テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしている。

 王都レサリナスにてカオスは旧友ウインドラと再開するもそのことをウインドラに口外され窮地に陥る。


二人目のウルゴス出身者

秘境の村 ミスト 十三年前

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………スンッ………スンッ」

 

 

 

「ハハハッコイツ泣いてるぜ!?

 騎士の孫の癖に泣き虫かよ!

 ダセーなぁ。」

 

 

 

ハハハハハ!!

 

 

 

「お、おれは………おじいちゃんとは違うもん………。

 きしなんておれにはかんけーないんだもん!」

 

 

 

「ハハッ!

 もんだなんて女みてーだなぁ!

 かぁわいい!」

 

 

 

ハハハハハ!

 

ヤメロッテザック!

 

ハラガヨジレルッテ!

 

 

 

「………」ダダダッ!

 

 

 

「おい、逃げんなよ!」ガッ

 

 

 

「離せ!離せぇーーー!!!」ガジッ

 

 

 

「イッタァ!?

 この野郎!!」ドンッ

 

 

 

「ッ…ハ………

 ………うぁあぁあぁあぁあぁあぁ……!!」

 

 

 

「うっわぁ、きったねぇ~、鼻水垂れてんぞ~?

 気色割りぃ~なぁ、ハハハハハ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何してんだよお前ら!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………はぁ~、

 せっかく楽しんでたのに邪魔すんなよウインドラ。

 あっち行ってろよ!」

 

「こんな趣味の悪いことしてて楽しいのかザック?

 村長に言いつけてやろうか?」

 

「あぁ~、ヤダヤダ!

 すぐそうやって大人を頼ろうとする。

 お前は自分では何も出来ないのかよ?」

 

「そういうお前は大勢で弱いもの苛めしか出来ないよな。」

 

「調子乗んな!

 カスが!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、大丈夫?

 ザック達は追い払ったよ?」

 

 

 

「………スンッ………。」

 

 

 

「誰か読んでこよっか?

 アルバさんとか。」

 

 

 

「……」ブンブンッ

 

 

 

「え~と………どうしよっかぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「泣き止んだね?

 痛いとことかない?」

 

 

 

「……ない。」

 

 

 

「そっかぁ、ならもう安心だね。

 俺はウインドラ。

 君はカオスだったよね。

 よろしく。」

 

 

 

「………うん。」

 

 

 

「実は君のことは父さんから聞いて知ってたんだ。

 アルバさんはよく家に来るからね。

 父さんによく君のことを話してるよ。」

 

 

 

「おじいちゃんが?」

 

 

 

「うん、

 殺生石に触っちゃって魔術が使えなくなった子がいるってさ。」

 

 

 

「………君もおれを苛めにきたの?」

 

 

 

「違うよ、

 俺はカオスと友達になりに来たんだ。」

 

 

 

「おれと友達に?」

 

 

 

「そう、父さんに聞いてから気になってたんだ。

 友達になりたくて。

 それで来たんだよ。」

 

 

 

「じゃあ友達になってくれるの?」

 

 

 

「うん、俺もザックとかよりかはカオスみたいな大人しい子と友達になる方が落ち着くからね。」

 

 

 

「?

 ありがとう。」

 

 

 

「どういたしまして。

 じゃあ今日から俺達は友達だね。」

 

 

 

「うん、友達!」

 

 

 

「だけどね?

 友達って言うくらいだからさ。

 おんなじところにいなきゃいけないんだ。」

 

 

 

「おんなじところに?

 今いるよ?」

 

 

 

「そうじゃなくてさ。

 俺がカオスを助けたようにさ。

 カオスも俺を助けてほしいんだ。」

 

 

 

「え…

 おれには出来ないよ…。

 おれ弱いし…」

 

 

 

「魔術なんて必要ないだろ?

 筋肉をつければいいんだよ。」

 

 

 

「筋肉なんかつけたところでまじゅつに勝てないよ。」

 

 

 

「そんなことないさ。

 この間うちの父さんとアルバさんがケンカしてたんだけどアルバさんが父さんをぼこぼこにしてたんだ。」

 

 

 

「え!?」

 

 

 

「他にもね、一度アルバさんと父さんが森に連れていってくれたんだけどそのとき大きなボアがいてさ。

 アルバさんが木刀でやっつけてたよ。」

 

 

 

「本当!?」

 

 

 

「本当さ。

 父さんよりもあんなに強い人がいるなんて知らなかったよ。

 それ見てさ、

 それまでは父さんと同じ警備隊こそ最強だって思ってたけど騎士こそがこの世界の最強なんだって思い知ったね。」

 

 

 

「世界の最強?」

 

 

 

「俺さ、

 誰よりも強くなりたいんだよ。

 父さんみたいにボア一匹にやっと勝つんじゃなくてさ。

 アルバさんみたいにあっという間に勝てるくらいに。」

 

 

 

「どうしてそんなに強くなりたいの?」

 

 

 

「強ければさ。

 皆に凄いって言われるだろ?

 大きくなって強くなったらさ俺、

 父さんに誉めてもらいたいんだ。

 強くなったなって。」

 

 

 

「………?」

 

 

 

「カオスだって嫌だろ?

 ザック達に苛められ続けるのは。」

 

 

 

「うん………!」

 

 

 

「じゃあ一緒に強くなるしかないね。」

 

 

 

「おれも強くなれるのかな?」

 

 

 

「なれるよ、

 だって君はアルバさんの孫なんでしょ?」

 

 

 

「そうだけど…。」

 

 

 

「じゃあどっちが先にアルバさんと同じくらい強くなれるか競争だな。」

 

 

 

「競争…?」

 

 

 

「俺も今日から強くなるために頑張るからカオスも頑張って強くなろう?

 一人だと頑張るの大変だけど二人いるならなんとかなるさ。

 だからさ、

 強くなってザック達を見返してやろうよ。

 そうすればカオスも努力してよかったなって思えるから。」

 

 

 

「……… そうだね。

 おれもやってみるよ!

 今はまだウインドラ君よりも弱いけど

 ウインドラ君が頑張るならおれも頑張るよ!」

 

 

 

「そうこなくっちゃ!

 それなら今日から早速トレーニングしよう!

 早く強くなって強い大人になってやろうぜ。

 約束だよ。」

 

「うん!

 約束だよ!

 おれも諦めずに強くなるからウインドラ君ももっと強くなろう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウインドラ、

 

 

 

 君がずっと俺を支えてくれたから俺は努力を続けてこれたんだ。

 

 

 

 君が頑張ってたから俺は不幸でもやってこれたんだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それなのに………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウインドラ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、こんなところにいたぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?

 (マズい!!)」ダッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都レサリナス 東北部 図書館前

 

 

 

「………ここは…

 もう閉まってる…!」

 

 

 

 クソッ!

 

 

 

 早く見付けてここから離れないといけないのに!

 

 

 

 もう二人が行きそうな場所を思い付かない!!

 

 

 

 もっと考えろ!

 

 

 

 二人が行きそうな場所を………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさかもう捕まったのか?

 

 

 

 アローネは多少髪型や服装を変えているから手配書の人物とは結び付かない筈…。

 

 

 

 けどこの騒ぎでアローネも俺の仲間として注目を浴びて見つかってしまっていたら…。

 

 

 

 タレスは………そもそも手配書もないから安心か?

 

 

 

 いや、万が一アローネと合流しているところを誰かに見られていたら同じ仲間として捕まっているかもしれない。

 

 

 

 そうなってたらどうすれば………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サッキコノアタリニニゲタハズダゾ!サガセ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「考える時間もくれないようだね…。

 これからどうしたら………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カオス!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………アローネ!

 よかった無事だったん「話は後です!付いてきてください!」う、うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都レサリナス 東北部 カーラーン教会

 

 

 

「ここまで来ればもう追手は入ってはこれないでしょう。

 この中なら安全です。」

 

「う、うん、

 そうだね…。」

 

「驚きましたよカオス、

 朝方急に街の中で貴方を捜す人が騒ぎ出すものですからずっと心配してたんですよ?

 無事でいてくれたのは幸いでした。」

 

「それはちょっといろいろあってね…。」

 

「まぁ、貴方が簡単に捕まる訳ありませんよね。

 一体何があったのですか?」

 

「………実は今朝………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、御友人は無事に見付かったのですね。」

 

「…そうなんだけど、

 そのせいでこんな事態になっちゃって…。

 ゴメンアローネ俺が迂闊だったよ。

 タレスに注意されたばかりなのに…。」

 

「いいのですよ。

 私もカオスも何もなかったのですから。」

 

「そういえばアローネはどうしてたの?

 今朝からずっと姿が見えなかったけど…。」

 

「私は………

 一人であの孤児院に向かいました。」

 

「孤児院に?

 俺も行ったけどアローネは来てないってメルザさんが言ってたよ?」

 

「そのことについてなんですが…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方がアルバートの………孫なのですね。」

 

 

 

「「!」」

 

 

 

「………確かに彼の面影があるわ。

 彼の孫がいるというのも本当の話だったのね。

 アルバートが永い時をへてようやく帰ってきてくれたようで嬉しいわぁ…。」

 

 

 

「だ、誰!?」

 

 

 

「カタス!」

 

 

 

「アローネ、貴女が言っていたこと、

 本当だったのね。」

 

 

 

「疑ってたんですか?

 本当にもう…。」

 

 

 

「だって信じられないんですもの。

 アルバートが生きていたという話も生きていて家族がいたということも。」

 

 

 

「私が嘘をつくように見えますか?」

 

 

 

「そうね、

 貴女は嘘はつかないわね。

 嘘はつかないけど不確かなことをそのまま聞いたらそれを信じ込む癖があるからね。」

 

 

 

「それはそうですけど…。」

 

 

 

「今度からちゃんと本当のことか確かめてから信じなさい

 …ダニエルのことはもう遅いですが。」

 

 

 

「はい…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アローネ、この人は………

 アローネの知り合いなの?」

 

 

 

「あら自己紹介がまだだったわね。

 その通りよ。

 

 

 

 初めましてカオスさん。

 私はカタスティアといいます。

 このカーラーン教会の教皇職に就いているわ。」

 

 

 

「教皇………?

 

 

 

 

 

 

 って確かおじいちゃん話に出てきたあのカタス様…!?」

 

 

 

「あらアルバートが私の話をしていたなんて

 何か変なことを吹き込んでないかしら。」

 

 

 

「そんなことはありませんよ!

 おじいちゃんの話ではよくお世話になってたって聞いてました。」

 

 

 

「そう

 ならよかったわ。」

 

 

 

「…でもそんな人とアローネにどんな繋がりがあるんですか?」

 

「この人は…

 話しても構いませんか?」

 

 

 

「いいのよ。

 アローネを無事ここまで連れてきた方ですもの。」

 

 

 

「…分かりました。

 

 

 

 カオス、

 この人はカタスティア=クレベル・カタストロフ。

 このマテオ国のカーラーン教会の教皇。

 そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウルゴスの第一王女です。」

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