テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
レイディー「…この女………完全にバルツィエに染まってやがったか。」
オサムロウ「どうする?
バルツィエではないようだがバルツィエと同じ境地にはいるようだ。
処理していいのなら我に任せろ。」
ウインドラ「!
待て!
この方はバルツィエに洗脳されているだけだ!
バルツィエさえ倒したら正気に戻るはずだ!
殺したりするな!」
アローネ「それでは一時拘束してレサリナスに連れ帰るのが良いですね。
申し訳ありませんがクリスタル女王陛下、
貴女の身柄を預かります。
大人しく投降してください。」
クリスタルがバルツィエ側につき敵とはなっているがクリスタルはバルツィエを討った後のマテオを纏めるのに彼女の力が必要なのも確かだ。ここで彼女を討ち取るのは後々マテオにも影響が出るだろう。
クリスタル「生憎ですが私に投降の意思はありません。
貴殿方と共にレサリナスに戻る気はありません。」
クリスタルはアローネ達の要求を断る。
レイディー「状況をよく見ろよクリスタル。
お前一人でアタシ達から逃げられると思ってんのか?」
タレス「抵抗するようなら力付くでも連れていきますよ。」
ウインドラ「あまり貴女を傷付けたくはありません。
ここは大人しく私達に従ってください陛下。」
元々がマテオの歴史に名を残してきた王族であるため不敬ではあってもバルツィエに属しているのであれば彼女を捕らえなければならない。全員が取り囲むようにクリスタルの周囲に集まる。
クリスタル「…私もただで捕まるわけにはまいりません。
バルツィエのためにもせめて貴殿方の
アローネ「戦うおつもりですか?
王族であるなら相応の実力はあるのでしょうが………。」
レイディー「アタシの知る限りこいつを含めて王家がまともに戦った話は聞いたことがねぇ。
どうせ大したことはでき………!」パァァァ!!!
レイディーの話の途中でクリスタルが光のオーラのようなものを身に纏いだす。マナの量も桁外れに上がっていく。
クリスタル「貴殿方のその力が精霊の力によるものだということは存じています。
それなら私も
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………!!!!
オサムロウ「!?
この魔力の大きさは……!?」
タレス「何ですかこのマナの感じは………!?」
ウインドラ「お止めください女王陛下!?
一体何をされるというのですか!
何故そこまでバルツィエに拘るんだ!?」
クリスタル「…私はバルツィエこそがこの世界を救ってくれると信じています。
彼等の信念を理解できない貴殿方はここで消えてください!!
『リバヴィウサー!!!』」
カッッッッッッッッッ!!!!!!!
クリスタルから強烈な光が発生しそれが全方位に爆発的に放たれる。
アローネ「皆私の後ろに隠れてください!!」
アローネが咄嗟に皆を庇うように前に出てクリスタルの術を防ごうとする。しかし術の発動が早く光は全員に………、
……………………………………………………………………
カオス「………あれ………?
なんとも………ない………?」
ミシガン「今………何が起こったの………?」
ウインドラ「皆大丈夫か………?
何か体に変化を感じる者はいるか?」
オサムロウ「我は特に異変は無いが………。」
タレス「ボクもありません。」
カーヤ「カーヤも大丈夫……。」
レイディー「一瞬焦ったがダメージを食らった感覚はねぇ………。」
術の様子からして波状に広がる広範囲の攻撃系の術かと思われたがカオス達には一切の負傷はなかった。
アローネ「………」
カオス「アローネも平気そうだね…………。
それならよかっ……!?」フラ………、
ドサッ!!
アローネが片膝をつく。どうやらアローネにだけはダメージがあったようだ。
カオス「アローネ!!」
アローネ「………」
ウインドラ「どうしたアローネ!?
どこかやられたのか!?」
ミシガン「大丈夫なのアローネさん!?」
レイディー「騒ぐな!
先ずは治療術だ!
外傷は見られんところを見ると呪いの類いかもしれねぇ!
直ぐに専門家に見てもらう必要が「それには………及びません………。」!」
アローネ「………少し目眩がしただけです………。
あまりにも強い光を間近で目にしたものですから………。」
アローネは目を押さえながら普通に立ち上がった。どうやら本当に大したことはないらしい。
クリスタル「…私の全ての力を持ってしてもやはりこの術は私の手にあまる力でしたね………。」
パァァ………、
クリスタルの体が先程とは違う光を放ちだす。
ウインドラ「なっ…!?
陛下!
もう止めてください!
これ以上抵抗するのは「違う!」!」
カーヤ「………この感じ………カーヤ前に見たことがある………。
この人………ママと同じ………。
………多分この人の体もうすぐ
カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「「「「「!?」」」」」
レイディー「マナが生命としての肉体を形成する限界を使い果たしたか………。
かなりえげつない術を使おうとしたんだな。
その代償か………。」
オサムロウ「不発とはいえそれほどまでにマナを消費する術か………。
発動していたらどれほどの被害を受けていたことか……。」
こうしている間にもクリスタルから流れ出てくる光の粒子は止まらず彼女の体もそれに伴って実体が透け始めていた。
クリスタル「所詮は御飾りの王でしかなかった私には何もなし得ることなど出来なかったのですね………。
バルツィエのために役立つことは何一つ………。」
ウインドラ「陛下………!
何故御自分の命を捨ててまで………!
………カオス!アローネ!ミシガン!
どうにか陛下の命を繋ぐことは出来ないのか!?
マナが無くなったのであれば俺達のマナを分け与えればそれで陛下は助か「施しは受けません。」」
クリスタル「たとえこの命が助かろうとも何度でも貴殿方に私は挑むのをやめたりはしません。
私を救うだけ無駄な行為と言えるでしょう。」
クリスタルは頑なにカオス達に対して敵意を顕にし続ける。カオス達にもそんな彼女を救うべきなのか判断に迷っていた。
クリスタル「………そろそろ限界のようですね。
一人も倒せなかったのは悔しいですがこの際仕方ありません。
後はアレックスとフェデールに任せるとしましょう。」
ウインドラ「!
待ってください陛下!
何故陛下はそこまでバルツィエに固執して………!?」
クリスタル「敵である貴殿方にそれを話す義理はありません。
………
どうか貴方だけは………。」
クリスタルはそれだけを言い残して虚空へと消えた。人質として連れ去られたのだと思われていたクリスタルがバルツィエの味方をしたのにも驚かされたがなんとも後味の悪い死に際だった………。