「ハハハハッさあミスターカミツレ、景気良く展開してくれたまえ!!どうせなら施設を少し位破壊するぐらいにインパクトある感じに頼むよ!!」
「いやいやいや…そんな迷惑掛けられませんしそもそもどんな展開の仕方を期待してるんですか博士」
「そうだな、秒速2000mで装甲を飛散させながら中から登場とかカッコいいじゃないか!!」
「何処のキャストオフだよ…というかんな事やったら大惨事間違いなしですよ」
研究設備の矛先が自らに向いているのにやや閉塞感を覚えつつもカミツレは「蒼銀」から進化した末に到達した姿となった「大将軍」を展開する。展開と同時に研究スタッフ全員から感嘆の声が溢れた。自分達が製作したISが進化した姿に感動と嬉しさと好奇心を面白いほどに刺激されてうずうずしてしまっている、リオノーラも興奮したように笑いを上げながら回転して喜びと嬉しさを表現している。
「ハハハハハッこれは凄い!!何て凄いんだこれがISが自ら搭乗者に合わせて形態を変えて進化した姿か!!私達が開発した時よりもより逞しく誇らしくなったじゃないか!!ハハハハハッ凄いぞぉすっごいぞぉ!」
「所長喜ぶのも良いですけど早くデータとか取りましょうよ!!」
「うむそうだったな!!では皆の者…かかれっ~!!!」
リオノーラの言葉と共に施設のアームなどが起動して「大将軍」を完全に固定しつつケーブルなどが各部に接続されながらもスキャンも同時に行われていく。あらゆる面から取れるデータ全てに対応する為の全てが成されていく。そんな大掛かりな機材が動いて一機のISを取り囲んでいく姿に一海は何処かほくほくした表情を向けた。こういった大型の機械が動いたりするのを見るだけでも男というのは満足出来る物なのである。
「おおっ凄い!!基本的なシステムから装甲に至るまでがパワーアップしてるじゃないか!!!ハハハハッこれだからISは面白いんだ!!」
「武装面も凄いですよ。多連装型ビームライフル「シューティングスターmkⅤ」近接レーザーブレード「フォトンセイバー」BT兵装「ストライク・ヴァンガード」大型エネルギーキャノン「ドライブ・キャノン」防御兼推進システム「ルーラー・ディバイダー」…どれも超高性能な物ばかりですよ!!」
「どれも私達が作った物の発展型か!!いやぁ嬉しい限りじゃないか!!!!」
「特にこの「ドライブ・キャノン」はEパック方式で燃費も抑えれるし「ルーラー・ディバイダー」との連結で更なる威力向上が見込めるなんて……目から鱗ですよ」
「大将軍」となったカチドキの武装はどれもこれも研究者を興奮させる物ばかりだった。特にEパックも進化しているのか今まで以上に容量が増えており相対的に火力と燃費が増すという事にもなっている。火力、装甲、機動力、運動性なども引き上げられており全てにおいて高次元に纏まっている万能型が行きつくある種の到達点とも言える存在となっている。そして解析をつづけて行く中でリオノーラはある物を発見した。それは……
「ムッこれはまさか……!?
『な、なんだってぇぇぇっ!!!??』
リオノーラの言葉に思わず研究所中から驚きの声が溢れた。「単一仕様能力」とは即ち一夏の「白式」における「零落白夜」が正にそれに該当する。各ISが操縦者と最高状態の相性になった時に自然発生する能力でその力はとても強力な物になっている。この「単一仕様能力」はISが「二次移行」すると発現すると言われているがそれでも発現しない機体が圧倒的に多い。他にも発現させた代表的な人物と言えば、千冬そしてアリーシャである。
「しかしむむむっ解析が難しいな、いやいやいやだからこそいいのではないか私!!難しいからそれに挑み紐解けた時の感動に勝る物は少ないのだからな!!」
「しかしこれは解析に随分時間掛かりそうですね……辛うじて分かったのは名前ですか?えっと…『極ドライブ』…極って何ですかね?」
日本の言葉にそこまで詳しくない研究員が思わずそう聞いてしまう、一海はそれに答える。極みとは物事が行きつく最終地点、頂点とも言える言葉だと教える。
「ミスターカミツレ、君はこれがどんな事か分かるかね分かるのだったら是非教えてほしい!!」
「ええ。俺もヨランドさんとの戦いで使いましたから分かりますよ。この『極ドライブ』ていうのは簡単に言ってしまえばSEを消費する事で武装を一時的に展開する事が出来る能力なんですよ」
「ふむふむミスター織斑の「零落白夜」と同じSEを消費して発動するタイプという事だね!それはそれは興味深い……!!」
「でもそれだけなら正直必要ないような気も……普通に武装を展開するほうが良くないですか?」
「いえ、そうじゃなくてこの能力は言うなれば解析と投影が組み合わさってるんですよ」
その言葉に一同は首を傾げた。一体どういう事なのかと、詳しく解析する為にカミツレはまだ十二分に動く腕に分かり易いように能力を発動して武器を出す事にした。出すのは以前ヨランドとの戦いで出した武器、パイルバンカーである。
『
「―――ッ!!成程つまりそういう事なのだな!!その『極ドライブ』は他の機体の武器を展開する事が出来るのだな!!」
「はいつまりそういう事です」
「ハハハハハッこれは愉快だな!!!!」
『極ドライブ』はコア・ネットワークを通じて他のISの機体データにアクセスしてその機体に搭載されている武装をSEを消費する事で展開する事が出来るようになるという能力なのである。これによって「大将軍」は武器に困る事はなく、文字通り変幻自在に戦い方を変えて無限大に近い戦い方をする事が出来るという事になる。これを使用すれば万能型の弱点である突破力の無さや飛び抜けている能力を補う事が出来るので、真の意味での万能型になったと言える。
「これは、これは解析のやり甲斐があるなぁぁぁぁっっ!!!!!!」
「リオーラのテンションがすげぇ事になってやがる……」
「カミツレさん…」
「えっこれって俺のせいなの…!?」