IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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かずみんの弟要素。
実はたっちゃんの行動でストレスでやばくなっていた時、千冬さんのフォローなかったらこれが全面的に出てたというルートもあったというか初期案でした。


第184話

「……」

『カミツレ、件の女子生徒達は厳しい罰則が科せられる事になったそうですよ』

「そうか」

 

カミツレのアンチ、くだらない風聞を鵜呑みにした結果として彼の恋人や子供の事を一切何も理解していなかった愚かな少女達。その戦いが終えた後、彼女らは教師陣にカミツレにいきなり襲われたと泣き付きにかかり評判を一気に叩き落とすという腹いせを行う。それを対応したのは丁度手が空いていた彼の師でもある真耶、全くと言っていいほどに取り合わず信じなかった。それでもしつこく言ってくるので致し方なくカミツレを呼び出して真偽を問いただす事にした。

 

『カミツレ君、こんな事言ってますけど事実ですか?』

『事実無根ですね』

『嘘ですよ先生、先輩がいきなりっ……!!』

『なんなら、俺のカチドキからさっきの戦闘映像データとか纏めて提出しましょうか。ついでに彼女らが使ってた訓練機からもデータ抜き出して』

 

それらを口にされるとそんな事想定もしていなかったのか顔を真っ青にし始め、そんな事する意味などないと主張し始めるが……教師側としてもデータは十分な証拠となるのでその申し入れを受け入れデータのチェックを行った。結果として女子生徒の言っている事は完全な嘘である事、一方的な中傷や侮辱などの証拠が出てきた。

 

『……カミツレ君、本当にお疲れ様です。後処理を私がやりますから休んでていいですよ』

『分かりました、後はお任せします』

『はいお疲れ様でした……。それじゃあ貴方達、少し―――頭冷やしましょうか』

 

カミツレはそこで職員室から退室したのでそれから何が起こったのか知らないが……あの時の真耶は以前、楯無が部屋に忍び込んで来た時に近いレベルで怒っていたのできっと凄まじい事になったのだな、程度には考えている。結果、先程真耶から来たメールによると……3ヶ月の強制休学と反省文毎日30枚を申し渡したらしい。

 

『これでカミツレの強さと貴方に対する敵対発言がどのような結果を生むのか、それが1年に伝わるでしょう』

「これがお前達の考えってことか」

『私達はかるーく彼女らを煽っただけですよ、それに乗った彼女らが愚かなんです』

 

コア・ネットワークのした事は別段大した事はしていない、ただ単に彼女らの歪んだまま大きくなっている自尊心を軽くつついてやっただけ。それで彼女が異様なまでに増長、結果としてあそこまで秘めている事やカミツレに対する事を吐露してくれたのは嬉しい誤算だった。

 

『因みにこれらの発言は既にコア・ネットワーク内で共有していますので、何かあれば即座に彼女らの出身国の政府へとリボンを付けてお届けしますよ。我らのお父様とお母様にとっての旦那様を中傷したら、どうなるかをより鮮明に理解させる為にね……』

「……まだ行為に及んでないからやりすぎるな、と言えないなぁ……。保険として考えれば共有は有効な手だし。何もいえねぇ……」

 

子供達が自分の為にここまでしてくれるのは正直嬉しい限り、未だに父親としての自覚はそこまで目覚めていないが素直に嬉しさを抱く。同時に自分はメッセージを発信した事になる―――

 

―――自分の事を知れ。

 

既に恋人達は大きな行動と言える物を起こしている、それすら把握せずに自分に喧嘩を売るな。売って来るならば高値で買ってやる、代金を受け取る覚悟を決めろ。今回の模擬戦による行動は正にそれを示している。大きな一歩を自分の意志で踏み出した。―――だが正直、今はそんな事如何でも良い。束や千冬と恋人となった時点で世界の情勢に自分が巻き込まれていく構図なんて自分の頭でも予測出来たのだから。

 

『如何したのですか、妙にイライラしていますね。っていうか不完全燃焼?』

「んん~っ……?ああっ……」

 

 

――激昂ッ! 激越ッッ!! 逆鱗ッッッ!!!誰が……俺を鎮めてくれんだよォォオオ!!――

 

 

「なんつぅか……入っちまった事に対して、俺も溜まってんだなぁって素直に思ったわ」

『なら処理しないと、お母様に連絡しましょうか?』

「おい馬鹿止めろ、お前絶対分かっててその言い回ししてんだろ」

 

溜まっているのはストレスである。今まで自制出来ていたはずの理性の鎖が外れ始めている事が自覚出来る。冷静になって行かないとこれからもあんな事が頻発する事になる……そんな事になったら確実に恥ずかしさで憤死する。

 

『なら、一度溜まっているイライラを全て吐き出さなければいけませんね』

「まあそうなんだけどなぁ……岩盤浴とか行ってリフレッシュするか……?」

『いえいえもっと良い手がありますよ、それもカミツレにピッタリな奴が』

「?」

 

カチドキが一体何を言いたいのか良く分からないが、そんな方法があるのだろうか。まああるのだったら是非ともやって見たい物だが……。

 

「因みにどんな物なんだそれって」

『簡単です―――です』

「……えっそれなんか、ストレスの解消とかではなくね?」

『いえこれこそ最高のリフレッシュです。折角ですからかずみんさんも呼びましょう』

「嫌なんでだよ!?」

『もうメールしましたよ、みーたんの生放送優待チケットを一緒に送ったら即答でOK来ました』

「だからお前マジで何やってんの!?」




ぁぁぁっっ……もう直ぐビルドだけど、最新話、見たいようで見たくねぇぇっっ……。かずみんマジでどうなるのぉ!?

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