テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオス「ハァ………!ハァ………!」
アローネ「ハァ………!………ハァ………!」
フェデール「どうしたの?
俺を捕まえるんじゃなかったのかい?」
カオス「ハァ………!
クソッ………!」
先程からカオス達は数では勝ってはいるというのに劣勢を強いられている。
アローネ「シュタイフェ・ブリーゼ!!」
ゴオオオオオオオオオオオオ!!!
この様に遠くからの攻撃は………、
フェデール「ワンパターンだな。」
ザンッ!!
一刀のもとに切り裂かれてしまう。
カオス「瞬迅剣!!」シュッ!!
強靭な力と速度を誇るカオスの攻撃は………、
フェデール「攻撃が短調過ぎるな。
十分に反応出来るレベルだよ。」
ガキィィンッ!!!
カオス「うわっ!?」
フェデール「空破絶掌撃!!」
ザスッ!!ズザザザザ!!
カオス「ぅああぁ……!!」
どういうわけかフェデールはどんなに力を上げてもカオスの剣を受け止め逆に
………では何故こうもカオスはフェデールに押し負けるのか。
フェデール「腑に落ちないって顔してるね?
君達もそろそろ気付いてきた頃だろ?」
カオス・アローネ「「!」」
フェデール「力や足の早さじゃ決して俺には負けてない、それどころか君の方が俺よりかも遥かに優れた能力があるのにどうして今俺の方が君達を圧倒してるのか………。
………簡単な話だよ。
君達の力は
そんな真っ直ぐに俺に攻撃してきても俺はそれらにただ別のベクトルを加えるだけで攻撃を反らすことが出来るんだよ。
だから君達の魔神剣やシュタイフェ・ブリーゼとかいう技は弾かれてるのさ。」
アローネ「なっ……!?
ベクトルを加えるだけで………!?」
カオス「そんなことが………!?」
フェデール「驚くようなことじゃないよ。
これが本当の
武術や剣術、魔術なんかは元々人が
力で圧倒してくる相手に勝つために工夫をする戦い方こそが本来の人としての戦い方の正しい在り方なんだ。
今の君達は少し強くなりすぎてそれを忘れてるみたいだけどね。
カオス「弱者の視点………。」
フェデールの戦い方は今までカオス達が戦ってきたバルツィエとは根本的に戦闘の仕方が違っていた。他のバルツィエ達は自分達が持つ力に自信に溢れてそれで圧倒してこようとしてきたがこのフェデールはその逆だった。自分を弱い立場に置くことで強者に対して上手く立ち回る戦い方だった。まるで
アローネ「…力………ベクトルの向きですか。
そのようなことを私達にお教えして宜しかったのですか?
それを私達が知ることで私達が貴方の戦い方に対する対策を講じるとは思わなかったのですか?」
フェデール「君達に知られたところで君達にはどうすることも出来ないよ。
俺はこのやり方を一生涯かけてずっと磨いてきたんだ。
君達のような輩にはこれを教えたとして理解するには百年は時を要するだろうね。
君達には俺の領域に追い付くことは出来ない。」
スゥゥ…、
カオス・アローネ「「!」」
フェデールの姿が空気に溶けるように消えていく。
ドスッ!!
カオス「うあっ!?」
アローネ「カオス!?
………キャッ!?」ドスッ!!
二人はフェデールを見失ったのと同時に攻撃を受ける。今の攻撃は………、
フェデール「
日の光を利用して姿を眩ます技さ。
前にも君達には見せただろ?」
カオス「…そういえばそんな技がお前にはあったな。」
アローネ「カウンターだけではないのですね。
私達からの攻撃はベクトル可変とペインリフレクトのカウンターで防ぎ攻撃には陽炎………。
中々隙の無い戦い方をされるようですね………。」
フェデール「これが俺の戦法さ。
俺は生まれた時からバルツィエの標準的な能力に劣る力しか持ち合わせていなかったんだ。
アルバート、アレックス、ダイン、ランドール、グライド、ユーラスと俺よりも魔力の高い連中達と肩を並べるにはこういった技術を身に付けるしかなかったんだよ。
ラーゲッツと同じで俺は
カオス「………!」
フェデールがカオスと自分が同じだと言う。その言葉にカオスはつい反応してしまう。
フェデール「君はミストで精霊マクスウェルに憑りつかれてなければ幼少期は悲惨な日々を過ごすこともなかっただろう。
俺ももし俺が期待されるだけの力を持って生まれていたら
カオス「………?
それはどういう意味だ………?」
フェデール「………それはね………。」
アローネ「………!
カオス!」
ザスッ!!
カオス「………………………………………………………
………な………にが………………。」
胸が苦しいと思った時に既に胸から鮮血が流れ出ていた。フェデールの話に耳を傾けた隙を狙われカオスは胸から腰にかけて深い傷を負ってしまった。意識を刈り取るその一撃に回復する暇もなくカオスは意識を手放してしまった………。