ジャガー号に護衛されながら日本へと向かう船、最初の数日間は何の問題もなく快適な航路を進んでいた。
「思いの外、楽な航海でよろしゅうございましたねぇ奥様」ハンナとメアリーはデッキに出て談笑している。
「つまんなぁい」膨れっ面のエイミーに
「そんな顔ばかりしてるとブスになるわよ」メグが諌め、ジョオはそのやり取りに吹き出す。エイミーは慌てて自分の頬を両手でピシャリと叩き表情を整える、ふとベスがいないのに気づいてどこにいるか尋ねる。
「ベスなら船内のホールにいるわよ」みんな揃って出向いてみるとホールには乗客が各自の方法で寛いでいる、そこには少し高く競り上がった舞台がありピアノが一台置いてあった。そのピアノが美しい旋律を奏でている、弾いているのはベスだった。ホールにいた人々も誰一人野次を飛ばす事はなく心地よさそうに耳を傾ける、その中に見覚えのある顔があった。
「竜馬さんに光一君?二人も乗ってたの?」同行しているのは隼人だけだと思っていたので、ジョオは二人を見て驚いた。
「たった今着いたところだ、他の国へ向かった船には俺達とは別にちゃんと護衛がついているからな」
「この船が日本に到着すればアメリカからの避難も終わり。後は海中からの敵に用心しながら僕達が交代で護衛します」その時、船内に非常警報が響く。
「奴さん、俺達を休ませる気はないみてえだな!」
「急ぎましょう、皆さんはご自分の部屋に戻って下さい!」
間もなく船の行く手を阻むように巨大烏賊が姿を表した、やはりトカゲ人間が操縦しているようである。
「やはりゲッターが一緒か、このメカザウルス・ラゲで船もろとも沈めてくれる!覚悟しろ‼」
「チッ、相変わらずウゼェ奴らだぜ!」
「とにかく倒さないと!竜馬さん、ハッチに急ごう!」
「わあってらぁ‼」ホールを飛び出して機関室の奥に向かう二人、そこにはゲットマシンが積んである。
「チェンジ・ゲッター3‼」ジャガー号にイーグル号が突っ込みその上にベアー号が乗る。
「あれってケンタウルス?」脚部が車輪状になった人型を見たメグがゲッター3をそう形容する、これからメカザウルス・ラゲとの水中戦に突入する。
脚部がキャタピラになっているおかげで海底の悪路も難なく進めるゲッター3、体の下の方へ垂らされているラゲの触腕を掴むと強く握り締めて大きくスイングする。
「ウォォォー!大・雪・山下ろしぃー‼」海底から空中まで投げ飛ばされたラゲ。
「ゲッターミサイル‼」追撃してきたミサイルで触腕を失うラゲ、間を置かず3体のゲットマシンも海底から姿を現す。
「チェンジ、ゲッター1!ゲッタービーム‼」合体とほぼ同時に腹部からの強力な熱光線を浴びせられたラゲは雲散霧消して海の藻屑となった、船からは大歓声が撒き起こる。
「やったぁ!」
「ゲッターロボバンザーイ‼」あまりの熱狂ぶりに当のゲッターチームは却ってシラけてしまった。
ともあれ無事に日本まで船を護衛してきたゲッターチーム、マーチ一家は乗員に手伝ってもらいながら自分達の荷物を下ろすとメグと同じくらいの
「あ、ミチルさ~ん。こっちです」光一がその女性を呼び止める、女性は近づいてきてメアリーに声をかける。
「早乙女研究所の者です。失礼ですが、マーチさんご一家でしょうか?」
「はい、メアリー・マーチと申します」そこに隼人が二人の間に口を挟んできた。
「そろそろ俺達は戻る、もう北アメリカは無人の大陸になったしな」
「死傷者を出さずに済むからこっちも遠慮なく闘えるからな」竜馬が賛同して光一も頷いて最後メアリーに
「それじゃ僕達はこれで。研究所についたらご主人から預かっている紹介状を所長に渡して下さい」そう言い残してゲットマシンを停めた場所へ走り去る。
「それでは改めまして。早乙女研究所所長の娘でミチルと言います、皆さんを研究所までお届けします。今自動車を寄せますから」ミチルはワゴンを荷物の近くに停めると運転席から下りて、後ろのトランクを開ける。
「さ、お荷物はこの中に。積んだら皆さんも乗って下さい」
「これが自動車?私ゃ生まれて初めて乗りますよ」ハンナは腰を抜かしそうな勢いで驚きっぱなしである、対してエイミーはワクワクが止まらないみたいだ。
研究所に着いて早乙女研究所所長の早乙女博士に面会したメアリーは夫を通じて預かった紹介状を手渡す。
「フム、間違いなく光一君の字じゃな」博士は紹介状を確認するとミチルと所員数名にマーチ一家がこれから暮らす部屋に案内させる。今日から新しい生活を始める一家の運命は如何に?
予定としては次回から
・アメリカでのゲッターの闘い
・マーチ一家の日本での生活
この二つを交互に書きいと思います、割合はバトル1/3、日常2/3くらいに考えてますがまだわかりません。