IS学園へと戻って来たカミツレとセシリア。そこまで長期間イギリスに滞在していたわけではないのだが、如何にも懐かしさを感じてしまっているのは充実していたからだろうか。色々と刺激的で楽しかったイギリスでの生活、やや不安だったイギリスへの移住にも僅かな安心感を得る事が出来た。きっとなんとかなるだろうと思えるようになっている。そしてまずそんな自分がすべき事があった、それは―――
「カミツレさぁぁぁあん!!!もう会いたかったぁぁぁっ……!!!」
「おっとととっ…ごめんね乱ちゃん、寂しかったかい?」
「本当にざびしがっだでずぅぅぅっ……!!」
「よしよし……それは辛い思いをさせちゃったね」
恋人二人の相手であった。心から寂しがっていたからか大粒の涙を流していた乱を落ち着かせつつも、一緒に居ながら時間を過ごしてデートの約束をする。何時も一緒に居た彼女からしたらカミツレと会えないのはかなりきつい時間となっていたらしく、兎に角カミツレから感じられる全てを全身で受けて一緒に居られなかった時間を埋めるかのように甘えてくる。
「カミツレさん…今度は一緒に台湾に行きましょうよ、良い所いっぱい案内しますから。勿論お父さんとお母さんにも会ってください!」
「そうだね、ご挨拶は重要だもんね。君のお父さんに娘さんをくださいって言わないと」
「いやんもうカミツレさんってば、私はもう貴方のですよ?」
「全くもう、君は本当に可愛いんだから」
愛らしくハニかんだ乱はいつも以上に可愛らしく愛おしく思えた。部屋で一緒に座りながらも擦り寄ってくる彼女が魅力的に感じられてしまう、恐らく愛らしさという意味では恋人の中で一番だろうと思う。そんな乱の手にそっと手を重ねると乱は小さな声で驚きつつも、頬を紅葉のように染めながら優しく指を絡ませてくる。甘える小動物のように、そんな彼女の行動にゾクゾクとしながらも抱き寄せて強く抱き締める。
「可愛いな本当にもぉ…。乱ちゃんは」
「えへへっ……」
紅潮している顔を背けるようにしながらも笑っている乱、そんな姿に加虐心と庇護欲が同時にかきたてられて来る。堪らずに彼女の肩に顎を置きながらそっと愛の言葉を囁いてみる。擽ったそうに、恥ずかしそうに猫のような声を上げながらよじる姿が愛らしい。思わず腕などで動きを拘束して頬に跡を残さないように優しいキスを落とす。
「キャア~♪」
嬉しげな声を聞きながらも不意に目が合った、綺麗な瞳に吸い込まれそうになりながらも自然と乱は目を潤わせながら見つめてくる。そんな瞳からは逃れる事が出来ないような錯覚を味わいながらも釘付けになってしまった。そっと顔を近づかせて触れるだけのキスをする、直ぐに離れてしまったが乱は小さく声を漏らしつつも必死に身体を伸ばすようにしながらキスの続きを望む。親鳥に餌を強請るヒナのように……。
「もっと、したい……?」
「はいもっと、もっともっとカミツレさんを感じていたい、繋がっていたい……!!」
「もう俺達は十分なぐらいに繋がってるよ、でも……俺も君を直に感じたい」
そう言いつつも顔を寄せると身体を伸ばした乱がカミツレに届いてキスが出来た。何処か子供らしくも大人っぽいキス、一度離れてしまったが今度は互いに首に手を回しながらそう簡単に離れないようにしながら再開した。甘くも酸っぱい十代の恋が織り成す愛の一幕、そんな純粋な恋幕が今日も行われた。
「遅かったなカミツレ」
「ただいま千冬さん。俺にだって色々あったんですから」
「兎に角、今日はずっと私の部屋にいろ。存分に補給させて貰うからな」
「……お、お手柔らかに……」
「無理だ」
千冬の部屋を訪れたカミツレ、入ると同時に引き込まれると同時に鍵を掛けられる。深々と抱き締められると同時に荒い吐息が耳に掛かってくる。
「ハァハァッ……今日という日をどれだけ待ち望んだ事か…。私がお前に会えずにどれだけ寂しかったのか分かっているのか……?」
「千冬さん……っえっと、そのすいませんでした……」
「良いさしょうがない事だ。だが私だって、お前の事を好きで仕方が無いんだ。心から愛しているんだ。だから……今日は、存分に良いだろう……?」
「……分かりました、じゃあまずはご飯ですか?」
「そうだな、それもいいな」
それじゃあ早速と言わんばかりに持って来た野菜の袋を置きつつもエプロンを付けようとするカミツレ、そんな彼の後ろ姿に安心感を覚えつつも我慢が出来ずに背後から彼を抱き締めてしまった。
「ち、千冬さんっ?」
「……やっぱり、先にお前が良い……」
「ええっ?ちょっと、ひゃう!?い、いきなりそんな所に手を出さないでくださいよ!?」
後ろからカミツレを抱き締めている千冬は思わず手をそっとカミツレの下腹部へと伸ばそうとしてしまっていた、幾らなんでも飛ばすし過ぎだと思う。それに少々残念な表情を作りながらも今度は身を乗り出すようにしながら背後から唇を奪った。
「むぅっんんっぅう!!ちょ、千冬さん、まってっんんっ!!」
「駄目だ、待てないっ……!!私が、今日までどれだけの思いだったか……!!」
恋人と公言はしているが教師という建前があるのでそんな一面はずっと隠しておかなければいけない。募った思いが一気に爆発してしまい、カミツレにぶつけられていく。激しく唇が嬲られ、口内が犯されていく。そんな快感を味わいながらも千冬は我慢出来ずに彼をベットへと押し倒した。
「もう、するからなっ……私を受け止めてくれ……」
「もうしょうがないですね……」
「有難う……」
この後二人は深く愛し合い、そして深まった愛を確かめながら一緒に食事を準備し一緒に食べ、共に眠った。