テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アローネ「カタス!!」
タタタッ!!ガバッ!
カタスティアの姿を確認するとアローネは一目散に彼女の元まで駆け出し彼女を抱き締める。
アローネ「カタス………!
………もう!
心配したんですよ!?
今までどこにいたんですか!!」
カタスティア「御免なさいねアローネ。
私の方も色々と大変だったのよ。
巡礼を終えてレサリナスに戻ろうとしてたら船の上で襲われて………。
………どうにか海を越えてマテオに戻ることは出来たのだけれど何か良くないことが起こってると思って神父に変装させてレサリナスの中の様子を探らせたら教会がランドールに壊されていて………。
私も貴女達のことを心配していたわ。
まさかダレイオスに行ってたなんてね。
行き違いになってしまってたわ。」
アローネ「!
申し訳ありません!
あの後レサリナスでバルツィエと騒動を起こしてしまって………マテオにいられなくなって急遽皆でダレイオスに亡命することにしたのです………。
………言い付けを無視してしまって申し訳ありませんでした………。」
改めて思い返すとアローネ達はカタスティアに教会から出ないように忠言されていたにも関わらず街の広場にまで赴きそこで大衆が見守る中バルツィエ剣を交えた。結果ウインドラを助けることには成功したが彼等はそのままレサリナスを飛び出してダレイオスに向かった。アローネ達が騒ぎを起こしたせいでカタスティアと教会にまで被害が及ぶ形となってしまった。
カタスティア「そんなことはどうでもいいのよ。
貴女達が無事ならそれで………。
カオスとそれからウインドラを助けるためだったのでしょ?
私も貴女達のことを調べて事情は知ってるわ。
バルツィエの横暴に立ち向かっていったのよね?
偉いわアローネ。
よく立ち上がったわ。
流石ウルゴスの懐刀クラウディアと私も誇りに思うわ。」
アローネ「ですが私達のせいでカーラーン教会がバルツィエの標的になってしまって………。」
宥めようとするカタスティアであったがそれでもアローネは彼女に対して罪悪感が強く震える体で涙を流している。アローネにとってカタスティアはこの世界で唯一見付けたウルゴスの同胞であり大切な友人なのだ。その友人を危険に晒してしまいアローネはひたすら謝罪を繰り返す。
カタスティア「………バルツィエのことを考えたらいつかはああなっていた筈よ。
遅かれ早かれバルツィエは教会のことも狙っていたのだから。
国民達から多大な信頼が集まる教会はいつバルツィエへの対抗組織が作られるかバルツィエだって予見していたわ。
実際に私も教会に来た人達に裏でそういう呼び掛けもしていたもの。
アローネのおかげでそれを本格的に実行に移すことが出来たの。
貴女達は何も悪くない。
私がモタモタしている間に先にバルツィエが行動を起こしただけ。
それだけなのよ。」
アローネ「カタス………。」
二人があつい包容をかわす。やはり互いが互いを信頼し心配していたこともあって人目を憚らずアローネは涙しカタスティアがそれを優しくなぐさめる。
カオス達は暫く二人が落ち着くのを待つことにした。
……………………………………………………………………
ウインドラ「…御無事で何よりですカタスティア教皇。」
カタスティア「えぇ、
貴方達には大分心配をかけていたようね。
でも私はこうして健在だからもう大丈夫よ。」
ウインドラ「………レサリナスのカーラーン教会の件………ダリントン隊を代表して謝罪させて下さい。
事の発端は俺達ダリントン隊とバーナン隊がレサリナスで暴走したことが原因でカオス達を巻き込み結果としてカーラーン教会がランドールに攻撃されることになりました。
…俺達のせいで教会の者達が犠牲に………。」
カタスティア「アローネにも言ったけどそれは違うわよウインドラ。
貴方達が私に謝罪する必要なんてないわ。
貴方達は国民のために立ち上がっただけ。
誰かがバルツィエに立ち向かわなきゃバルツィエはいつまでも暴走を続けていたでしょう。
それが貴方達のおかげで七ヶ月前に始まるはずだったマテオとダレイオスの戦争が未遂のまま今日まで保つことが出来たの。
あの時もしバルツィエがダレイオスに戦争を仕掛けていたら今頃ダレイオスはバルツィエの手に落ちていたと思うわ。」
アローネ「…確かに私達がダレイオスに亡命した頃はダレイオスはどこの部族もマテオと戦えるような状態じゃありませんでした………。
最近になって漸くダレイオスはバルツィエとも戦えるほど国力を取り戻してきました。」
オサムロウ「カタスティア様、
カオスやアローネ達にはダレイオスの皆が感謝しております。
彼等がいなければダレイオスはバルツィエによって滅ぼされていました。
彼等はダレイオス復活に大きく貢献しました。
貴女様のお作りになられたカーラーン教会は無駄ではなかったのです。」
カタスティア「あらオサムロウ。
久し振りね。
アローネ達と一緒にいるということは貴方もカオス達と一緒に旅をしていたのかしら?」
オサムロウ「はい………とは言っても我はヴェノムの主カイメラを討伐する際にカタスティア様からいただいた刀を折ってしまいそこからは彼等とは………。」
カタスティア「そうよね………、
刀が無くなったら貴方は本来の力で戦うしかないものね。
その力はまだダレイオスに皆には秘密にしてるんでしょ?」
オサムロウ「………はい………。」
カタスティア「…まぁ私もそろそろ貴方に渡した刀が折れる頃だと思ってちゃんと
受け取って。」
オサムロウ「!?
これは………。」
カタスティアは驚いたことにオサムロウがここに来ることが分かっていたかのように彼に渡す刀を用意していた。まるで始めからそうする予定だったかのように。
ミシガン「……ねぇカオス。
あの人がアローネさんやカオス達が言ってたカタスって人なの………?」
カオス「ん?
あぁそうだよ。
前にも話したけどこの人がレサリナスで俺とアローネとタレスを助けてくれたんだ。」
ミシガン「ふぅん………あの人が………。」
カタスティアと初対面のミシガンが彼女をじっくりと観察する。
レイディー「おう
アタシには挨拶は無しかよ?
アンタとは浅くはない仲だと思ってたのにそんな連中にばっか構いやがって薄情だな。
嫉妬しちまうぜ。」
カタスティア「あらあら貴女可愛いこと言うわねレイディー。
そんな不安になることないのよ私はいつだって貴女のことを忘れたりなんかしないから。」
レイディー「どうだかな。
先生は顔が広いからアタシ一人にかまけてなんてられねぇだろ?
どうせアタシに話しかけられるまでアタシのことなんて一度も「ミスリル」………!?」
カタスティア「他にもヒヒイロカネ、リヴァヴィウス鉱石、アダマンタイト、魔導鉱石、竜の骨………。
貴女の症状を緩和するために私もあちこち探して使えそうな素材を見付けてきたわ。
………どれが使えるのか私には分からないんだけれどね。」
レイディー「………これ先生が見付けてきたのかよ………。
………全部アタシが専門書でピックアップして手にいれようとしてものだ………。」
カタスティア「そうなの?
じゃあ丁度良かったわね。
貴女に会った時のためにずっと持ってて正解だったわ。」
レイディー「………………ハハ、
本当に先生は先生だな。
これ全部探すのに結構手間かかったろ。
それなのにこんな沢山………アタシのために………。」
カタスティア「慕ってくれる教え子を放置するほど私は薄情じゃないわよレイディー。
貴女のことだってちゃんと覚えてたんだから。」
レイディー「先生………。」
カタスティア「ウフフ、
………!
あっ、
それからタレス。
貴方に一つ朗報があるのだけど今いいかしら?」
タレス「!
ボクですか?
特に問題はありませんけど朗報とは一体………?」
カタスティア「ランドールに船を沈められてしまったことで私はレサリナスじゃ死亡者扱いになってたでしょ?
そのおかげでこの七ヶ月間身を隠しながら自由にマテオを移動出来たのだけれどその途中で見付けたのよ。
タレス「!!?
本当ですか!!?」
カタスティア「本当よ。
今は南部のカーラーン教会で保護させてるわ。
百年の停戦のせいでダレイオスから流れてくる拉致被害にあった人達が少なくてね。
皆一つの家に奴隷として纏めて買われてたの。
それを私が全員引き取ったのよ。」
タレス「どっ、どうやってそんな人から皆を………。」
カタスティア「私これでも一応公爵の爵位があるのよ?
お金ならたくさん持ってるわ。
その家の人も奴隷が買った時の値段よりも高く値がつけば簡単に手放すでしょ。
少し足元を見られちゃって値段が高くなったけどタレスのお友達かもしれない子達を救うためならそれくらいまったく惜しくなかったわ。
これでタレスもアイネフーレの子達に会えるわね。」
タレス「………あっ、
有り難うございます!!
こんな………こんなことってあるんですね……!
ボクは………一人じゃなかった……!
………また皆に会え…っ……!」
カタスティア「安心するのはまだ早いわよ。
タレスはまたアイネフーレの皆と一緒にダレイオスに帰るのでしょ?
タレスを養子にしようかとも思ってたのだけど他に家族がいるのなら仕方がないわ。
また元の暮らしに戻るためにも今はやるべきことをやりましょう。」
タレス「………はい!」
ミシガン「………なんか凄いねカタスさんって………。
皆あの人と話をするだけであの人がなんでも悩みとか辛いこととかを解決していってるみたい………。
………まるで
カオス「………そうだね。
一部の人からは聖女って言われてるくらいだし俺やアローネだってあの人に救われたんだ………。
………あの人が何でもああして人助けをするから俺もあの人のためにあの人の力になりたいってそう思えるんだ………。」