澄み渡る様な快晴の下、いつもの様に登校するとクラスの様子が少し可笑しい事に気付く。なんというかみんなそわそわしているのだ、特に男子。
「なあツカサ、なんかクラスの様子変じゃね?なんかあったの?」
「さあ?俺はよく知らねぇけど…まあそういう日もあるだろ」
どんな日だ、そういう日って。
友人の余りに雑過ぎる答えに困惑していると後ろから声が掛かる。
「その質問、俺が答えてあげましょう!」
振り返ると友達の一人、舞子集がフフンとドヤ顔しながら立っていた。
「知っているのか、集!?」
「ああ!実はな…ウチのクラスに転校生が来るんだとさ!!しかも可愛い女子らしい!!これがワクワクしないでいられるか!?」
少し興奮気味に答える集、あの…後ろで宮本さんが凄い顔してますけど…?
「んー?なんだ、お二人さん反応薄いなー?嬉しくないのか?」
集が不思議そうに俺ら二人に尋ねる。
「いや、嬉しくない訳じゃないけどさ…可愛いっつてもね〜…噂でしょそれ信用できんの?」
それに俺からすると小野寺以上に可愛い女の子とか存在しないから。むしろ小野寺の為の言葉だから、可愛いとかは。
「噂は大袈裟になりがちだしな、期待し過ぎると後で大怪我するぞ?」
ツカサ……お前はもう少し夢を見たらどうだ?
「夢が無いね〜お二人さん」
集が呆れたように言う。
「あり?そういや、楽はどうしたんだよ?一緒じゃねーの?」
今日は集とよく一緒にいる友人、一条楽の姿を見ていない。真面目な奴なのでサボったりはしないだろうけど。
「俺は知らないよ、また人助けでもしてんじゃねぇ?」
人助け…ね、楽は人が良い。知ってる人、知らない人誰でも助けるお人好し。とても家系がヤクザと思えない程である。
ガラッ‼︎とクラスの扉が開かれ男子生徒が入って来た。
「オース楽……てうわっ!?」
入って来たは楽だった。集が驚いて声を出す。何故なら楽は顔を何かにぶつけたのか鼻から血を出していた。
「一条君!?どうしたのそのケガ!」
すると小野寺が焦ったように此方にやって来た、楽を心配してるようだ。
……別に羨ましくないし?ただちょっと俺もいきなり鼻血とか出ないかなと思っただけだし?
楽の話によると女通り魔に膝蹴りを食らったらしい。ウチの学校の塀は2m以上あるんだがな……
それを飛び越えるなんて忍者か何かか?
集と一緒に楽の話を疑ってると小野寺が楽に絆創膏を貼ろうと取り出していた。
「お、小野寺!俺は大丈夫だって!」
「ダメだよ!バイ菌が入っ…「へ〜い楽、見苦しいツラ見せんなよな〜ほらっ俺の絆創膏やるぜ」た、立川くん!?」
楽の制服の襟を後ろから引っ張って顔ごと自分の方に寄せるとそのまま絆創膏を貼り付けた。残念だったな、楽。
それは見過ごせん、羨まし過ぎる。
「何でお前、絆創膏なんて持ってんだよ」
少し不機嫌そうに楽が聞いてきた、邪魔されたのが嫌だったか?すまんな、しかし俺も恋する一人の男なんでね
「何でって…俺保健委員だし、当たり前だろ?」
「いや、当たり前では無いだろ…」
そんなことやってるとチャイムが鳴り皆が着席し始めた。全員座り終えると俺たちの担任キョーコ先生が入って来た。
先生はSHRを済ますと噂の転校生を呼び入れる。入って来たのは金髪のロングヘアーに目立つ赤いリボン、綺麗な青い瞳を持った少女だった。
「初めまして!アメリカから転校して来た桐崎千棘です。母が日本人で父がアメリカ人のハーフですが日本語はこの通りバッチリなのでみなさん気さく接して下さいね!」
最後にニコリと微笑むとクラスが沸き立った。確かに可愛い…まあ小野寺はメッチャ可愛いがな!
そんな事を考えていると急に楽が声を上げて立ち上がった。驚いたのは転校生…桐崎さんも同じ用に声を上げたのだ。
「あなたさっきの…」
「さっきの暴力女‼︎」
楽の暴力というワードにクラスがざわつく
桐崎さんもその言葉が感に触ったのか噛み付くように楽に言い返す。まあ嫌だよね、転校直後に暴力女とか呼ばれれるのは…
その後もますますヒートアップする二人。会話から察するに楽が今朝襲われたと言っていた女通り魔が桐崎さんらしい。このまま治らないと思われたら喧騒は楽くんの素敵な一言で終わりを迎えた。
「この…猿女‼︎」
ピキッ‼︎…
「誰が猿女よ‼︎‼︎」
楽は女の心が分からない……
桐崎さん渾身の右ストレートは楽の顔面を打ち抜きそのまま吹き飛ばした。
主人公は小野寺一筋ですがそれゆえに他の人が小野寺と関わろうとすると地味に防ごうと妨害とか普通にします。好きだからしょうがないよね!(適当)