IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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第270話

束へと「白式」を手渡した一夏はそのまま休憩をしていたのだが途中で時間も良い具合になって来たのでサポートロボが運んできてくれたスペシャル海鮮丼を昼食としていただきながら、時間もまだまだあるのでカミツレも追加装備の体験をしたり、シーナを一夏に対して紹介などをしていると時計が夕食時を示してきたのでカチドキの案内の元でホテルへと戻って行った。

 

「今日の夕飯なんだろうな、昨日のあれも凄かったからなんか期待大だぜ俺」

「暢気だな……お前さ、束さんに「白式」が魔改造される心配とかねぇ訳?」

「いやだって束さんなら信頼出来るだろ。カミツレの奥さんでもあるんだし、あの人以上にISの事を分かってる人もいないし……」

「そうだろうけどよ……はぁ、これじゃあこの島について頭を悩ませてた俺と千冬さんが馬鹿みたいじゃねぇか……。ああそうかお前は考えなしの馬鹿だったな悪かった」

「いや何失礼な自己完結をしようとしてんだゴラァ!!」

 

一夏からすれば束は自分の彼女であり婚約者である箒の姉であり、自分の義兄の婚約者で姉の親友と信用できるようその塊のような物。そしてISについてはこの世界で誰よりも理解が深い存在なのだから、絶対に大丈夫何だと考えられるのだろうか……カミツレからしたらまたとんでもない事になるんじゃないかと不安になってしょうがないのである。

 

「あ~あ……なんでこんな能天気なこいつ……」

「カミツレ俺だって怒る時は怒るんだぞおい……!!!」

「何、俺に勝てると思ってる訳?中学時代の俺の渾名は投げの鬼だったんだぞ」

「お前何処の大地の巨人だよ!!?構うもんか……怖くねぇ、投げの鬼なんて怖くねぇ!!野郎オブクラッシャァァアアアア!!!」

 

 

―――5分後。

 

「お前調子こいて死亡フラグ立てた結果だよ?」

「投げの鬼には敵わなかったよ……」

 

と床に叩き付けられた一夏がそこにはあったのであった。ISの訓練だけではなく日頃から肉体面の訓練もずっと行い続けているカミツレに生身での戦いを挑むなんて無謀なのである。一夏が竹刀でも持っていたら変わっていたかもしれないが……結局その後、一夏はカミツレに引っ張られてホテルへと戻って行き、投げられた事で痛む身体に溜息を吐きつつも、夕食に手を付けるのであった。因みに本日の夕食は班ごとに別れての鍋であった。

 

「そう言えばよ、束さん夕食頃には進捗状況を教えに来るとか行ってなかったか?」

「ああっそう言えば……にしても夕飯の時にこなかったよな」

「一夏、姉さんに何か頼んだのか?」

 

それぞれに割り当てられている部屋、一夏の部屋に集まったカミツレと箒は緑茶を頂きながら夕食に束が来なかった事が気に掛かった。束が自分の宣言通りに来ないなんて珍しい事もあったものだ、基本的に一方的に時間を指定してきてその時間に必ずやって来るのに……。話を知らない箒は二人から事情を聞いて納得した表情を浮かべる。

 

「しかし、一夏が雪片を自分から……千冬さんの後は追わないという事なのか?」

「いや千冬姉は俺の目標なのは変わりない。だけどいつかはそれを乗り越える、千冬姉になる事じゃなくてその上を目指すって決めただけさ」

 

そのように言う一夏は箒の目にも大きく成長しているように見えた、あれほどまでに千冬の事を慕って彼女の影ばかり追っていた男が自ら千冬よりも強くなると宣言しその為に偉大な姉と同じ剣を捨てる決心を決めた。それに思わず箒は胸が大きく高鳴ってしまった。

 

「……一夏、惚れ直したいや今まで以上に惚れた」

「や、やめろよカミツレだっているのに」

「いや俺の事は気にしなくていいぞ、寧ろ存分にやってくれて構わないから」

「えっちょっとカミツレェ!?」

「ああっ気遣い感謝する義兄さんっ……♡」

 

既に箒の目には一夏しか映っておらず、その目は完全にハートになっている。これはもう、一夏を犠牲にして自分はさっさと退散するに限る。まあ愛し合っている二人なんだからこの位は大丈夫だろう、寧ろよりその愛が深くなった事に対して義兄としては喜びを述べるべきだろう。

 

「んじゃ一夏に箒、避妊はしろよ」

「えええっちょっと待ってマジで置いて行かないでくれカミツレ!!!??」

「一夏、一夏、もう私、我慢出来ないんだ……お前が愛しい、だからなっ……?」

「ま、待って箒!!?俺だって心の準備が全然出来てないんだって!!?ま、まっ―――んっ!!?」

 

と一夏の悲鳴染みた声が箒によって遮られて、同時に水音、そして箒の歓喜に染まった声と一夏の喘ぎ声が聞こえてきそうになった所でカミツレは扉を閉めた、これからは完全な二人だけの空間でのお楽しみタイムだ。邪魔をするのは無粋、とそんな所に束と千冬がタブレットを見ながらやって来た。

 

「あっカッ君探したよ~。いやぁ気合入っちゃって時間掛かっちゃった」

「一夏は中か?私も色々と話したい事があるんだ、嬉しくて色々と、な……」

 

思わず涙を浮かべている千冬、彼女からしたら本当の意味で弟が独り立ちしたかのような気分で凄まじく嬉しいのである。自分で定めた道、決めた決意、それらについての言葉やエールを送りたいと思って扉に手を掛けるのだがそれをカミツレが止める。

 

「駄目ですよ今中に入っちゃ」

「むっ何故だ?一夏は中ではないのか?」

「中ですよ。でも今、あいつは箒とお楽しみ中です」

「「ほほぉう?」」

 

と思わず二人の瞳が輝いた。弟と妹がハッスルしてお楽しみタイムを行っている、これはある意味愉悦であると同時に応援すべき事、笑みが止まらなくなってくるがそれを必死に抑えながらカミツレと共にその場から離れていく。

 

「いやぁいっ君もやるねぇ、箒ちゃんとムフフな事なんてね」

「押し倒したのは箒ですけどね、でかくなった一夏に更に惚れちゃってそれで我慢出来なくなったみたいです」

「やれやれ、惚れた男の成長を見てそれとは……まだまだ幼いな箒も」

「そうですね。しょっちゅう俺を押し倒してくる千冬さんが言うと説得力が違いますよね」

「ホント、ち~ちゃんはエロいなぁ」

「何を言う。エロがあるからこそ人類は繁栄し今があるのだ」

 

千冬は胸を張って言っているが、自慢していい事ではないだろう。主に押し倒されているカミツレからしたら多少なりとも抑えて欲しい物だろう。溜息を吐くカミツレだがそれでも、千冬からのそれをやめて欲しいという気は一切ない。それが彼女なりの愛情表現ならばそれを受け止めるだけ、それがカミツレの考え。

 

「あっそうだカッ君、シーナが今までの事を直接聞きたいって言ってるけどどうする?」

「大丈夫ですよ、にしてもなんか一気に好かれたみたいだなシーナに」

「ファザコンなAIか……言葉にするとシュールだな」




私「箒もなぁ……もうちょっとお淑やかならなぁ……」

妻「見た目だけならかなり良いですもんね、昔中身を完全な乙女にした箒を出したら凄い事になってましたもんね」

私「中身のほほんさんだろって言われるぐらいに凄い反響だったわ」

妻「なんであれがメインヒロインなんですかね……せめてヤンデレだったらまだマシだったかも」

私「おいばかやめろってああうん、なんだろう、ヤンデレって言われたら劇中の行動がある程度理解出来るような出来ないような……」
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