何番煎じであろうと投稿します。できれば、完結させます。
よろしくお願いします。
ロード・エルメロイの事件簿は未読ですので、そこのところは優しく指摘していただけると幸いです。
『根源』への道が開かれた冬木市聖杯戦争から十か月。私はロンドンのLHRから日本の東京行の飛行機の中で、個人的にハートレス博士に頼んでいた今回の聖杯戦争の報告書を手に取っていた。何度も読み返した報告書は所々傷んでいたり、手汗によりふやけてしまっていたりした。彼の報告書から読み取れることは大きく分けて三つだ。一つは聖杯戦争後の『始まりの御三家』と呼ばれるアインツベルン、遠坂、間桐の魔術師の家系の行動。一つはハートレス博士が自ら冬木市で聖杯戦争時に町の様子がどのようかだったか聞いたことと時計塔経由から送られてきた『遠坂凛』の報告書を比較し、『遠坂凛』の報告書が正しいかどうかの考察。一つはアインツベルンが用意した『小聖杯』か『大聖杯』のどちらか、あるいはその両方が回収が可能かどうかに関して。その三つの中でも私は最も重要視していたのは三つ目のアインツベルンが用意した『小聖杯』か『大聖杯』のどちらか、あるいはその両方の回収できる可能性についてだった。
そのどちらかを回収することによって、少しでもカルデア稼働における予算を獲得することができればと言う思惑があったからだ。私にはあと10年しか動くことが許されない。だから、それまでに何とかあれの起動をさせたいという焦燥感を感じていた。
ハートレス博士の報告書を読んでいくと、彼の独特な表現に読解するのに少し苦労したなと少し徒労感を思い出した。何度も読んだ上で、私が最も関心を寄せている『小聖杯』と『大聖杯』に関することに関して書いてある部分を何度も読んだ。博士の結論では、冬木市における柳洞寺の近くの鍾乳洞があった場所を掘ることによって、『小聖杯』と『大聖杯』のどちらも手に入れる可能性がすこしは存在するというものだ。そのことを今回も確認することができたことに安心し、そして、今回の冬木市への調査が何か金になるものが見つかるのを神にも祈るかのような気分になっていた。
まったくもって我ながら度し難いと思う。神への冒涜をしているかのような魔術師の自分がいくら余命が短いからと言って、神に何かものを頼むような心象になっていることに対して。
「マリスビリー様、朝食は和食と洋食どうなされますか?」
と、CAに声を掛けられたことで自分が物思いに没頭していたことに気付いた。
かなり化粧の濃いCAに対して、私は洋食でと軽く答えた。CAは了解の意を表す言葉を簡単に述べると、飛行機の前方へと向かった。
あと数時間で日本につく。
マリスビリーはいったいどうやって英霊召喚術式を編み上げたのだろうか?