テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ウインドラ「クリスタル………女王陛下が………。」
カオス「………」
あまり接点のある人物ではなかったが人が死ぬ瞬間に立ち会うのは気持ちのいいものではなかった。死因は自らのマナを解放し過ぎたことによる自壊でカオス達がそれを見るのは二度目である。
アローネ「彼女にとってはバルツィエは御自分の命を擲ってでも守りたかった存在だったのでしょうか………。」
レイディー「流石にアタシにもクリスタルとバルツィエの関係がどうだったかは知る由がねぇな。
クリスタル先代の子があいつ一人しか生まれずに大公がバルツィエからアルバートが抜擢されてそれで二人が国を支えていくんじゃねぇかと噂されてたがそのアルバートが失踪して弟のアレックスが大公になって………。
………王女のアンシェルは生まれたが正直アレックスとクリスタルの仲はそこまで良くはなかったと思う。
アンシェルに対しては普通の親子のようには接していたな。」
オサムロウ「そのアンシェルの姿は見えないようだがこの奥に向かえばきっとそこにいるのだろう。
クリスタルのように向かってくるかもしれんが。」
ミシガン「もしかしてそのアンシェルって姫が人質に取られてるからバルツィエの言いなりになって私達に襲い掛かって来たんじゃないの?」
ウインドラ「だとしたら娘の安否も確認しないまま自ら死を選びはすまい………。
俺達に攻撃してきたのは明らかに陛下の意思だった。」
タレス「騎士団はバルツィエを恐れて従ってるだけでしょうがさっきの女王はそんな感じは見受けられませんでした………。
本当に彼女はバルツィエが正しいと信じきっていたんでしょう。」
アローネ「………何にしてもクリスタル陛下は亡くなられました。
これで彼女の力でバルツィエを国賊とすることがかなわなくなりました。」
クリスタルさえ保護できれば彼女の名のもとにバルツィエを反逆者集団としてマテオの各街に報せることも出来た。それが彼女の死によってそのことを伝えることが出来なくなってしまった。
レイディー「つっても今の状況でも十分マテオに被害を与えてるんだ。
バルツィエが謀反を起こしてることは伝わってるだろうぜ。」
タレス「女王のことはどうするんですか?」
ウインドラ「…彼女の死を利用するようで気が進まないがここは
そういう風に伝えれば彼女の………王家の名誉が傷付くこともないだろう。」
ミシガン「本当のことを皆に報せないの?」
レイディー「真実を教えたところでどうなるってんだよ。
国民達が敬愛する王家が最後の最期で国民よりもバルツィエを選んだなんて知れたら混乱どころの話じゃ治まらなくなる。
ここはウインドラの意見で決まりだ。
これを後でブラム達に伝えるぞ。
どっちにしろバルツィエ側に寝返ったんなら国民の怒りを買ってただけだ。
死んだ奴のことを悪く言われるくらいなら
こうして女王クリスタルの死はバルツィエによるものだと後で広められた。マテオの民達の間ではよりいっそうバルツィエに対する反発心が高まることとなった。
“全ての悪事はバルツィエに繋がる”。そんな世間の風がこのデリス=カーラーンに流れ出す切っ掛けとなった出来事だった。
???「………」
ザッザッ………、
クリスタルの死に立ち会ったカオス達の直ぐ近くに実はもう一人彼女の死を目撃していた人物がいた。その人物はカオス達に接触することなく静かにその場を立ち去った。人の気配に敏感なカオス達もその人物がその場にいたことには誰も気付くことはなかった。
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「ラグナサンライズがこうも早くに倒されるとはな………。」
「
「バリスが制御するに至ったあの古代竜が復活させて一時間と持たずに焼き消されたか。
これはもう耐久性に問題があったという話ではない。
それだけ奴の力が我々とかけ離れていたということだ。」
「これまでの奴等の静観ぶりから我等の独立に興味を持つことは無いだろうと思っていたのが失敗たったな。
まさかここに来てダレイオス軍の連中に手を貸すとは………。」
「フェデールからの情報によるとダレイオスの中心となっている人物は以前にアルバートの孫で話題になったカオスと一緒にいたとされる小娘だそうだ。
名前は確かアローネ=リム・クラウディアというらしいがこの小娘が自らをウルゴスの出身だと名乗っているそうだ。」
「ウルゴス………ではその小娘は奴の手先である可能性が高いな。」
「ウルゴスめ………。
何故我々の邪魔をするのだ。」
「奴は
今回と十六年前とでどんな共通点があるというのだ。」
「半年前にランドールが仕出かした件が関係しているのではないか?」
「確かにあの件に関しては肝が冷える思いをしたが
あの女の力があれば我等など一瞬で消し炭に出来よう。
………だが関係していないとは言い切れない。
此度のランドールと過去のダレイオスの誰かが奴等が所有する
それご結果的にあの女の逆鱗に触れてしまったのではないか?」
「こうなってしまってはもう我等に残された手立ては何一つ残されてはいない。
ヴェノムの力もランドールが言うにはダレイオスの連中には意味をなさなかったそうだ。」
「いつの間にダレイオスはヴェノムをも超越した力を手に入れたのだ。
………やはりアルバートの孫の仕業か。
それともウルゴスか。」
アレックス「今更そのようなことを改めて考える必要はないでしょう。」
「アレックス………、
しかしな………。」
アレックス「貴殿方は何を弱気になってらっしゃるのですか。
まだ我等の敗北が決まったわけではありませんよ。」
「敵側にはウルゴスがいるのだぞ?
ウルゴスの力は侮ってはならん。
奴等の力はとても強大で冷酷なものだ。
奴等に刃向かったところで我等に勝機など「だから諦めるのですか。」」
アレックス「貴殿方が勝手に諦めるのであれば好きにするといい。
だが私は最後まで戦い抜きます。
最後の一人になったとしても私は決して貴殿方のように諦めたりはしない。
騎士として