ウインドラ「俺達がこうして少人数でやってくることを見越してのことじゃないか?」
レイディー「もし上にいる奴が敵だったらアタシ等は敵の思惑通りに向かっていってることになるな。」
タレス「…武器の用意はしておいた方がいいですね。
上に到着した途端魔術で吹き飛ばされたりするかもしれませんし。」
ミシガン「………バルツィエだったら私がやるから。」
カオス「まだ誰か分からないのにそんなに殺気立てなくても………。」
螺旋階段を一段一段上がる度にウインドラ達から発せられる警戒心が増していく。不意を突かれたとしてもこれなら十分に応戦できるだろう。
オサムロウ「………一体何者なのだろうな。
騎士団が去るのを予期していたとしか思えん行動だ。
また戻ってくるやもしれぬのにこのような逃げ場の無い場所まで来て………。」
アローネ「それなら敵である可能性が高そうですね。
それも御一人で私達の相手をなさるおつもりで………。」
などと話していると屋上への扉が目の前にまで近付いてきた。アローネ達は一旦立ち止まり扉をゆっくりと少しだけ開けて外の様子を伺う。
「そんなに警戒しなくても私は何もしないから出てらっしゃい。
貴女達を待っていたのよ。」
カオス「!?
貴女は………!?」
そこにいた人物はカオスが会ったことのある人物だった。
そしてその人物は
アローネ「カタス!!」
カタスティア「………久し振りねアローネ、それからカオスにタレス。
ずっと心配してたのよ?
私の言い付けを破ってバルツィエとやりあったそうね。
大変だったでしょ。
でももう大丈夫よ。
私が来たからにはバルツィエの好きになんかさせないし貴女達も私が守ってあげるわ。」
灯台の頂上部でカオス達を待っていたのはアローネと同じくウルゴスの時代から眠りにつきこの時代で目覚めたウルゴスの王女にしてカーラーン教会の現教皇カタスティア=クレベル・カタストロフその人だった………。