テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
フワ………、
フェデールは床からほんの少しだけ空中に体を浮かばせている。前は騎士団の殆どを高い壁を乗り越える程に浮かばせていたことから今使用しているトラクタービームは制度を少し落としているのだろう。
フェデール「好きな時に攻めてくるといい。
俺には君達の攻撃を全て
カオス「受け流す……?」
アローネ「誘いに乗ってはいけませんよ。
あぁ言うからには接近戦は油断なりません。
ここは遠距離から攻めるべきです。」
カオス「…分かった。」
これまでユーラス、ラーゲッツ、ランドールとバルツィエの面々と戦ってきて彼等は基本的に剣術と強力な魔術による二つの戦法を武器に強気に攻める傾向があった。性格が粗暴な三人ならばそれでしっくりとくるところがあるが人付き合いが苦手で臆病なダインですら他三人と戦闘の癖は似通ったら一面がある。アレックスはどうかは分からないが祖父アルバートもどちらかといえばユーラス達と同じで自分から攻めていくスタイルだった。
それならこのフェデールはどうだ?本気で行くといいながらも自分から攻めたりはせず此方の出方を窺っている。バルツィエにしては慎重なタイプのようだが………、
アローネ「………カオス、
同時に攻めてみましょう。
五秒後に私と一緒に同時に撃ってみてください。」
カオス「!
いいよ。
それで行こうか。」
やはり最初はカオス達とフェデールとの間に距離があるため遠距離から放てる技に限る。カオスは魔神剣、アローネはシュタイフェ・ブリーゼの構えをとる。
そして、
カオス「魔神剣!!」
アローネ「シュタイフェ・ブリーゼ!!」
ゴオオオオオオオオオオオオ!!!
二人の力が同時にフェデールに向かって放たれる。一方はマナを込めた斬撃、もう一方はマナを込めた風の槍。室内の魔力を低下させる術式が影響してダレイオスで二人が使っていた程の火力は無いが人一人は吹き飛ばすぐらいの威力は十分にあった。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!
フェデール「へぇ………、
この部屋の中にいてこんなにも大きな力が出せるのか………。
もっと術式を改良する必要があるな。
君達でこれなら
ザンッ!!!
カオス・アローネ「「!?」」
カオスとアローネの二人から放たれた力はフェデールに着弾する瞬間寸前で二つに裂けて消えた。
フェデール「出力は中々だけど攻撃が
そんな攻撃じゃ俺は倒せないよ。」
アローネ「………今フェデールは何を………?」
カオス「………俺には俺達の魔神剣とシュタイフェ・ブリーゼを切り裂いたようにしか見えなかったよ………。」
アローネ「魔神剣とシュタイフェ・ブリーゼの二つの攻撃を同時に切り裂く………そんなことが可能なのですか………彼には………。」
カオス「……アローネ、
もう一度やってみよう。
今度は俺の魔神剣に合わせて撃ってみてくれないかな。」
アローネ「…分かりました。
ではもう一度だけ………。」
再度カオスとアローネは自分の剣に力を込める。恐らく先程の現象が錯覚でなければ次に撃つ攻撃もフェデールに防がれるだろう。だがカオスはそれを
カオス「魔神剣!!」
アローネ「シュタイフェ・ブリーゼ!!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
先程とは一拍違いの魔神剣とシュタイフェ・ブリーゼ。
フェデール「またこの攻撃かい?
君達にはこの攻撃しか手は無いのかな?
こんなものは………。」
ザンッ!!ザンッ!!!
アローネ「!
また………!?」
フェデールはさも埃でも払うように魔神剣とシュタイフェ・ブリーゼの二撃を切り伏せてみせた。やはりフェデールにはこの攻撃は通用しないようだ。
カオス「『シャープネス!!』」パァァ!!
アローネ・フェデール「「!?」」
そのカオスの声はフェデールの
カオス「騙し討ちみたいで気が引けるけど俺達もこんなところで時間をかけてるわけにはいかないんだ。
さっさとこんな戦いは終わらせよう。
剛・魔神剣!!!」
ガスゥンッ!!!
いつもだったら、
これが他のバルツィエやモンスターが相手だったらこの攻撃で決まっていた。
シャープネスの補助もあって豪快な一撃を受けたフェデールはそのまま壁まで吹き飛びこの戦いは決着がつくはずだった。
ドゴオオオオオオオオ!!!!
カオス「かはぁっ……!?」
アローネ「カオス!?」
攻撃で吹き飛んだのはカオスの方だった。
フェデール「凄い力だったね。
いやはや驚いたよ。
飛葉翻歩の速さもだけどシャープネスでこんなに君の腕力が強くなるなんてねぇ………。」
カオス「…っ………何が起こって………!」ガラッ…、
アローネ「カオス!
………カオスが力で押し負けるなんて……!」
ローダーン火山ではレッドドラゴンの力を吸収したラーゲッツにも勝ったカオスの力が
フェデール「大した力だよ。
カオス「トラクタービーム………?」
アローネ「あの術は物体の持つ重量を無くして物体を浮かせる術ではないのですか……!?」
フェデール「君達もトラクタービームについて知ってるみたいだね。
けどその認識は少し違うなぁ。
あれはただ重さを無くすだけじゃない。
重さを無くした物体を
アローネ「意のままに………?
それがカオスが貴方に押し負けたのとどう御関係が?」
フェデール「君達は何か勘違いをしてるようだね。
さっきのは俺の力でカオスを突き飛ばしたんじゃないよ。
カオス「俺が………俺を………?」
フェデール「そう、
俺は君の力をただ受け流しただけ。
受け流して流した力を君に突き返したんだ。
この俺の特技